その夏、建設現場で日雇いのバイトをしていました。



日給1万円の仕事だったのでそれなりにキツイ内容です。



建築資材の石膏ボードをひたすら運び込むというものです。



新入りの頃は1枚持つのがやっとでしたが、作業を重ねるに従い、一度に運べる量が2枚、3枚と増えていき、貧弱な僕もだんだん体力がついていくのが実感できて、それなりにやり甲斐を感じていました。



僕はあまり体力に自信のあるほうではありませんが、一人暮らしを始めたばかりでお金が必要なこともあり、ほぼ毎日仕事に出て頑張っていました。






その仕事に就いて3ヶ月目のある日、仕事中から腰に違和感があり、今まで経験したことのないようなだるさを腰に感じていました。



夕方、仕事を終えてバスで帰る道中、腰の違和感ははっきりとした痛みに変わっていました。



座席に座っていることができません。



まだ立っているほうがマシです。



部屋に帰っても収まるどころかその痛みはますます酷くなり、激痛と言ってもいいほどになっていきました。



ただの腰痛だと思っていたので、とりあえず横になって痛みが引くのを待つしかないと思い、次の日の朝まで寝るつもりでした。



ところが夜中になるとさらに痛みは増して、我慢できるレベルを超えていました。



僕は脂汗をかきながら朝まで我慢しましたが、トイレに立つこともできなくなり、救急車を呼ぶ決心をしました。



生まれて初めての救急車に担架で運び込まれる時、近所の人が野次馬になってじろじろ見ていました。






近くの総合病院に着き、ストレッチャーでレントゲン室まで運ばれました。



技師が仰向けの僕に向かって脚を曲げろだの横向けになれだの色々と指示を言ってくるのですが、どんな体勢でも激痛がさらに増して無理でした。



仰向けで脚を上にあげようとした僕は身体全体を貫くような鈍い痛みに思わず叫び声をあげてしまいました。



それで技師も諦めたのか、仰向けのレントゲンだけ撮って終わったようです。








レントゲン室を出ると、若い看護師が僕の叫び声を聞いたようで、「なんでこんなになるまで放っておいたの?」と言われてしまいました。



それに答えることもできない僕の手をその看護師が握って、「私も前にヘルニアやったから、どんな痛いかよくわかるよ」と慰めてくれました。






診察室で仰向けになったまま医師の診断を受けました。



腰椎椎間板ヘルニアの特徴である椎間板のはみ出し具合が顕著だったらしく、即入院ということになりました。



入院なんかしたことなかった僕は正直ビビりました。



ヘルニアってそんなに重い病気なのかと。



しかもTシャツにパンツの格好で運び込まれ、何の用意もしていなかったし、どうなるんだろうと思いました。






僕が運ばれたのは整形外科の6人部屋です。



僕の他は40歳くらいのおじさんと、中学生の男の子と70歳くらいのおじいさんが2人でした。



入院初日、ベッドに寝たまま看護師から色んな説明を受けました。



酷い痛みの中で聞いたのでほとんど頭に入りません。



小林さんというその看護師は30歳くらいで、これから僕の担当になるということです。



とりあえずやさしそうな女性だったのでほっとしました。



説明が終わり、最後に、「オシッコとか大丈夫?」と聞かれました。



大丈夫ではありませんでした。



夜中からトイレに立つこともできず、今まで我慢していたのです。






「すみません。オシッコしたいんですけど・・・」






「ちょっと待っててね」






小林さんはすぐに戻ってきました。



手には尿瓶を持っています。



何も言わず、僕のトランクスを脱がせました。



腰を上げて協力しようとしましたが痛みでどうにもならず小林さんに任せました。



僕のペニスはこれ以上ないくらい縮こまっていました。



もともと仮性包茎で亀頭が隠れているのに今は包皮が完全に被ってしまって象の鼻みたいになっていました。



そんなペニスを見られるのは恥ずかしいものです。






「自分でやります」






僕はそう言って尿瓶を受け取るとペニスにあてがおうとしました。



ところが、ちょっとでも身体を起こすと激痛が走ります。



無理でした。






「ほら。無理でしょ。こういうのも仕事のうちなんだから恥ずかしいなんて思わなくていいのよ」






小林さんはそう言うとペニスを持って尿瓶を宛てがいました。



ペニスが小さいので、ずっと支えていないとすぐに外れてしまいます。



小林さんは排尿の間ずっと支えてくれていました。



長い排尿が終わり尿瓶を床に置くと、小林さんはウェットティッシュでペニスを拭いてくれました。



包皮も剥いて亀頭の周りも優しく拭いてくれます。



女性に触られたのは初めてだったので立っちゃうかなと思いましたが、それよりも激痛のほうが勝っていてピクリともしませんでした。



小林さんは拭き終わると包皮をまた元に戻しました。



そして袋や腿の付け根も拭いてくれました。






「今井クン、いちいちパンツを穿いてたら大変だから、これ付けとこうね」






そう言うと、ふんどしみたいな帯を付けてくれました。



一旦、尿瓶を片付けに病室から出ていった小林さんはまたすぐに戻ってきました。






「痛み止めの座薬、入れるね」






T字帯を取って僕を横向けにさせました。






「すぐ済むから我慢してて」






座薬を奥のほうまで突っ込んできます。



うんこが出そうな感覚がしましたが我慢しました。






「痛みが我慢できないようだったらこのボタンを押してね」






そう言うと小林さんは戻っていきました。






それから2時間くらいすると徐々に痛みが和らいできました。



ほっとした僕は試しに起き上がろうとしました。



でもダメでした。



ちょっとでも腰を曲げると激痛が走ります。



仰向けに寝ているぶんには痛みがないというだけでした。



それでも痛みが和らいだことで心が随分軽くなりました。






昼ごはんはおにぎりでした。



寝ながら食べられるようにとのことでしょう。



左手に点滴をしながら、小林さんに手伝ってもらいながら食べました。






「とりあえず寝ているぶんには痛みがなくなったけど、まだ絶対安静だからね。無理に起き上がろうとしたら駄目よ」






そう言いながら口の周りや手を拭いてくれました。






この日、昼間ずっと眠っていたせいで夜中に目が覚めました。



おしっこがしたくなりナースコールを押しました。



やってきたのは30代半ばの初めて見る看護師です。



この人もやさしそうな雰囲気でした。






「今井さん、どうしましたか?」






囁き声で聞いてきます。



ハスキーで色っぽい声です。



見ると白衣の胸やお尻の所がパンと張っていてグラマーな人でした。






「すみません。オシッコしたいんですが・・・」






その人、川上さんは頷くとすぐに僕のT字帯を取り、ベッド下から尿瓶をとりあげてペニスを宛てがいました。



昼間、小林さんにやってもらった時はすぐ排尿できたのに、なぜか今回はなかなか出ません。



オシッコをしたい感覚はあるのにです。



川上さんはじっと出るのを待っていてくれます。



ようやく小便が出はじめ、ほっとしました。






「よかったね」






そう言って川上さんは戻っていきました。






入院2日目。



朝食の後、清拭がありました。



近藤さんというまだ学校を出たばっかりな感じの若い看護師が僕の身体を拭いてくれました。



熱い湯に浸したタオルで拭かれるのはとても気持ちのいいものでした。






「オシモのほうは洗いますね」






そう言うと、お尻の下に差し込み便器を置いて、ぬるま湯と石鹸で洗いはじめました。



袋の皺の部分や、お尻の穴まで丁寧に優しく擦ってくれます。



包皮も剥いて亀頭部分もゆっくりと洗ってくれました。



勃起しそうな感覚はありましたが、とても恥ずかしく、また入院したばかりの不安な精神状態だったためかペニスは柔らかいままでした。






入院3日目。



依然として起き上がれず、つらいです。



入院してから一度も大便をしていません。






入院4日目。



まだウンコが出ません。



看護師さんが浣腸しようとしたが強硬に断りました。



そんなの恥ずかしすぎます。






入院5日目。



今日こそベッド上で排便しようと試みました。



でもだめです。



いくら気張っても出ません。






「浣腸しましょ。もう限界。恥ずかしがってちゃだめよ」






<続く>