思春期の男の子がいる家庭なら大なり小なりそうだと思うが、うちも妻と息子の折り合いが悪い。



妻はしょっちゅう息子をガミガミと叱るし、息子も手こそ上げないが、「うるせえよ、クソババア!」と怒鳴り返す。






息子は中2。



上背は俺を追い越したが、いつまでも子供扱いするのが母親だ。



ひとり息子で妻も幼い頃から溺愛してきたが、その感覚が抜けないのか、思い通りにならないと、ついカッとなってキツい言葉を投げつけるらしい。



息子も小さい頃は母親ベッタリだったのに、中学に入って反動が来たようだ。



普通に受け答えすればいいのに、わざと無視したり食ってかかったりする。






俺に言わせれば、息子は自分勝手で短絡的。



一方の妻は、言ってる内容こそ正論かもしれんが、親離れしたい思春期男子の心情を全然理解していない。



もちろん夫として父親として、2人には言ってるが、これがなかなか難しくて・・・。






俺の威厳不足は否定しない。



まあ、そのおかげというか、妻も息子も俺には、「あの子が・・・」「母さんが・・・」と愚痴をこぼすけどな。



ともあれ、家の雰囲気が悪いのは何とかしなきゃと前から思っていた。






夏休みのある日のこと。



息子のベルトを借りようと子供部屋に入った。



中学生になって一人前に色気づいたのか、息子は俺より衣装持ちだ。



その日は部活の朝練で留守。



後で返しておけば怒りやしないだろう。






ベルトはすぐ見つかったが、ついでに面白い物も発見した。



エロ本の束。



タンスの一番下の引き出しに袋に入れて隠してたが、父の目は誤魔化せんぞ。



そういえば妻が、「子供部屋の臭いがすごくて」とこぼしてたな。



まあ俺だって30年前は似たようなことをしてたわけで、こんなときは何も見なかったことにするのが親の務めってことくらい分かる。






とは言え、最近のガキがどんなズリネタを使ってるのかにも興味はある。



息子に悪いなと思いつつ、そーっと袋を開けて中身を取り出してみた。



出てきたのは、ヌードグラビア主体の雑誌とエロ漫画が数冊ずつ。



グラビアをパラパラと捲ってみる。



ヘアの規制が緩やかになったくらいで基本的に俺の時代と変わらない。






・・・が、ちょっとモデルの年齢層が高くないか?



アラサー・・・いやアラフォーが中心。



確かに俺の時代にも“年増好き”はいたが、中学生でアラフォーに欲情するのは、ちょっと珍しいかもしれない。



うーむ。






次は漫画。



俺の時代にもエロ漫画はあったが、今の方が質量ともずっと豊富だ。



絵柄を見る限り、こっちも熟女物ばかり。



やっぱり息子はそういう趣味なのか・・・と思いながらざっと目を通してみる。






(ん?これって・・・母子相姦じゃないか?)






他の漫画も見てみる。



何冊かあったのは全て母子物のオムニバス作品集だ。



主人公はほとんどが中高生。



中には小学生男児と母親の相姦物もあった。






複雑な思いで、改めてグラビア雑誌の方を読み直してみた。



さっきはパラパラ捲っただけだが、ちゃんと中身を読むとやはり母子物だ。



熟女誌の母子特集の他、専門誌と思われるのもあった。



フォトストーリーの見開きページでは、若い男優が熟女を正常位で貫いてる。






『ママ、気持ち良いよ』



『タカシちゃん、いっぱい頂戴』






なんて台詞付きだ。






ページの一部がカピカピになって、染みの跡も残っていた。



独特のイカ臭さ。



どうやら我が息子は、このページを見ながら発射したらしい。



若いな・・・。






俺は部屋にあった洋服ブラシの毛を抜き、カピカピのページに挟んだ。



ついでに、それ以外の雑誌や漫画にもそれぞれブラシの毛を挿し込んでおく。



そして雑誌や漫画のタイトルが分かるように、袋から半分出した状態で戻し、引き出しを半分くらい開けたままにして何食わぬ顔で部屋を出た。






「あいつが帰る前に子供部屋を掃除しておいてやってくれ」






台所にいる妻に声を掛ける。



息子が母親が部屋に入るのを嫌がるせいで、妻も子供部屋の掃除は週1回くらい。



実際、かなりゴミが溜まっていた。






「仕方ないわねえ」とブツブツ言いながら掃除機を取りに行く妻。






その背中に、「昼まで帰らないから」と言葉を掛け、俺は家を出た。






外出先で用事を済ませながら考える。



そういえばグラビアも漫画も、登場する女はどれも豊満というか巨乳系だったな。



その方が母性を感じるのか。



妻も中肉だが、胸と尻はかなり立派。



37歳にしては保ってる方だろう。



いくらマザコンでも、男子中学生が母親と同系列の女に欲情するのかね。



まあ子供の性的嗜好を親が気にするのも野暮だとは思うが・・・。






予告通り、昼過ぎに帰宅。



息子はまだ部活から戻っていない。



妻の目を盗んで子供部屋に入り、まずは借りたベルトを返しておいた。



部屋はきれいに片付いていた。



開けておいたタンスの引き出しも閉まってるし、エロ本もちゃんと袋に入れてある。






(エロ本関係の場所を弄ったら原状回復が掃除の鉄則なのに分かってないなあ・・・)






そう思いながら、袋から雑誌とエロ漫画をそっと取り出してみた。






ページの間に挟んでおいたブラシの毛は全部落ちていた。



俺が出掛けた後、子供部屋に入ったのは妻だけ・・・のはず。



つまり妻はカピカピページを含め、雑誌と漫画にひと通り目を通したわけだ。



俺は雑誌と漫画を袋に戻し、最初あったのと同じように引き出しにしまった。



妻が、「あの子の部屋にいやらしい本が・・・」と相談してくるかな?と思ったが、特に何も言ってこない。



俺も何も知らないふりで通した。






昼過ぎ、妻は近所の仲良し主婦とデパートに出掛けた。



帰りは夕方になると言う。



入れ替わるように息子が部活から帰宅。



午後は出掛ける用事がないらしい。



まるで、わざと顔を合わさないようにしてるかのようなタイミングだ。






妻が作っておいた昼飯を息子と2人で食い、用事があるんで出掛けようとした時、出さなきゃならない封書があったのを思い出した。



切手は妻の部屋にある。



夫婦だが、少し遠慮しながら部屋に入った。



うちは子供が生まれてから夫婦の寝室はずっと別々だ。



夫婦仲に問題があるわけじゃなく、俺のいびきがうるさいのが原因だが、おかげで夜の方はすっかりご無沙汰。



せいぜい2~3ヶ月に1回かな。






切手を貼りながら、ふと妻のベッドサイドにある小さな本棚が目に入った。



寝る前に読む本を置いてあるらしい。



妻の好きな流行作家の小説が中心だが、一番端の1冊だけブックカバーがかけてある。



妻は書店でもブックカバーを断る人だから、少し意外な感じ。






何の気なしに、その1冊を手に取って開いた。



官能小説だった。



それも某有名書院のかなりハードなやつだ。



よく見ると本棚は二重になっていて、奥の列にはカバー付きの本がずらり。



俺が手にしたのは、たまたま妻が昨夜読んで、つい手前に置いたんだろう。



俺はあまり興味ないが、官能小説をズリネタにする奴がいるのは知ってる。



詳しい人に言わせると、某書院には女性読者も結構多いそうだ。



本当かね?



女のズリネタが男のそれとどう違うのか実はよく知らないんだが、少なくとも妻が読んで性的に興奮し、自分で慰めていたのは確かだろう。



まだまだ色気十分な37歳。



熟れた肢体が満足していないのは分かってる。






(浮気されるよりマシか・・・)と思いながら、ちょっと申し訳ない気分になった。






複雑な思いのまま、俺は手に取った何冊かをパラパラ捲ってみた。






『恥母』



『淫獣の家』



『秘園・実母の贈り物』



『美母・誘惑授業』






・・・。






タイトルだけじゃ分からないのもあるが、どれもこれも母子物ばかり。



やはりというか、中高生の少年と30代の母親が登場する話が並んでいた。






(うーん、親が親なら・・・ってやつか)






俺は1冊のカバーをずらし、中身が分かる状態にして本棚の上に置くと、切手を貼った封書をサイドボードに乗せて家を出た。



外出して30分後、家にいる息子に電話する。






「今日出さなきゃならない封書を家に忘れたんだ。代わりに出しといてくれ」






「えーっ、面倒くさいなあ」






「母さんの部屋のベッドのサイドボードに置いてある。頼んだぞ」






「もう、仕方ねえなあ」






妻が言いつけると「うるせえよ!」と反発する息子も、俺の言うことなら聞く。



用事を済ませて帰宅すると、息子は子供部屋にこもってるらしい。



これ幸いと妻の寝室へ。



ちゃんと封書は投函しておいてくれたようだ。






そして本棚の上。



出しておいた某書院の官能小説がなくなっていた。



調べてみると、本棚の奥の列に仕舞ってあったのを含め、3冊が消えてる。



この間、家にいたのは息子だけ。



何があったか推理するまでもない。






その日の夕飯は、なかなか面白かった。



普段は両親と別に食べることが多い息子が、ちゃんと一緒に食卓に着く。



食事中も妻と息子、互いをチラチラ見ながら、目が合うとサッと視線を外す。



普段の・・・。






「さっさと食べなさい」






「うるせーんだよ!」






という怒声の代わりに・・・。






「・・・美味しい?」






「えっ、うん・・・」






という何年も聞いたことない言葉まで出る。



2人とも気まずそうなくせに、互いが気になって仕方ない様子。



心なしか頬も赤くなってる感じだ。



食卓は不思議な緊張感に包まれていたが、いつものような刺々しい雰囲気は皆無だった。



さっそく効果が出たか・・・。






夕食も済んで風呂の時間。



名ばかりだが、家長の俺が一番風呂だ。



せっかくの和やかな雰囲気を長続きさせるには、どうすればいいんだろう。



風呂の中で少し考え、上がる前に妻が使うシャンプーの中身を抜いておいた。



2番風呂は妻だ。



普段なら息子は子供部屋に戻ってるんだが、なぜかこの日はリビングでテレビを観ている。



野球なんて全然興味ないくせに。






「あなたー?新しいシャンプー取ってくださらない?」






案の定、浴室から呼ぶ声がする。



用事を言いつけられるのは決まって俺だしな。






「おう」と返事だけして、リビングにいる息子に声を掛けた。






「おい、母さんシャンプーがないんだってさ。持って行ってくれ」






「えーっ?父さんがやってよ」






「俺、ちょっと出掛けなきゃならんのだ。たまには親孝行しろ」






換えのシャンプーがあるのは脱衣所。



取り出して渡すくらい10秒もあればできる。



普段の息子なら、「そこまで急ぐ用事じゃないだろ?」と断固拒否するんだが、この日はブツブツ言いながらもソファーから腰を上げた。






「悪いな。3時間くらい戻らないから」と言い残し、俺は玄関へ。






ドアを開け外に出る・・・ふりだけして、そっと家に戻り、脱衣所の様子を窺った。



棚からシャンプーを取った息子が、しばらく躊躇ってから声を掛けると、浴室のドアが勢いよく開いた。



声が似てるせいか、妻は俺だと思ってたらしい。






「あ、あの・・・シャンプー」






「キャッ!なんであんたなのよ。お父さんは?」






「えっと、出掛けるから、持って行ってやれって・・・」






日頃の威勢の良さはどこへやら、息子がモゴモゴと口ごもる。






「出掛けるって、こんな遅い時間に?」






「知らないけどさ、3時間くらい戻らないって・・・」






実際、俺はたまにフラリと外出する。



行き先はたいてい駅前のパチスロだけどな。






「んもお、こんな時間に何考えてんだか。パチンコかしら」






「パチンコ屋って、こんな遅くまで開いてんの?」






「知らないわよ。どうせお金をドブに捨てるようなものなのにねえ」






親子で好き勝手言いやがる。



まあパチスロの戦績が悪いのは認めるが。



ちなみにこの間、浴室のドアは開けっ放しだ。






息を★して観察すると、最初のうちドアは細く開いたただけだったが、話してるうちに普通に開放。



さすがに妻はドアに体を隠すような姿勢だが、それほどガードは固くない。



息子は困ったような表情で、それでも視線は浴室内に釘付けだった。



わざとかどうか知らないが、妻はゆっくりシャンプーを受け取る。






「あら、これお父さんのシャンプーじゃない」






「えっ、違うの?」






「お母さんのはね、えーっと・・・」






妻が浴室から出て棚をゴソゴソ漁り始めた。



タオルも何も巻いてない。



息子は全裸の妻を凝視しながら、なぜか股間を押さえていた。



妻も少し恥ずかしそうだが、息子よりは堂々としてる。



ここら辺が年の功か。






「これよ。こっちの青いラインが入ってるのがお母さんの」






「あっ、俺もこれ使ってた」






「やだあ、これ高いのよ。あんたはお父さんのにしなさい」






「・・・ごめんなさい」






ほう、あの息子が母親に、「ごめんなさい」とは。



人間変われば変わるもんだ。



ところが殊勝な態度の息子に妻がさらに意外な言葉を発した。






「ねえ、どうせなら、あんたも一緒に入っちゃう?」






「えっ?でも・・・」






息子は見ていて滑稽なほどの狼狽えぶり。



もう完全に“大人と子供”だ。






「どうせお父さん、遅いんでしょ?久しぶりに洗ったげるわ」






「う、うんっ!」






息子は妻の前で慌ただしく服を脱ぎ捨てた。



その様子に妻はクスリと笑い、息子の手を引いて一緒に浴室の中へと消える。



手で隠してはいたが、息子のイチモツはピーンと元気に上を向いていた。






浴室からシャワーの水音が再開したのを確認してから、俺は再び忍び足で玄関に向かい、今度は本当に外へ出た。



風呂上がりの顔に夜風が心地良い。



これで家の中の雰囲気も良くなるはず。



満足しながら俺は駅前のパチスロへ向かった。



なんだか今日は勝てそうな気がする。