高校一年の秋。
体育委員だった俺とSさんは、体育大会の予行練習の後、用具を片付けていた。
うちのクラスが練習中にダラケていたってんで、担任に小言を食らい、遅くなってしまった。
「あー、うっとおしいな、他の奴等はもう帰ってるのに」
「委員なんだからしょうがないでしょ。文句言ってないでさっさと片付けて帰ろうよ」
Sさんは中肉中背で色が白く、髪が長くてタレ目のちょっと可愛い子だった。
口が少し大きくて本人は気にしていたが、それが可愛い顔の中にちょっとエロさが混じっていて魅力的だと思っていた。
他のクラスの委員は、片付けを済ませ帰っていた。
二人で用具を抱え、薄暗い体育倉庫へと入る。
「なんか薄気味悪いよね」
Sさんはそう言って笑う。
笑うとさらにタレ目になって可愛かった。
ジャージ姿の女子と体育倉庫で二人きり、というシチュエーションに煩悩真っ盛りの男子高校生の俺はよからぬ妄想を抱いたりしたが、さっさと済ませて早く帰りたいという気持ちの方が強かった。
奥の方の高い棚に載せる物があったので、俺は積み上げられたマットレスの上へ土足で上がった。
「あ、駄目だよ。土足でマットに乗っちゃいけないって言われてるじゃん」
「誰も見てないからいいよ、こっちの方が早いし」
「もー・・・」
そう言いながらもSさんもマットの上に乗った俺に用具を手渡した。
何度かバケツリレーのようにして用具を棚に運び終える。
俺がマットから下りようとした時、足下が柔らかなマットのせいかバランスを崩してしまった。
「危ない!」
「うわ!」
Sさんは、手を伸ばして俺を支えようとした。
だが女の子の腕の力で支えきれるものではない。
俺はSさんを巻き込まないようにしようと体勢を崩しながらも、足から着地した。
ムニューと手に柔らかな感触が感じられた。
「キャッ」
Sさんが小さく声を上げる。
なんとか床に叩きつけられるのは免れたが、Sさんに寄りかかるような姿勢になった時、胸を思いっきり掴んでしまっていた。
「あ、ご、ごめん!」
俺は慌てて手を離すと、謝った。
Sさんは両手で胸を庇うようにして二、三歩後ずさる。
「やだ・・・エッチ!」
「ご、ごめん。そんなつもりじゃ・・・」
Sさんは顔を真っ赤にしながら俺を睨み付ける。
「T君のスケベ!」
「だからごめんって・・・」
「思いっきり触ったじゃない!スケベ!変態!」
(わ、わざとじゃないんだけど・・・)
Sさんは気が動転しているのか恥ずかしさのあまりか、怒ったような口調で責め続ける。
女の子がこうなってしまっては手が付けられない。
姉貴がいるので、経験上そう悟った俺は、別のことに気を向けさせようと思った。
「じゃ、俺のも触っていいよ、それでおあいこだろ?」
「え・・・?」
Sさんは、ちょっと驚いたような表情になる。
「だからSさんも俺のを触ればいいよ」
「T君のって・・・男の子の胸触ったってしょうがないでしょ~」
Sさんに笑顔が戻る。
確かにそりゃそうだ。
胸の代わりっていうと・・・。
「じゃ、ほら」
そう言うと、すこし下半身を突き出すようにする。
「え・・・?」
一瞬訳がわからないといった表情でSさんは俺の股間に視線を移した。
「え・・・えー!」
さっきの怒りの勢いはどこへやら、Sさんはさらに真っ赤な顔になっている。
よかった・・・なんとか収まってくれそうだ。
どうせ恥ずかしくって触れないだろう。
そう踏んだ俺はこのまま事をうやむやにしようと思った。
「ほら、触れば?それでチャラにしようよ」
「うー・・・」
恥ずかしがるSさんの様子が可笑しくて、俺はさらに下半身を突き出す。
「もぉ・・・」
Sさんは頬を膨らませながら俺を睨む。
やりすぎてまた怒らせてもまずいな、そろそろやめとくか。
もう一度謝って、じゃ、帰りにジュース奢るよ、と言おうとした時。
「お、おあいこなんだよね」
Sさんは、口篭りながら、俺に歩み寄ってきた。
(え?マジで触る気?ウソだろ?)
「い、いいんだよね」
Sさんは真っ赤っかになりながら言う。
「え・・・あ、ああ」
俺も思わぬ展開に少々焦りながら、それでも本当に触るわけないだろうと思いながら頷く。
「じゃ・・・」
Sさんはそっと手を伸ばし、ジャージ越しに俺の股間に手の平を押し付けてきた。
「ぅお・・・!」
本当に触られるとは思っていなかった俺は思わず声を出してしまった。
Sさんはさするように二、三度手の平を上下させた。
その時、童貞でもちろん女の子に触られたことのない俺のムスコは一瞬で半勃ちになる。
「え?なんか・・・」
Sさんは呟くように言うと視線を俺の股間に落としたまま、さらに手を押し付けてきた。
「な、なんだかおっきくなってきてる・・・」
俺は声もないまま、呆けたように立ち尽くしていた。
(おいおい、ヤバイよこれ)
「その・・・勃起してるの、これって?」
Sさんは俺の顔を見て、すこし上擦った声で聞いてくる。
「え・・・そ、そう」
俺も、すっかり気が動転しながら、素直に答える。
「どうしたら勃起するの・・・?」
「あ、え、え~と・・・エッチなこと考えたりした時とか・・・」
「ふ~ん・・・」
そんな会話の間も、彼女の手は動き続けていた。
俺はもう完全に勃ってしまっていた。
「も、もういいだろ、さっきの分は十分返してると思うけど」
「え・・・もう少し」
Sさんはそう言うと俺の前にしゃがみ込み、さらに手の平を強く押し付けさすり始める。
「ちょ・・・」
俺は、まったく身動き出来ずにされるがままになっていた。
(ヤバイ、マジで気持ちいいよ。)
「あの・・・見てもいい?」
Sさんは俺を見上げると、掠れたような声で言う。
「え・・・い、いいけど」
信じられない展開に思考がついていけず、躊躇することなく答えた。
Sさんがジャージに手をかけ、下着ごと押し下げた。
ゴムに引っかかって、ギンギンになったムスコが弾み出た。
「え?すご~い・・・」
Sさんは目を丸くした。
ジャージと下着が足首まで下ろされ、下半身を剥き出しにして立っている俺と、その前に蹲って、勃起を見つめるSさん。
「は、初めて見た、勃起してるところ・・・」
「え・・・そ、そうじゃないのは見たことあるの?」
「あ、お父さんのだけど・・・お風呂上がりに」
「あー、そうなんだ」
そりゃ、お父さんが娘の前で勃起する事なんてないだろうよ。
こんな状況で妙に冷静に会話している俺とSさん。
「あの・・・触っていい?」
「あ、いいけど」
嫌だと言うはずがない。
彼女は恐る恐るといった感じで俺のムスコをそっと握り締める。
「うわ、硬い・・・!」
「う・・・」
女の子に、それも勃起したムスコを初めて触られて、俺は思わず声を上げた。
「痛いの?」
Sさんは慌てて手を離す。
「いや、痛くないけど」
「なんだか・・・触ると痛そう。腫れてるみたいで」
確かに打ち身なんかで腫れたところに触ると痛いけど・・・女の子ってそう思うんだな。
「痛くないの?大丈夫?」
「う、うん・・・」
再びSさんがムスコを握る。
「熱い・・・なんかビクビクしてる」
そう言いながら、Sさんはしっかりと観察しているようで、時々袋の方にも指を触れたりしている。
ぎこちなくムスコを握った手を動かし始める。
「う・・・っく」
「あ、あの、こうすると気持ちいいんだって聞いたことあるけど」
「う、うん、気持ちいい・・・」
俺はもう完全に興奮してしまっていて、とにかくこの降って湧いた幸運に身を任せようと思った。
「先っぽからなんか出てきたけど・・・射精したの?」
Sさんが俺を見上げながら聞いてくる。
どうやら先走り液が滲み出してきているらしい。
「い、いや・・・それはそうじゃなくて、興奮してくると出てくるんだよ、精液じゃないけど」
カウパー氏線液とか、その頃はよく解ってなかったのでとりあえずそう答える。
「オシッコなの?」
「あ、じゃなくて・・・女の子も興奮してくると濡れてくるだろ?」
Sさんはさっと顔を赤くする。
「あ、う、うん・・・」
「あれと同じようなもんじゃないかな、よくわかんないけど」
「そ、そうなんだ・・・」
彼女は手でしごきながらもう一方の手の指で先端に触れ、透明な液を掬い取る。
「ヌルヌルしてる・・・」
人差し指と親指を擦り合わせながら、ムスコを頬に押し当てて、「ほんと硬いよね・・・」と感心したように言う。
「あ、あの、女の人が男の人のオチンチンを口で・・・」
「あ~、フェラチオ?」
「そ、そう、それ・・・」
(マジでフェラしてくれそうだな、これは・・・)
俺は期待しながら言った。
「し、してみる?」
「ん・・・でもしたことないから・・・どうすれば・・・」
「いや、俺もされたことないからわからないけど、舐めればいいんじゃないかな」
「・・・こう?」
Sさんは舌を出して、ちょっと先端を舐める。
パンパンに張り切った亀頭に痛いような感覚が走る。
「あ・・・!」
「なんかツルツルして顔が映りそうだよ」
Sさんは笑いながら見上げて言う。
「ははは・・・」
「どう舐めれば気持ちよくなるの?」
「ん・・・舌を回すようにするとか・・・」
Sさんは先端の表裏を舌先で回すように舐め始める。
「あ・・・気持ちいい・・・」
電流が走ったような快感に、俺は思わず仰け反った。
「く、咥えてみて・・・」
Sさんは、口を開けるとぱくりと含みこんだ。
生暖かい感触に俺はまた体を硬直させる。
彼女の大きな口でムスコを咥え込んでいる光景はなんともエロかった。
しばらく咥えていた口を離すと・・・。
「あの・・・この後どうしたら・・・」
「ん・・・咥えて・・・顔を前後に動かしてみて」
Sさんは再び咥え込んで顔を前後に動かし始める。
今思えばテクもへったくれもなく、アイスキャンデーでも舐めているような動きだったが、俺にとって初めてのフェラは十分刺激的だった。
ツルツルと亀頭が口の中で滑るのが気持ちいい。
「ああ、気持ちいいよ、それ」
Sさんは一旦口を離し、「こうすればもっといいのかな・・・?」と言うと、また口に含んで、長い髪を揺らしながら頭を前後に振り、手でしごき始める。
「う、うん、すごくいいよ」
たまに歯が当たって痛かったりしたが、快感の方が大きかった。
Sさんはまた口を離すと、「射精しそう?」と、上目遣いに見上げながら聞いてくる。
「もうちょっと出るかも・・・」
「口の中で出しても・・・汚くないんだよね、精子って」
「あ~・・・たぶん」
「飲んでも大丈夫かな・・・?」
「う、うん、いいんじゃないかな」
そう話す間も唾液でベトベトになったムスコをしごく手を止めない。
「あ、あの・・・射精する時は言ってよね。急だとビックリするかも知れないから」
「う、うん、わかった」
Sさんはまたムスコを咥え込むと頭を動かし始める。
俺の息が荒くなってくる。
「んッ・・・、んッ・・・」
Sさんも小さな声を漏らし始める。
ジュボジュボと卑猥な音が体育倉庫に響き渡り、彼女の頭とムスコをしごく手の動きが早くなってくる。
すぐに限界はやって来た。
「あ、出るよ!」
Sさんの頭を両手で抱え込む。
ムスコが彼女の口の中で暴れ、しゃくりあげるように精液をぶちまけた。
「んん・・・!」
Sさんはくぐもった声をあげながらも顔を離すことなく、大量の精液を口で受けてくれた。
出し切ると、俺は腰を引いて、ムスコを彼女の口から外した。
「ん・・・げほッ・・・!」
Sさんは口を手で覆いながら咳き込んだ。
飲みきれなかった精液が床に吐き出される。
「あ、ご、ごめん、大丈夫?」
苦しそうなSさんを見て、慌てて俺は言った。
「ごほッ・・・う、うん、だいじょ・・・げほッ!」
とんでもなく悪いことをしたような気になって、Sさんの背中をさする。
「大丈・・・夫だから、でもあんなに出るなんて思わなかったよ、すごい勢いだし」
「ご、ごめん、ほんとに」
しばらくして、落ち着いたSさんは口元を手で拭いながら立ち上がった。
「なんか・・・しょっぱいね、精子って」
「そ、そう」
「あ~、ちょっと変な匂いだけど・・・そんなに嫌な味でもなかったかな」
二人で顔を見合わせ、笑った。
「もう、いつまでジャージ下げてるのよ」
「あ、ごめん」
慌ててジャージを穿く。
「これは・・・このままにしとくとまずいね」
床にこぼれた精液を、固く絞った雑巾で拭き取る。
「早く戻ろうよ、遅くなっちゃう」
「うん」
更衣室で着替え、二人で慌てて教室に戻る。
雑巾は途中のゴミ箱に捨てる。
念のため底の方へ押し込んでおく。
教室に戻ると、もう誰も居なかった。
「なんだ、遅かったな、お前ら」
担任が、なにか書き物をしながら戻ってきた俺達に言う。
「あ、すんません。思ったより手間取って・・・」
「早く帰れよ、もう遅いから」
「はい」
すっかり夕闇に包まれた中、俺とSさんは並んで校門を出た。
改めて顔を見合わると照れくさくなって、くすっと笑い合った。
それから時々、俺とSさんは体育倉庫や、放課後の化学教室の準備室などで、秘密の行為を続けた。
何度も続けているうち、Sさんのフェラテクは格段に上がっていくのがわかった。
フェラだけではなく手コキだけでイカされることもあった。
Sさんは気まぐれで、誘ってもOKしてくれない日もあったり、一度だけしかしてくれなかったりもしたが、その気になると、フェラや手コキでそれこそ搾り出されるように三度も四度もイカされることもあった。
最後は快感だけで水みたいな精液が二、三滴出ただけで、さすがにそのときは腰が抜けたようにフラフラになり、Sさんに支えられるように部屋を出た覚えがある。
彼女とはフェラまでで、それ以上の行為はなかった。
それでも俺は時々、「オッパイ触らせて」とか「パンツ見せて」と言ってみたけど、Sさんは承知してくれなかった。