私は結婚生活1年になる、ごく普通の主婦です。



ひと回り年上の42歳の主人と、ごく平凡な暮らしをしています。



主人との夜の生活は、今はだいたい2週間に1度あればいい方です。



セックスレスというほどではないのですが、到底このセックス頻度では、私の体の疼きは収まりません。






ここで、主人も知らない私の過去をお話しします。



主人には決して言えない過去です。






18歳の時、大学に入ってバイトしていた喫茶店のすぐそばに美容院があって、よくお客さんで来てくれていた美容師の男性とちょっとした恋仲になりました。



でも、この人とは関係は持つことはありませんでした。



この人の美容師仲間に悪い奴がいて、その人に無理やりされそうになったからです。



彼のいない所で、その男の人に強引にキスされ、スカートの中に手を入れられ、パンティをずり下ろされ、いきなり2本も指を無理やり入れられました。



私は出血してしまい、そのことを彼に言っても、「友達の悪さくらい大目に見ろよ」と知らんぷりでした。






そんな彼に嫌気が差して別れて、次に付き合ったのが、友だちの紹介で知り合った大学生でした。



この人が、実質的には、私の初体験の相手でしたが、体育会系の人でしたので練習で忙しく、あまりかまってもらえませんでした。



どうも遊びだったみたいでした。






次に付き合ったのが社会人で、おじいさんが外国の人で、クォーターでした。



堀の深いイケメンでしたし、背が186cmとかなり高く、身長155センチの私とは30センチ以上の身長差がありました。



それに加えて、言いにくいのですがアレが15センチくらいあって、ものすごく大きくて、初めて見た時は怖かったです。



確か当時、ハーフタレントの羽賀研二が、勃起時20センチと言われていましたが、そこまではないにしろ私には大きすぎました。



しかも行為の時間がものすごく長くて、ついていけないという感じでした。



いつまで経っても終わらなくて、悪く言えばしつこいタイプでした。



私はどちらかと言えば、まだその頃は不感症とも言っていいくらい感じにくいところがありましたし、ほとんど濡れてなくて、いつも痛い思いばかりしていました。



あそこが壊れてしまうんじゃないかと思ったほどです。



マグロ状態の私を面白くないと思ったのか、ますます彼は荒々しくしました。



いつも車で郊外のラブホに連れて行かれていましたが、なんとも淫靡で、いかにも中年の不倫カップルが多いところで、当時大学2年だった私はそういう所に行くのが好きではありませんでした。



その彼は酒癖も悪く、約束時間も守らず、やはりいい加減な人だったので半年で別れました。



どうにも私は男運が悪かったのです。






そして大学3年の時に知り合ったのが、私の性的な体質を変えてくれた彼でした。



彼は有名大学の3年生で、いかにも女の子にモテるタイプでしたが、とても優しくて、私の寂しい心の隙間を埋めてくれる人でした。



初めて心から人を愛することができたと言ってもいいくらいの人でした。






愛情が強くなると、体の方の反応も比例して良くなるというのもわかりました。



今までの人たちのような乱暴で無茶なところがなく、いつもソフトで、愛撫の仕方も上手で、私は濡れるようになりましたし、快感を覚えるようになりました。






大学卒業後、私は中堅企業のOLになり、彼の方も大手の企業に入りました。



彼は最初は独身寮に入っていましたが、2年目に寮を出てアパートを借りました。



ちょうどその頃、私の家でごたごたがあり、私は家を出て、彼のアパートに転がり込んで同棲生活が始まりました。



私は彼のアパートから会社に出勤していたのですが、なんだか新婚生活のような甘い生活の日々でした。






彼との同棲生活は2年続きました。



その頃は私もすっかり女としての快感に目覚めていましたから、毎晩のようにセックスしたものです。



お互いに若い身でしたから帰宅が深夜になっても平気でした。



私は残業があっても午後8時には帰宅できましたが、彼の帰宅は早い日で午後10時、遅い日は午前0時を回っていました。



そのため、たいてい午前0時から午前1時頃のセックスでした。



毎晩のセックスでも、決して飽きは来ず、ありとあらゆる恥ずかしい体位で毎回のようにすごく興奮させられ、激しくイッたものでした。



この彼との数えきれないセックスで、私の体はとことん開発されたのです。






しかし破局が訪れました。



彼の実家の家業が傾きかけ、彼は帰郷して後を継がなくてはならなくなったからです。



当初は彼のお兄さんが跡継ぎということだったそうですが、事情が変わって、彼が継がなくてはならなくなったからです。



私はいつかは彼と結婚したいと望んでいましたが、その時の彼はそれどころではなかったのです。



私の方もこちらを離れて、遠く離れた地方の彼の実家について行くということに少し抵抗があったのも事実です。



もしかしたら彼も、何を今さらという感情がどこかにあったかもしれません。






「長すぎる春は良くないよ」と友だちに言われたものでした。






付き合いが長いと結婚には到達しにくいというのは本当かもしれません。



私はもう26歳になっていました。






それから2年後、転勤でやって来た今の主人と社内で知り合い、付き合って数ヶ月、29歳の時に結婚したのです。



私の方にもアラサーとしてのちょっとした焦りのようなものもあったので、すぐに結婚を決めました。






あれから1年、あっという間だったような気もします。



しかし、その主人ですが、早漏とまでは言わないまでも、早い人でした・・・。



過去、数人の男性が通り過ぎた私の体は完全に“女の体”になっていましたから、5分以内の挿入では満足できないのです。



結婚してしばらく経った頃、行為の最中につい、「もっと入っていて、あと5分でいいから!」と言ってしまったことがあります。






結婚前にも色々と夫から私の過去について探りを入れられたことはありますが、私は適当に誤魔化していました。



悪い男の太い2本の指で処女膜が破れてしまったこと。



巨根の人と付き合っていたこと。



同棲して毎晩のように強烈なセックスに酔いしれていたこと・・・。



そんな具体的な過去は知らないにしても、セックスの時の反応で、私の体が相当元カレに仕込まれているというのは男の勘でわかるのでしょう。






結婚前は前戯もしっかりしてくれていましたが、結婚後はおざなりになり、挿入するとすぐに終わり、そして背中を向けて寝てしまう・・・といった生活が続いています。



当たり障りのないようにそのことを言ったら、「どうせ俺は早いからな」と嫌味たっぷりに言われたことがあります。



私の方もそのためかイライラが募り、最近ではちょっとヒステリックになってきています。



その昔、英国で女性のヒステリーを抑える治療の一環として、バイブレーターの起源となる“張り型”が開発されたという話を何かで読んだことがありますが、その意味が今はよくわかります。






かつて同棲していた彼との甘美で激しいセックスをつい思い出しては、体が疼いてしまいます。



そして、あの頃は幸せだったと思いを馳せてしまう今日この頃です。