私の教え方が悪かったのでしょうか?



彼女は自ら好んでフェラチオをする女ではありません。



頼んだときに軽く咥える程度です。



妻には30歳になってもまだ開発の余地があるんです。



楽しみです。






ずいぶん昔のことなんですが、思い出しながら書いてみます。






最初にフェラチオを教えたのは処女喪失の2週間後、彼女が21歳の時です。






ラブホテルのベッドがあまりにも柔らかかったので、床にバスマットを敷いて教えることにしました。



彼女はバスローブ姿でマットの上に跪いています。



期待しているけれどもちょっと怖いようで、緊張した笑顔です。



私は前を開いて、目の前に立ちました。






「大きすぎるよ」と、彼女。






笑みが消えます。






私も若かったので、その時すでにビンビンだったんです(笑)



彼女は天井を向いているモノをじっと見つめています。



そして両手を私の腰にかけて、私の顔を見上げました。



私が目で合図をして頷くと、彼女は先っぽを口に含みました。






「ぺろぺろキャンディーみたいに、チュバチュバしてみて」と言うと、唇で包むようにしながら、口から出し入れしています。






時々歯に当たります。






「手で袋を包んで」



「筋を舌でなぞって」



「先っぽを舐めて」






そんな要求に健気に応えています。






「止めていいよ」






「気持ち良くないの」






「そんなことないよ」






そう言いながら抱き締めて、彼女のバスローブを脱がします。



戸惑いながらも彼女の顔に笑顔が戻りました。



全裸になった彼女をもう一度抱き締めてキスをし、バスローブの腰紐を手に取りました。






「なぜ目隠しをするの」






「フェラをするときは、たいてい暗がりの中だろう」






「そっか」






素直に目隠しをされている間に、私は鞄を手元に寄せました。






「はい、もう一度始めるよ」






全裸で跪いている彼女の口に、小指を入れました。






「ずいぶんちっちゃくなっちゃたねぇ~」






笑いながらも、さっき教えたとおりに口を動かしています。



その間に鞄を開け、中からロープを取り出しました。






「うまいうまい、もうイキそうだから抜くね」






「はあい」






よっぽど可笑しかったらしく、まだ笑っています。






「はい、本物」






ペニスを手のひらの上に乗せました。






「やっぱりちっちゃくなってるね」






また腰に手を掛けて口に含んでいます。



両手が空いたので、ロープを伸ばし半分に折り、結び目を四つ作りました。



フェラチオにも慣れてきて、チュバチュバといやらしい音を出しながら上体を動かしています。



少し興奮しているらしく、顔がピンク色に染まっています。



私のほうも先ほどと同じぐらいにまで回復しました。



首の動きを牽制するようにうなじに手をやり、口から外しました。






彼女は少し息を切らしながら「どう?」と訊いてきます。






「とってもいいよ、最高だ」






抱き締めて、耳元で「頑張ったね」と言うと、無言で頷きました。






しばらくそのまま抱き締め、いつもセックスを始める前にそうするように、ディープキスを始めました。



激しく絡みつかせる舌使いで、求めてきていることがわかります。



口を外し、頬にもう一度キスをして、ロープの輪を首に通しました。






「何をするの?怖い」






「大丈夫。痛くしないから、心配ないよ」






もう一度軽く抱いてロープワークに入ります。



胸の谷間に結び目が来ないように、首の後ろの輪の長さで調整します。






「ネックレスみたいだよ」と話し掛けましたが、返事はありません。






彼女はただ、軽く頷くだけです。






それから脚を少し広げさせ、股の下からロープを通し、靴の紐を編むように体を縄で包みました。



最後の結び目をつけるときにちょっときつめに引いたので、「うっ」と声を上げています。






「大丈夫?痛くないでしょう」






やはり頷くだけです。






半月前まで処女だった女の子が、亀甲縛り姿で目の前に跪いています。



手足は完全に自由ですが、心の中は縛られている気分でいっぱいなのでしょう。



紅潮した肌と荒い息遣いが物語っています。






「綺麗だよ」






「ありが、とう」






少し俯きながら応えます。






「もう一度、お願い」






再び咥えさせると、今度はゆっくりと、丁寧に舐めています。



彼女にとってのペニスの存在意義が変わったかのようです。



愛しいものを愛撫するように、優しく扱ってくれます。



ふわふわとマシュマロの中で圧迫されたあとで、濡れた絵筆で塗られるような感じです。



危うくイキそうになる寸前、手をとってペニスを外しました。



彼女はすっかり興奮しているようです。



肩で息をしています。






両手の指を組ませ、手首をもう一本のロープで縛りました。



そのとき「ああっ」と喘ぎ声が漏れたことを覚えています。






天井にある吊り下げフックにロープを引っ掛けます。






彼女に「立っていいよ」と声を掛けます。






ちょっとよろめきながらも立ち上がりました。



ロープを引っ張ると組んだ両手が上にあがります。



ちょうどつり革の高さぐらいでロープを固定しました。



縄の間から突き出している形のよい乳房の先端には、すでに硬くなっている乳首があります。






「綺麗だ、この姿が一番綺麗なんだよ」






そう耳元で囁きながら、両乳首をダイヤルのように回します。



口をぎゅっと結んで声を我慢していますが、一瞬背中がぴんと伸びて、確かな反応を感じます。



股間に手をやると、もうすでにロープが湿っていました。



ロープを掻き分けて中に指をやると、ぐっしょりと濡れています。






まだ我慢をしているので「声を出していいよ」と言うと、「アン」と遠慮がちに喘ぎます。






クリトリスの愛撫に入ると彼女の声はだんだん大きくなりました。



体の姿勢も尻を突き出すような形になり、手首を縛っているロープで吊られているような状態です。



しばらく続けると、彼女は声を出さなくなり、荒い息遣いしか聞こえなくなりました。



その頃に手首が紫色に変色しているのに気づき、手首のロープを外します。



床にへたり込もうとする彼女を何とか支え、ベッドに座らせます。



亀甲縛りのロープを外すと、やっぱり縄の跡が出来ていました。






「やっぱり、痛かった?」と聞くと頷きます。






泣き声も聞こえます。



目隠しを取った途端、彼女が抱きついてきました。






「私のこと、離さないでね、お願い、離さないでね」






それからじっと抱き締めてあげました。



今でも抱擁するときは、常にこのときの延長線上のような気がしています。