朝子は、俺が精液を最後まで搾り出す姿を凝視していた。



朝子は俺の右手の中の精液をじっと見ている。






電灯の光を受けてキラキラと乳白色に輝く精液は、どこか神秘的にも見える。



「・・・初めて見るのか?」



「いつも、コンドーム越しだから・・・凄いのね」






「オトコには見慣れたものなんだけどな。・・・手、洗ってくるよ」






俺は洗面所で手を流してきた。



べとつきが残らないよう、石鹸で念入りに。






やがて戻ってきた俺は、朝子にもう一度キスをし、抱きしめた。






「約束だからな。もう一度、イカせてやるよ」






そう耳元で囁く。



そして、まだ履いたままだった朝子のショーツを脱がせた。






「俺も、口と手でやってやるよ。先に、口でな」



「・・・うん」








朝子はなかなか脚を開こうとはしなかった。



どうやら、クンニをされるのもはじめてのようだった。






「お前・・・これまで5人としたんだよな?誰からも、その・・・口ではされなかったのか?」



「そんな恥ずかしいこと、頼めないじゃない」






「・・・分かる気がするけどな。で、自分から口でもしなかったのか?」



「だって、みんな言い出さなかったし」






「そうか。じゃあ、口でされるとどういう気分になるのか、楽しませてやるよ」






そういって、俺は力を込めて朝子の脚を開いた。



そのまま下の口にキスをする。






「エッ・・・」






驚いた声をあげた朝子だったが、脚を少し閉じようとしただけで拒否はしなかった。



肉の色をして、複雑な造形をした場所は、女の最後の場所だ。






グロテスクだ、という男も多い。



クンニを嫌がる男も多いと聞く。






だが、ペニスを口で咥えてもらうのは、とても嬉しいことなのだ。



だったら、女性にもそれに近いものがあるに違いない。






汚いと普段思っている場所に口づけられること、そのこと自体への興奮があるはずなのだ。






「・・アアン、・・・アン、アン、・・・アン」






不定期に朝子は悶えた。



脚で挟むような軽い拒絶もなくなり、今は股間を俺に預けている。






俺は指で性器を広げ、中の様子を見ようとした。






「・・・なに、してるの?」






それに答えず、俺は眼を凝らす。






・・・やっぱりだ。



朝子の洞窟のなかから、汁が少しずつ流れているのが分かる。






「朝子の中から、愛液が出てるのが見える」



「は、恥ずかしいこといわないで」






「吸ってあげるよ」



「エッ!」






俺は洞窟に吸い付き、襞の間に溜まった愛液を存分にすすった。






じゅるじゅるじゅるじゅる。






「いやあ、恥ずかしい音立ってる」






そんな悲鳴に構わず、そうしてまた指で洞窟を広げると、見ている間に液が増えていくのが確認できた。






「感じてるんだ・・・嬉しいな」






そして、また愛液をすする。






じゅるじゅる。






「も、もうやめてえ」



「そうかな。さっきより愛液の出方が増えてるけど」






「い、いじめないで、恥ずかしい」






朝子の声がどんどん小さくなっていく。



手で顔を覆い、脚をすぼめて恥ずかしがる。






朝子が脚を閉じようとするので、俺の顔は朝子の脚で挟まれるような感じになる。



程よく締まり、程よく肉のついた脚に挟まれるのは、それなりに気持ちがよかった。






が、これではあまり何もできない。






俺はまた朝子の襞を舐めながら、朝子の内股に手をかけて脚を開いた。






「まったく・・・喋れなくなるほど脚を閉じるなよ」



「・・・須藤君が、エッチなことばっかりするから」






横を向いた朝子が拗ねたように言った。






「でも、気持ちいいだろ?」



「そ、それは・・・口でされるのは・・・よかったけど」






またモジモジと、呟くように朝子が言う。






「そっか。じゃあ今度は、指でもっと気持ちよくしてやるよ」






そう言って、俺は人差し指と中指を二本そろえて突き出した。






それを、朝子に見えるように前に出してやる。






「ゆ、指、入れるの・・・?」



「あれ、どうしてわかるの?」






俺はとぼけて聞き返す。






「だ、だってさっき・・・」と、また朝子は小声になってしまう。






俺はクスクス笑って、そのままペニスに見立てた指を朝子の中に挿し入れた。






「アハアアアアーっ!」






かすれたような声が朝子から上がる。






そして俺は、朝子の中をグルグルと丁寧に回った。



膣壁の感触を確かめるように、触れて回る。






「い、い、・・・いい・・・」



「いいのか?朝子?」






「感じる・・・」



「じゃ、もっとやってあげる」






そのまま俺は、指を出し入れし始めた。






ちゅぷちゅぷ、と水音がした。



俺の指は、愛液で濡れたまま外に出て、中に入ることを繰り返した。






「アウ、アウ、アウ、アウ」






朝子は指でのプレイに悶えた。






「か、感じるの、中が、中、いいぃ・・・こんなの初めて」






恥じらいも忘れて彼女は上体を起こし、自分の股間に指が出たり入ったりするのを見つめている。






俺は期待にこたえるように、指の速度を上げた。



このままイカせてやる。






「アアアアアアー!い、いっちゃ、指で、指、イ、イクイク、イクイクイクイク!!」






ぎゅうううぅ、と指を締めつけて朝子は昇天していった。






くたり、と起こしていた上半身がベッドに落ちていく。






イった余韻を味わわせてあげるために、俺は指を抜いて何度かクリを触った後、朝子を休ませた。



朝子は眼を閉じたまま、荒い息をしている。






朝子の息が整ってくると、俺は朝子の肩を抱きながら耳元で声をかけた。






「三回、イカせてあげただろ?」






肩に触れられて、敏感なままだったのだろう、身体を震わせながら朝子は俺を見上げた。






「イカされ、ちゃったわね・・・」






その目はなんとも色っぽい。



何度も快感を味わって、満足し始めている目だ。






「いますぐ、できそうか?」



「・・・もう少しだけ、待って」






そう言って、彼女は眼を閉じた。



俺はその間に、コンドームを用意した。






「つけて、くれるんだ・・・優しいのね」






朝子がそんなことを言う。






「当たり前だろ。朝子だって、今妊娠したら困るんじゃないのか?」



「責任、とってくれるんならいいけど?」






「バーカ。そんなこと、軽々しく言うんじゃねえよ」



「ちょっと、本気だったんだけどな。毎日抱いてくれるなら、悪くないかもって」






照れたように朝子が言う。






「結婚はセックスの相性だけじゃできないだろ」



「・・・それもそうね」






眼を閉じたまま、朝子は答えた。






「でも・・・ねえ?生でもいいわよ」



「・・・お前、安全日なのか?」






朝子は少し考えて答えた。






「安全って程でもないけどね。でもいいわ。3回イカせてくれたご褒美ってことで」



「バカヤロ。妊娠したら、ホントにどうするんだ」






俺は呆れた。






「・・・あなたの子どもを産むのも、悪くないかなって。なんとなく、そう思えてきたから。大丈夫、迷惑はかけないわ」



「何バカなこといってんだ」






「・・・さっき、あなたがゲームに勝ったわよね?そのご褒美に・・・わたしの中で生で暴れて、出してくれていい。そう言ってるの」






クシャクシャと髪の毛をかきながら、俺は言い返した。






「お前・・・俺が遊び人に見えるからって、そりゃないんじゃないか?いくらなんだって、結婚の覚悟もない相手と危ないときに生でやってスリルを楽しむほど俺は擦れちゃいないぞ」



「できるかもしれない。わたしだって、それくらいの覚悟がないと、こんなこといわないわ」






「それが分かってないっていうんだ。どんなに迷惑かけないとかいったってな、こっちだって後味が悪いだろうが」



「そんな経験が、あるの?」






「・・・昔の話だ」



「わかった」






彼女がようやく納得してくれたのかと思った。






しかし彼女はもっと真剣な顔で、






「じゃあ、・・・わたしの人生を、あなたにあげるわ。結婚してもいいわよ」



「・・・お前、正真正銘のバカなのか?」






「バカって何よ。わたしは本気よ」



「結婚の申込を行きずり同然の相手に一夜だけのベッドでするやつがあるか」






「・・・行きずりなんかじゃないわ。わたしたち、同級生だったし」



「そういうことじゃなくてだな」






「あなたのこと、別に恋愛感情を持ってるわけでもないわ。懐かしいお友達ってところね。でも、結婚してもいいかもしれないって思った。だからそう言ったまでよ」



「・・・あのなあ、そんなので納得すると思うのか」






「いいじゃない、そう思ったんだから」






・・・わけがわからない。






朝子は、こんな理不尽なことを言う女だっただろうか?



これまでの理由じゃ、セックスが良かったから中出しと結婚をしてもいいって言ってるようにしか聞こえない。






据え膳食わぬは男の恥、とはいう。



抱いてもいい、生で中だししてもいい、そういうなら抱いてしまってもいいのではないか。






だが、何かがある。






・・・俺は朝子の顔をマジマジと見つめた。






そして、全身を眺めていく。



エロティックな目じゃなく、観察する目で。






何か違和感を覚える。






全身をみわたして、どこか違和感を覚える。






そうか。



目と、指だ・・・。






朝子の目は、何かを恐れている。



虚勢を張っているんだ。






そして、朝子の指。



あの指は確かに・・・。






「何ジロジロ見てるのよ。早くしなさいよね」






朝子はそっけなく言った。






だが、今となっては分かる。



朝子は、内心怯えながら感情を★して遊んでいそうなオンナの振りをしているだけなのではないだろうか。






「わかった。・・・お前と、セックスしよう」






俺は腹を決めた。






朝子の指と態度は、俺にある確信を抱かせていた。



それに気づいたときの、自分の感情が不思議だった。



普通なら、勝ち誇って女を見下すか、激怒するかだと思う。



でも、俺の心は勝手に朝子への愛情に傾いていった。






朝子が虚勢を張っていると、朝子が昔から何も変わっていないのだと、気づくことができたからかもしれない。






「・・・夢中にさせてやる」



「まあ、相変わらずの自信ね」






だが、俺は彼女の言葉に返事をしなかった。



軽口が返せなかったのだ。






せめて、セックスの間は、朝子に何もかも忘れさせてやろう。






そして終わったあとで・・・。






朝子に鋭く割って入り、強く抱きしめた。



朝子の中はしとどに濡れていて、ヌルリと入っていった。






俺は、朝子の温かな身体を堅く堅く抱きしめていた。






「く、苦しいわ、須藤君・・・」



「安心できるだろ?」






「そ・・・ま、まあ・・・そうだけど」






朝子は白い腕をおずおずと俺の首に巻きつけた。



それから俺は、ゆっくりと動き始めた。






「あ・・・うう・・・」






朝子は首に巻きつけた腕を背中に回し、力を込めた。






朝子の眼を真っ直ぐ見る。



朝子も、俺の瞳の中の自分に挨拶をするように俺の眼を見た。






「愛している」



「・・・!」






「動くぞ」



「え、あ・・・ちょっと、」






俺は構わずに動き始めた。






朝子は、動きに合わせて卑猥な声をあげる。






「あう、あう、あう、あう、あう、」






それだけで、彼女には質問の余裕さえなくなる。






「さ、さっきのは・・・アアアアン、ア・・何よ!アアン、アン、ハン、ハン・・・あんな真剣な顔で・・・あい・・・るなんて!」



「結構真剣だぜ」






「ふ、ふざけないでっ!」



「本気だ、愛してる・・・朝子」






「いやあああああ、あああ、ああ、ああああああああああああっっ!!」






名前を呼ばれ、朝子は嫌がっている風を見せたが、たちまち達してしまった。






それに構わず、俺は朝子の内奥を突きつづけ、さらに絶頂を与えようとする。






「朝子!朝子!」






呼び捨てで名前を呼ぶたびに、膣がきつく締まる。






背中をきつく抱きしめて、朝子は再び達しようとしていた。






「アアア、イク、いきそう、ああああああああ、アハアアッ!!」






はああ・・・はああ・・・あああ・・・ああああ・・・。






朝子はゆっくり、ゆっくり、天上から降りてきた。






そして俺はペニスを抜き取って、体位を変えた。






「上に・・なるの?」



「はじめてじゃないだろ?」






「そ、そうだけど・・・」






俺は無理矢理朝子を上にして、ペニスを握らせた。






朝子は気だるい身体を動かして、ようやくペニスを胎内に入れた。






「アン、アアア、アアアアアアアアッ!!」






俺は挿入すると同時に腰を突いていた。






そのまま、激しく下から朝子を責めていく。






「イヤアア、下から、下から突かないでえ」






しかし朝子は嫌がっていない。



自分で胸を揉んで、快感をむさぼっているのだ。






「朝子、自分の繋がっている部分を見てみろ」



「み、みえる・・・須藤君が出たり入ったりしてるぅ」






「気持ちいいだろう。俺がどうなってるんだ」






朝子は感じたままに口を動かした。






「出たり入ったりしてるの」






「どういう風に出たり入ったりしてるんだ」



「わたしのビラビラを巻き込んで、須藤君のおっきなオチンポが出たり入ったりして・・・」






ここまで素直に淫乱な言葉を口走るとは、そうとう暗示などにかかりやすいたちなのだろう。






「朝子、自分で言っていて恥ずかしくないのか」



「あああああ・・・恥ずかしいぃぃ・・・」






今になって朝子は顔を隠し、首を振った。






俺は朝子の腕を掴み、再び正常位になって朝子に覆いかぶさった。



そのまま、肉棒を出し入れさせる。






「ウン、ア、アハン、イク、イク、イクッッ!」






朝子はそのまま、一度絶叫した。






それでも俺は許してやらない。



しなやかな朝子の身体に口づけながら、脚を縦に広げてさらに奥を突いた。






「ま、またすぐイキそう、イク、イク、イッテるううう!」






朝子は喘ぎ続け、どうにかなっちゃう、あああん、★ぬ、などとあられもないことを言っている。






「イカされる、須藤君に、何度でもイカされちゃう、あああああ!」






「須藤君、あああ、あああ、ああああああ、あああああああ」






「すどうっ、くん、あああああああああああ、」






「ア、ア、ア、ア、ア、アアアアアアアアアア、アアアアーッッッ!!」






行為の後、気がつけば俺は朝子の上でぐったりとなっていた。






朝子もはふ、はふ、はふ・・・がたがたがた、と痙攣している。






夢中になったあまり、お互いに気絶していたようだった。






腹上★なんて洒落にならないな、と思ったが、なんとかどちらも生きのびたらしい。



当然のように、中でドボドボと精液を出してしまっていた。



あまり使われていないらしい股間から、精液がシーツへと流れていった。






俺はそれを拭いて、朝子の全身を濡らす汗なども拭き、後始末をしてから朝子の頬を軽く叩いた。






「・・・すどうくん・・・?」



「おはよう、朝子」






「え、もう朝?」



「いや。朝じゃないらしいぜ」






「喉痛い・・・身体重い・・・」



「あんだけ感じまくればな」






そういうと、朝子は頬を紅潮させた。






「そう、感じさせてくれたわけね。ありがと」



「もう少し、言うことがあるんじゃないのか」






「まあ、何かしら?」



「お前、はじめから妊娠してたんだろう?」






朝子の頬は今度は血の気が引いた。






「な、なんでそれを・・?」



「指さ」






「指、ですって?」



「左手の薬指。長い間つけていた指輪を外したみたいに、跡が残ってる。それに、今日の朝子はまるで俺に中だしして欲しいみたいだった。・・・中出しで妊娠したから結婚しろとか、そういうつもりだったのか?」






「・・・・・・」






「責めてるわけじゃない。別にそれでもいいんだ。それでも、産みたかったんだろ」



「・・・わからない」






「え?」






「自分でも、わからないの。産みたいのかどうか、自分がどうしたいのか。須藤君が言うみたいに、わたし、3ヶ月前に彼と別れたの。須藤君が転校してすぐ、付き合いだした彼だから10年くらいの付き合いだったんだけど・・・それが、ショックで。最後に、危険日だったけどヤケで中出しせがんで」






「・・・・・・」






「そのまま、3ヶ月しても、生理がこないの」






「病院には?」



「・・・怖くていけない」






「明日、一緒に行こう。ついて行ってやる」



「そんな、あなたの子じゃないのよ」






「妊娠してるかどうかなんて、まだ決まってないだろ」



「そんなの・・・」






「とにかく。病院に行くんだ」






「もし・・・妊娠してたら、どうするの・・・?」



「朝子は、どうしたいんだ?」






「・・・前のその彼氏ね。別の人と結婚しちゃったの。それに中に欲しいって言ったのはわたしだし、迷惑かけられない。でも、どうしたらいいのか・・」






少し考えたが、言った。






「できていたときに、考えればいい」






結局、朝子は妊娠していなかった。






朝子の安堵はかなりのもので、俺の腕にすがってワンワン泣いた。



・・・これからどうなるかはわからないが、朝子に湧いた愛情は、今でも続いている。






ひょっとしたら、これから・・・ということもあるだろう。