この夏、久しぶりに4兄弟が我が家に顔を揃えた。



俺は3番目で、兄と姉と弟がいる。



4人とも子持ちの30代だ。






兄は出来のいい奴で、東京のいい大学を出た後、大手に就職して結婚。



こっちに戻る気はないらしく、地元に残った次男の俺が両親と同居してる。



どの兄弟も年1~2回は帰省するが、全員揃ったのは何年かぶり。



兄と弟はそれぞれ奥さんと子供1人を連れて来たが、姉は旦那が仕事で忙しいとかで子供2人だけだった。






兄の息子と姉の上の娘が小学生で、姉の下の息子と弟の娘は就学前だ。



うちの娘も幼稚園児。



大勢のイトコたちに囲まれて大喜びだった。



両親と息子夫婦3組プラス姉、それに子供5人が加わるから夕食も楽しい。



普段は持て余し気味の田舎の一軒家も、何だか手狭に感じる。






賑やかな食事が済むと、子供たちが壮絶なお風呂争いを始めた。



といっても一番風呂争いじゃなく、「ボク、おばあちゃんと入る~」「アタシ、◯◯おばさんとがいい~」というパートナー争奪戦だ。



ずっと実家暮らしの俺にはピンと来ないが、たまにしか来ない子供たちには、これも祖父母宅へ遊びに行く楽しみの一つかもしれない。






競争率が高いのは、やはりというかうちの両親(子供たちの祖父母)と、不思議と子供に好かれる弟。



次が子供扱いに慣れてる女性陣か。





無愛想な俺や兄の人気はさっぱりだ。



まあ仕方ないと考え、俺は夕食が済むと騒がしく争奪戦を続けるチビどもを尻目に、さっさと1人で風呂を使った。






風呂から上がって兄とビールを飲んでると、熾烈な争いに決着がついたらしく、チビたちがそれぞれパートナーを連れ、順番に風呂場へ向かった。



うちの娘は開催地特権か、人気の高い祖父をゲットしたようだ。



なにせ人数が半端じゃない。



就寝時間の早い年下の子から順番に入ったが、長湯しなくても全員が入浴を終えたのは、かなり遅い時間だったと思う。






「じゃあ私、先に休むわね」






最後に入浴した妻が俺に声を掛けて寝室に向かった。



妻のパートナーは兄夫婦の息子『優君』だったようだ。



この優君、俺の甥に当たるんだが、ちょっと変わった子だった。



本人よりも母親である兄嫁にむしろ問題があったと思う。



パッチリした二重まぶたの大きな目に長いまつげ、細くスッキリした鼻、愛嬌のある口元、きめ細かな白い肌。



兄嫁も結構な美人だが、子供はそこらのチャイドルなんか問題にならないほどの美形だと思う。



それだけならいいんだが、長く伸ばしたストレートヘアを軽く結わえ、昼間は可愛らしい髪飾りを付け・・・。



そう、どこから見ても完全に女の子。



そっちの世界に“男の娘”というのがいるそうだが、そんな感じなのかな。






兄の話では、溺愛気味の兄嫁が、優君が幼い頃から女の子の格好をさせてきた。



一歩間違えば虐待だが、本人も嬉々として女装してたと言う。



幼稚園に上がってすぐに園から、「イジメの対象になりかねない」と注意された。



兄も何度か嗜めたが、兄嫁は「可愛いんだし、いいじゃない」の一点張り。



兄嫁は兄以上のインテリで親戚付き合いする分には何の問題もないが、子育てに関しては感覚が相当にズレた人らしい。



結局、兄嫁の実家にも協力してもらい説得した。






「本人が嫌がったらすぐやめる」



「幼稚園や小学校ではスカートを穿かせたり、アクセを付けさせたりしない」



「女言葉を使わせない」



「躾や勉強はちゃんとする」






という条件で、髪を伸ばしたり、ユニセックス風の服を着せたりすることは認めたという。



俺にすればそれでもどうかと思うが、弟がそこまで口出しする話じゃない。



夫婦間の力関係もあって、兄もそこまで強く言えないのかもしれない。






兄は1年半ほど前から単身赴任中で、今回は里帰りのため合流したらしいが、留守宅で母子2人で暮らす間に、優君の“女の子化”はさらに進んでいた。



俺も会ったのは1年ぶりだが、去年は髪を伸ばしてただけだったのに、今年は可愛らしい髪飾りを付け、昼間は薄っすら化粧もしてる感じだ。



嫁も最初は「あれはどうかしらね」と言ってたが、もう慣れてしまったらしい。



最近は他の親戚も、うちの両親まで優君を女の子として受け入れてる。



一緒に遊ぶ娘も、優君を従兄でなく“従姉”として扱ってるように見える。



外見を別にすれば、大人しくて礼儀正しい、むしろよく出来た子。



インテリ両親の頭脳を受け継いだのか、学校の成績も抜群に良いそうだ。






妻の隣でピンクのパジャマを着た姿は、どう見ても湯上がりの少女。



俺はロリ趣味も、まして少年趣味もないが、妙にどぎまぎしてしまう。



そんな俺に優君は、「おやすみなさい」とペコリと頭を下げ、妻と寝室に消えた。






部屋割りはかなり適当だ。



田舎の家だから部屋数はそれなりにあって、4兄弟が子供時代に使った部屋にそれぞれ家族で泊めることにしてたんだが、風呂と同様子供らは、「おばあちゃんと寝る~」「◯◯ちゃんと寝る~」。



結果、俺が普段1人で寝てる書斎に、なぜか兄も来て寝ることになった。



まあ兄嫁や弟嫁が来たら問題だったかもしれんけどな。



少々雑然としてた方が子供らも大家族気分が味わえて楽しいんだろう。






兄弟はそれぞれ休暇を取って帰省したが、俺は翌日も仕事がある。



祖父母や親と遊びに行く準備で忙しい子供らを残し、朝から職場へ向かった。



とはいえ世間は盆休みで仕事は暇。



さすがに早退けするわけにはいかないが、ちょっと長めに昼休みを取り、家に帰って昼飯を食うことにした。



職場から家まで原付で5分。



一行は出掛けたのか、誰もいないみたいだ。



朝飯の残り物を温めながら、書斎に置いといたフラッシュメモリーを思い出した。



書きかけの挨拶状とかが入ってるやつで、すぐ使うわけじゃないが、どうせ暇だし仕事の合間に仕上げるかと持って行くことにした。






階段を上がり2階の書斎へ。



フラッシュメモリーを持って出た時、小さな声が聞こえた。






「ああぁ・・・ああん・・・」






(ん?)






声がしたのは奥の部屋。



姉の部屋だが、昨夜は誰が寝たか分からない。



部屋のドアはきちんと閉めてあって、耳を澄ませば聞こえるくらいの大きさだ。






「ああぁ・・・いい・・・」






(これって・・・あの声だよな?)






これが嫁の声なら「何やってんだぁ~~っ!」と踏み込むところだが、聞き慣れた嫁の声じゃない。



ということは・・・。






「ああぁ・・・すごい・・・すごいぃ・・・」






俺は足音を忍ばせて階段を下りた。



兄夫婦か弟夫婦か知らんけど、実家に帰省してまで頑張るなよな~、というのが正直な気持ちだった。



まあ兄嫁は美人だし、弟嫁も可愛らしい感じ。



想像したら少し萌えるが、兄弟の夫婦生活に聞き耳を立てる趣味はない。



そこはプライバシーってやつだ。






台所に下りて温めた食事をかきこむ。



AVやエロ動画を観ないわけじゃないが、生で他人のあの声を聞いたのは初めてだった。



年甲斐もなくドキドキした。



でもまあ俺だって嫁と・・・ごくたまにだがやらないわけじゃないしな。



帰省先で兄や弟が夫婦生活を営んだところで、どうこう言う義理じゃない。



食後のお茶をすすりながらそんなことを考えてると階段から音がした。






「あれ、あんた帰ってたんだ?」






姉だった。



かなり慌てた様子。



頬は赤らみ、服も少し着崩れた感じだ。



兄や弟が両親と子供たちを連れて出掛けたそうで、「留守番してたのよ」と、こっちが聞きもしないのに説明し始めた。






ははーん、ということは姉ちゃん、部屋にこもって自分でしてたんだな。



いくら聞き慣れた声でも、あの声は初めてだから分からなかった。



姉も女だから性欲は人並みにあるだろうし、自室で何をしようが勝手。



だけど正直、肉親のそういう部分は聞きたくないし知りたくもない。






姉は肩幅のあるガッチリ体型。



好きな人が見れば色気があるかもしれんが、幼い時から一緒の弟にすれば、いくら子供を2人産んでても「姉ちゃん」だ。



たまに姉萌えの奴がいるけど、俺はどうも共感できない。



さて、そろそろ職場に戻るかと腰を上げると、階段の所からひょいと優君が顔を出した。






「なんだ優君、みんなと出掛けなかったんだ?」






「ああ・・・優君ね、ちょっと具合が悪いんですって」






答えたのは姉だった。



出る時に優君が、「行ってらっしゃい」と手を振った。






原付を運転しながら考える。



優君は2階にいたのか?



具合が悪いってことは、妻の部屋で休んでたんだろう。



で、壁1枚隔てて、姉が自分を慰めてたわけだ。



うーん・・・。



子供がいると落ち着いて夫婦生活を営めないのは俺もよく分かるし、久しぶりの実家で気が緩んだのかもしれんが、姉ちゃん不用心すぎるだろう。



優君に声が聞こえてたとしたら、教育上良くない気がするし・・・。






ところで優君って何歳だっけ?



うちの娘より6コ上だから5年・・・いや6年生か。



俺がオナニーを覚えたのが中1だった。



特に早くも遅くもないと思う。



てことは優君だって、そろそろエロの世界に興味を持って不思議じゃないよな。



小柄だし華奢だし、何よりあの外見だから、そんなこと考えてもみなかったが。



というか、そもそも優君って普通のエロに興味あるんだろうか?



“性同一性障害”だったかな。



何歳くらいから発現するのか知らんけど、あの子の場合、初恋の相手は男の子なのかな?



それとも女の子?



何せあの美形だ。



ノーマルな男の子の初恋相手が優君でも不思議じゃないよな。



あの子のクラスメートたちは、初恋の時点から倒錯の世界を味わえるのか・・・。






ここまで考えて、ふと優君が中学生くらいの男子に抱き締められて唇を重ねる図が脳裏に浮かび、俺は慌てて頭を振った。






いかん、どうかしてる。






その夜、優君は体調も回復したみたいで、昨日と同様、みんなと夕飯を食った。



娘たちは祖父母や両親に連れられ、車で30分ほど飛ばして海に行ったそうだ。



優君は学校じゃあ男子だから、水泳の授業でも男性用水着なんだよな。



さすがに水泳パンツ1枚なら周りの子も萌えないか。



いや、むしろ興奮するか?



彼が思春期になったらどうするとか、兄や兄嫁は考えてるのかな。






馬鹿な思いを巡らせてるうち、子供たちは昨日と同じお風呂争奪戦を始めた。



さすがに2日連続の開催地特権は認められなかったらしく、闘いに破れた娘は俺と入ることになって不満げだ。



親としてはちょっと悲しかったが。






昼間の海水浴で疲れたのか、子供たちは風呂が終わると早々に引き揚げた。



さっきまでの喧噪が嘘のように静かな台所で新聞を読んでると、最後に風呂を使った妻が、「お先に休むわね」と。



今日も優君と一緒だった。






翌日も仕事が暇だったので、長めの昼休みを取って自宅で昼食。



前日のことがあったから、帰るとすぐ2階を窺ったが誰もいない。



さすがに姉も、2日連続で自分を慰めるほど溜まっちゃいないようだ。



ホッとして台所に向かうと、1階の奥の部屋から物音が聞こえた気がした。



兄の部屋だ。






なぜか胸騒ぎがして、足音を忍ばせて近づいてみる。






「ああっ・・・あああっ・・・いいぃ・・・」






あの声だ。



妻の声じゃないし、昨日聞いた姉の声でもない。



ということは・・・。






俺は音を立てないように勝手口から外に出ると、裏庭に回った。



姉の痴態に興味はないし嫌悪感すら抱くが、兄嫁や弟嫁となると話は別だ。



いやまあ昨日はプライバシーとか言ったが、それはそれってことで。






特に兄嫁は、子育てに関しては大いに問題があるもののインテリ風の美人。



兄が有名企業に勤めてなかったら、とてもじゃないがゲットできなかったろう。



知的な割にと言うのも変だが、胸が大きく、40歳手前にしては色気たっぷりだ。






勝手知ったるわが家。



裏の窓は雨戸が壊れてて外からベニヤ板を貼ってる。



貼ったのは俺だが、端の方がベロベロだから、捲れば中を覗けるはず。



兄や弟の夫婦生活を覗くのは申し訳ないが、久々のドキドキ感が止められない。



俺は細心の注意を払ってベニヤ板の端を捲ると、そっと中を覗き込んだ。






中にいたのは期待した兄嫁でなく、弟嫁の方だった。



弟嫁は小柄で可愛いし性格も良いし、弟には勿体無いくらいの女だ。



清楚というかマジメそうな感じの女だが、夜はあんな声を出すんだ・・・。



しかし部屋にいたもう1人は、ひょうきんで子供に人気の弟じゃなかった。



仰向けになって大きく広げた弟嫁の両脚の間に体を沈め、ものすごい勢いで腰を振る女の子・・・いや男の子は、紛れもなく優君だった。



弟嫁は150センチ台半ばくらいだが、優君はさらにそれより小さい。



その子供っぽい体躯に似合わない激しい腰さばきでピストン運動をしながら、弟嫁の小ぶりな胸を掴み、指先で巧みに乳首を愛撫してる。



かと思えば華奢な体を倒し、ねっとり唇を重ねてから耳元で何か囁いたり。



弟嫁は、日頃の大人しそうな顔から想像できないほど緩みきった表情だ。






「ああぁ~、うううぅ~、もっと・・・もっとちょうだいいぃ~~っ!!」






優君は腰の動きに緩急をつけ、時にグラインドさせる。



AV男優も顔負けだ。



鋭くズンッと突き出すたびにイクのか、弟嫁が体をビクッと震わせた。






「もう、ダメ・・・イクっ・・・イクううぅぅぅ~~~っ!!!」






最後は体を激しく揺すり、優君の体にしがみつくように果てた弟嫁。



優君もフィニッシュを迎えたのか、小さな尻がブルブルッと震えた。



俺は覗き込みながら、知らぬ間に硬く張った股間をズボン越しに押さえていた。






弟嫁はしばらく気を失ったようにぐったりしていたが、やがて体を起こすと、布団の上でうずくまるような姿勢になって優君の股間に顔を埋めた。



ピチャ・・・ピチャ・・・という音こそ聞こえないが、かなり熱心に咥えてるようだ。



覗き窓から優君の表情は見えないが、バサリと垂らした長い黒髪に筋肉の感じられない細身の背中、小さく丸い尻はいかにも少女の後ろ姿。



レズ物のAVは何度か観たことあるが、それとは異質の違和感を覚えた。






弟嫁は顔を離すと、優君と反対側を向いて四つん這いになり、腰を高く上げる。



上半身に比べムッチリした尻を優しく撫で、優君が股間をあてがった。



体を入れ替える時、優君の下腹部がチラリと見えた。



異様な長さと太さの竿がグンと上を向いてそそり立ってる。



いや、異様に見えたのは彼の細い体とのギャップのせいで、絶対値で言ったらそれほど巨大じゃなかったかもしれない。



それでも、いかにも不釣り合いなグロテスクさだった。






優君は肉厚な尻を掴むと、グイッと腰を突き出した。



同時に弟嫁が、「あああぁぁ~~っ!」と泣きそうな声を漏らす。



腰を回転させるように動かしてから、リズミカルなピストンが始まった。






「ああっ!いいっ!そこっ!いいわぁ~~っ!」






俺はそっとベニヤ板を戻すと、原付を押して通りまで出た。



知らない間にぶちまけた精液で下着の中はベタベタだ。



職場へ戻る途中、コンビニに寄って弁当と換えの下着を買った。



暇だから良かったものの、午後は仕事が手につかなかった。






(そこらの女子小学生よりよっぽど女の子っぽい優君が弟嫁と?)






あまりに現実感がなく、ついさっき見た光景が幻だったような気もするが、耳には弟嫁の「ああっ!いいっ!」というヨガリ声がしっかり残ってる。



いやまあ小学生で精通を迎える男子はいくらでもいるはずだし、中には大人並みのペニスの持ち主がいたって不思議じゃない。



そんな子だったら、その気になればセックスだって可能だろう。



でも・・・。






兄嫁一家が来てからの出来事が頭の中を駆け巡る。



昨日、“オナニー”を終えた姉が1階に降りてきた後、階段からそーっと顔を覗かせた優君。



最初の晩と昨晩の2夜連続で俺の嫁と一緒に入浴し、連れ立って嫁の寝室に消えた優君。



あの体格と外見だから全く気にしなかったけど、そんな・・・まさかな・・・。






一行は翌日帰るから、一家揃っての夕飯はその日が最後だった。



母は、「これで楽になるわ~」と笑いながらも少し寂しそうだ。



子供たちは相変わらず騒がしかったが、俺は食事が喉を通らなかった。






それとなく観察したが、優君は普段通り大人しくニコニコしてる。



丁寧な箸使いで上品に食べる様は、どう見ても躾のちゃんとした女の子。






(この子があんなに激しい腰使いで、弟嫁を失神させたなんて・・・)






そう思いながら弟嫁を見ると、食事の合間に優君の方をじっと見つめてる。



よく見ると姉も、そして俺の嫁も、子供たちの食事を手伝いながら優君に熱い視線を送ってた。



親戚のおばさんではなく、明らかな女の視線。



いや、あんなシーンを見たばかりだから、そう見えただけかもしれないが。






「あたし今日ね、おばあちゃんとお風呂入る~」






うちの娘の宣言を皮切りに、最後のお風呂争奪戦の火ぶたが切って落とされた。



昨日までなら人気のないおじさんには無関心の争いだったが、今日は違う。






「おじいちゃんと~」「◯◯おじさんと~」と子供たちが自己主張する中、優君は可愛らしい笑顔で成り行きを見守るだけ。






実際、あの顔で微笑まれたら、ロリ趣味や男色趣味のない男でも正常な気持ちでいられなくなりそうだ。



大論争の末、だいたいのパートナーが決まりそうになったところで俺の妻が優君に声を掛けた。






「優君は今日もおばちゃんと入るよね?」






「あら、最後なんだから、今日くらいおばさんと入りましょ?」






口を挟んだのは姉だった。



嫁が『あらっ』という感じで小姑を見る。



その目に敵意とは言わないが、対抗心が燃えさかってる・・・ような気がした。






「◯◯おばさんがいいの?でも布団は私の部屋にあるわよ?」






「どうせだからおばさんの部屋で寝たら?」






穏やかな口調を保ちながらも、女2人は一歩も退く様子がない。



弟嫁はと言えば、争奪戦に敗れたうちの娘が先約を入れてたが、心ここにあらずという感じで姉と嫁の張り合いを真剣な表情で見守ってた。






「ねえ優君、どうする?」






甥の顔を覗き込む嫁の目は、明らかに欲情した女のそれだった。






「今日はね・・・お風呂も寝るのもママと一緒でいいや」






こぼれるような笑顔でそう言うと、優君は兄嫁にそっと寄り添った。



兄嫁は妖艶な笑顔を浮かべて息子の肩を抱き、優君の長い黒髪を愛情たっぷりに撫でた。