小学校は6年間皆勤賞で病気らしい病気をしなかったのですが、中学校に入ったその年の秋に初めて風邪を引きました。



お医者さんへ行くことにしましたが、住んでいるところが新興住宅地で、徒歩圏内のお医者さんは近所の小児科だけでした。



僕は「小児科って中学生でも行けるの?」と母に確認しましたが、「さっき電話したら中学生まで大丈夫って言ってたよ」ということで、早速その小児科へ行くことになりました。



物心ついてから初めて行くお医者さんだったので緊張していたのを憶えています。






待合室でしばらく待っていると、「◯◯君入って~」と看護婦さんに促され診察室に入りました。



すぐに診察かと思っていたら、中にも椅子があり、そこで順番を待つ仕組みになっていました。



椅子から3メートルほどのところでお医者さんが診察していました。



幼稚園児ぐらいの子の診察でした。






お医者さんが「はーい、すっぽんぽんになろうか~」と言うと、男の子は裸になり、全身の診察を受けていました。






(小さい子は裸にさせられちゃうんだなあ)






僕は初めて見る診察風景を興味深く見ていました。



その子の診察が終わると、「◯◯君どうぞ~」と看護婦さんに呼ばれ、僕はお医者さんの前の椅子に座りました。






「どうしたのかな?」とお医者さんが言ったので、「風邪を引いたみたいで・・・」と言いました。






体温測定、喉の検査のあと、お医者さんに、「僕、何歳?」と聞かれたので、「12歳です」と言いました。



するとお医者さんは、「じゃあいいだろ」と言い、僕が(?)と思っていると・・・。






「じゃあ、すっぽんぽんになろうか」






まさか、小さい子だけでなくて、中学生の僕まで裸にさせるとは思いもしませんでした。



恥ずかしさのあまりもじもじしていると、「男の子が恥ずかしがることないよね~」と看護婦さんに急かされ、セーター、Gパン、シャツを脱いでパンツ1枚になりました。



そのとき別の看護婦さんが、「次の方、どうぞ~」と言いました。



次の順番の人が入ってきたのです・・・。



これからまさに全裸にされようとしている思春期の男の子が診察室にいるのに!






次の番の人は小学生の女の子で、付き添いのお母さんも一緒でした。



まさか他の人が入ってくるとは思わず、僕がパンツを脱げないでいると、看護婦さんから残酷な一言がありました。






「おちんちんも診るから、パンツも脱いでね」






逆らうことはできず、目を瞑って、思い切ってパンツを脱いで全裸になりました。



12歳ですので、おちんちんの付け根には産毛も生え始めていて、それをたくさんの人に見られていると思うと恥ずかしくてたまりませんでした。






お医者さんはそんな僕の全身を隈なく診察していきます。



まずは体の正面。



おちんちんの産毛を見つけたお医者さんは・・・。






「あれっ、もう生えてるんだ。見られちゃったな、ごめんな~。でも最近の子は成長が早いね。健康でなにより!」






診察室の外まで聞こえようかという大きな声で恥ずかしくてたまりませんでした。



その後、おちんちんの皮はちゃんと剥けるか、金玉に異常がないかなどを確認されたようでしたが、恥ずかしさのあまりよく覚えていません。






次は背中の診察でした。



振り向いた僕の前には・・・先ほどの親子がいました。



お母さんとその子の目線は、僕の下のほうを注目していました。



当然隠すこともできず、かなり長時間(に感じた・・・)、僕は成長過程のおちんちんを晒す羽目になりました。






そして診察は終了。



最後はもう泣きそうでした。






「服着ていいよ」の一言に促されて、4人の注目の中でパンツを穿いて、服を着て、大慌てで診察室を出ました。






診察室を出ると、先ほどのお医者さんの大きな声が聞こえてたのか、僕に目線が集中・・・。



薬を貰うまでの時間が異常に長く感じました。






小児科って今でもこんな感じなのでしょうか?



思春期の頃に小児科へ行って、めちゃくちゃ恥ずかしい思いをした人って多いんじゃないでしょうか。