初体験は21の時。
まだ大学生だった。
相手はアルバイト先の事務員で、杏子さんと言った。
彼女は当時、30代後半、バツイチで一人の子持ちだった。
飲み会の後、酒に酔った勢いで、と言うか酒で思考が緩くなり、流れに任せ、彼女の半ば強引な誘いに乗ってしまったわけだ。
ただ俺自身、彼女は魅力的な女性だなってずっと思っていた。
恋愛感情ってのとは違うとは思うが、最初に会った時から、ある種の憧れみたいなのはあった。
杏子さんは10代で娘を産んで20代で離婚。
典型的な元ヤンではあったが、キレイな人だったよ。
ハーフっぽい顔立ち(後々知ったが実際に祖父がスウェーデン人というクォーター)、事務の制服姿だけでもオカズにできるほどボリュームのある体のラインだった。
それでいて気さくな性格と明るさに、俺は、まあ簡単に言うと何かやらせてくれるんじゃないかって期待感、そういう意味でのある種の憧れを持っていたのかな。
大人の女性のエロさ爆発な人だった。
何度オカズにさせてもらったか。
とは言え所詮は妄想の中だけのお話と半ば思っていたし、自分から誘うなんてことは出来なかっただろう。
だからこそ彼女の積極的なアプローチは、それまで女性経験のなかった俺を狂わせた。
戸惑い、舞い上がり、ホントわけわからなくなった。
そのまま彼女の2DKのマンションに連れ去られ、そこで童貞を奪われたわけだ。
飲み会の席の段階で、みんなの前で絡まれ、抱きつかれ、挙句の果てにはキスまでされた。
彼女が酔うとこうなるのはみんな知っていたらしく、「今日の犠牲者はノブ君か」と盛り上がっていた。
部屋に連れ込まれた後は延々と濃厚なキス。
舌を絡ませ絡まれ、吸い取られるかのように激しかった。
さっきまでの飲み会での冗談のような喧騒を引きずっていた俺は、それでもまだ現実感がなく、どうしてここにいるんだろう、これからどうなるんだろうと、彼女の激しいキスに身を委ねながら、と言うか流されながら思った。
どれくらいキスが続いたか、杏子さんはふと俺から体を離し言った。
「ちょっと待ってね。布団敷くから」
ここで現実に引き戻された。
そして急に怖くなった。
(え、布団?寝るの?今からセックス?ちょ・・・心の準備が・・・)
あんだけキスされて心の準備もクソもないものだが、ベタながらそう思ってしまった。
彼女が布団を敷いている間、足が震えていた。
また彼女は唇を重ねてきて、そしてそのまま二人して布団へ流れるように倒れこんだ。
こうなりゃ、やってやるさと半分開き直った気持ちで負けじと頑張ったのだが、結局は彼女に押され押されて、最終的にはまた彼女に委ねるように唇を吸い尽くされた。
たまに唇を離した時に、彼女のはっきりとした目で見つめられ、情熱的ってのは彼女みたいなのを言うんだなあと恍惚とした。
彼女の手がいつの間にか俺のベルトを外し、ジーンズのホック、チャックを下ろし、トランクスの上からすでに硬くなったアソコを擦る。
つい、びっくりして腰を引いてしまった。
「どうしたの?」
意地悪っぽく聞かれ、また擦られ、つい情けない声を出してしまう俺。
所詮は童貞である。
彼女が俺にここまで激しくするのは、俺に何か求めているのだろうが、俺はどうしていいかさっぱりだ。
それでも俺も無我夢中で杏子さんの服を脱がしにかかる。
要所要所の肉付きがよく、またそれがエロかった。
ブラを外す段階になり、手が震えた。
ここで限界に達し、「すみません・・・俺、実は初めてで・・・」と告白。
すると杏子さんは体を向きなおし、自らブラを外した。
こぼれ落ちそうなほど大きなおっぱいだ。
そして俺の顔をその自らのおっぱいへときゅうっと強く埋めさせ、「知ってるよ」と言った。
俺は何だか恥ずかしくなった。
その後は杏子さんの誘導通り。
思ったよりは苦労せずに杏子さんの中へ入れる事が出来た。
杏子さんが上手く誘導してくれたおかげだろう。
余裕のない俺は杏子さんのマンコに自分のが入っていくのを確認しながら、ゆっくりとゆっくりと入れていった。
奥まで入った時、初めて顔を上げ、杏子さんの顔を見た。
杏子さんは微笑みながら、黙ってこくっと頷いた。
俺はゆっくり腰を動かし始めた。
彼女の股間の茂みの中に自分のを出し入れしている。
俺は何度も何度もそこに目をやり、本当に入っていると妙な感動を覚えた。
多少慣れてきて、とは言え単調に腰をカクカクと動かしているだけだが、たっぷんたっぷんと上下に揺れる杏子さんの大きなおっぱい。
時折それをギュッと揉みしごいてみたり、乳首に吸いついてみたりした。
柔らかさやじんわりと湿った温かさを直に感じて、(ああ、杏子さんと本当にやっているんだ)と実感したよ。
腰を振りながら、彼女のちょっと外人の入ったキレイな顔が乱れるのを見て、段々とたまらなくなってきた。
「杏子さんっ・・・杏子さんっ・・・」
名前を呼ぶ情けない声がつい大きくなっていく。
「んっ・・・んっ・・・ぁあっ・・・」
それに応えるような杏子さんの喘ぎ声。
「杏子さんっ・・・もう・・・ダメだ・・・」
もうイキそうになり、腰の動きが速くなる。
やっぱり外に出さなきゃ、とか思いながらも腰の動きは止まらない。
抜くタイミングも分からない。
それどころか杏子さんも俺に強くしがみ付いてきて、股間もぎゅっと締め付けてくる。
離さないといった感じだ。
「ううっ・・・!」
我慢できず中でイッてしまった。
じわっと暖かくて、本当に気持ち良かった。
最後の一滴まで搾り取るかのように、肢を絡めてくる。
搾り取られ、俺は徐々に冷静になっていった。
処理を済ませた後は布団の中で裸で抱き合った。
裸で抱き合うって温かい。
しばらくすると俺のチンコもまた反応し始めてきた。
つい杏子さんの太ももにそれを擦りつけてしまった。
「ふふ。可愛いね」
そう言って、俺の半勃ちの、半分皮を被ったちんこに顔をもっていく杏子さん。
え?まさか・・・と俺はびっくりしたが、杏子さんは躊躇いもなく、俺のをぱくっと咥え、顔を上下させた。
そして上目遣いで俺を試すような視線を投げかけてくる。
何ともいやらしい光景だった。
昨日までの妄想が現実になっていると思うと、またまた「はぁぁあ・・・」と情けない吐息とも喘ぎともつかない声をあげてしまった。
俺のが完全に大きくなると、杏子さんはふっと顔を離すや否や上に乗ってきた。
そしてゆっくりゆっくり、俺のを自分の中に入れてきた。
今度は俺を悩ましげな視線で見下ろしながら。
その後の腰のグラインドの優雅さと激しさは、俺の妄想を超えたものだった。
その晩、五回射精した。
と言うかイカされた。
まあ、一回一回が短いものではあったが。
そして抱き合っているうちにいつしか寝てしまった。
朝、何か音がしたので、目が覚めた。
時計を見ると9時を回っていた。
ぼーっとしていると、すっと引き戸が開いた。
そこには女性が一人立っていた。
その子はすっごい冷めた目で俺のことをじっと見ている。
俺はおろおろし、杏子さんを軽く揺さぶった。
その間もその女性は俺から目を逸らすことなかった。
しばらくすると杏子さんも目を覚ました。
そして佇む女性に対して言葉を発した。
「あ、おかえりー。美穂にも紹介しとくね。彼氏のノブ君」
半分寝ぼけながら、枯れた声で俺のことをそう紹介した。
すると美穂と呼ばれた女性・・・杏子さんの娘は、また冷めた目で俺を一瞥し、「ふ~ん」とだけ言って部屋を出て行き、隣の部屋でテレビを見始めた。
俺は正直、こんな姿を見られ、杏子さんも気まずかったかなと思ったが、当の杏子さんはあまり気にする様子もなく、「ノブ君、シャワー浴びたら?」と言った。
お言葉に甘えシャワーを浴びた。
出てきたら洗面所に着替えが置いてあったので、それを着て部屋に戻ると杏子さんがいない。
隣の部屋には無言でテレビを見る美穂。
扉を挟んで気まずい空気が流れた。
しばらくすると杏子さんが帰ってきた。
コンビニで色々買ってきたようだ。
「ノブ君、何してるの?こっち来たら?」とテレビの部屋に呼ばれ、行った。
美穂は相変わらず無言でこっちを見ることなくテレビを見つつ、杏子さんの買ってきたパンをむしゃむしゃ食べ、杏子さんと世間話をぽつぽつとしていた。
美穂は19歳、俺と年齢がそう変わらない。
年下ながらすごく大人びて見えた。
杏子さんとはあまり似ておらず、どちらかと言うと和風な顔立ち。
すらっとした痩せ型だった。
その後いつだったか杏子さんが、「あの子は前の旦那似だから」と言っていたっけ。
まあ、母親の彼氏?というのはやっぱり嫌だろうし、そういうのがなくても年齢も近く、ヤンキーっぽい美穂に対して、俺は苦手意識がもろに出てしまった。
嫌われているなと、初めて会ったこの時から雰囲気で感じたし。
実際、その後も何度か会ったが、ほとんど口をきくことすらなかった。
彼女は何か俺の存在を無視しているかのようだった。
杏子さんはそんな娘の様子は全く気にしていないようで、いつも同じに俺に接していた。
俺はと言えばセックス中毒。
童貞卒業したばかりだから、入れて腰振るだけ。
杏子さんの体に溺れ、部屋に入り浸り、いつしか居着いてしまった。
杏子さんもそんな俺を受け入れてくれた。
ホント、セックス三昧の日々だった。
美穂が隣の部屋で寝ている時は、一応遠慮気味に声を潜めセックスし、美穂がいない時は、大っぴらに部屋のあちこちでセックスした。
ある日、杏子さんがちょっと席を外したときに、ぼそっと美穂から珍しく話し掛けてきた。
「うちのあちこちで変なことしないでくれる?私だって暮らしているんだから、気持ち悪いでしょ」
もっともだと思った。
実際に見ていたわけではないんだろうが、痕跡で分かるよな。
後日、杏子さんに風呂場で誘われた時、美穂に言われたことを遠回しに伝えたが、杏子さんは気にする様子もなく・・・。
「あの子には悪いと思っているわ。私に気を遣って彼氏を呼べないんだしねー」
そのまま風呂場で立ちバックをし、美穂もさすがに彼氏いるんだなと思った。
たまに帰ってこない時もあるし、普通に考えればそうなのだが。
その数日後くらいに、例によって三人で気まずい食事をしている時、急に杏子さんが美穂の膝をぽんと叩いて、思い出したかのように言った。
「あんたもいい加減に彼氏をお母さんに紹介しなさいよー」
美穂は何とも言えない表情で、「え~」としか言わなかった。
俺と美穂の関係はホント他人よりも冷たい関係だが、杏子さんと美穂は親子、年の離れた姉妹、友達といった関係で、見ていて微笑ましいものがあった。
杏子さんは自由気ままにやっているが屈託がなく、美穂もそんな杏子さんを仕方ないなぁと複雑ながらも愛情を持った捉え方をしていた。
なんだかんだでうまくやっている親子だった。
まあ、その反動が俺に跳ね返ってくるわけだが・・・。
<続く>
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