高校時代に放送部だった俺は土曜の午後、誰も居ない視聴覚準備室でK先輩(♂)に命令された洋物の裏ビデオをダビングしていた。



もちろん外部にばれない様にドアに鍵を掛け、暗幕を引いて誰も居ないように見せかけて。






1時間のテープを2本ダビングした頃、ドアを誰かがノックした。



顧問の先生には視聴覚室を使う事を言っていたから、先生だとヤバいので慌ててモニターを消し、暗幕を開けてドアの窓ガラスを覗いた。



そこに居たのは顧問でも先輩でもなく、バンド部のS先輩(♀)だった。



アンプ付きスピーカーをよく借りに来ていたので、友達と言う程ではないが親しい先輩だ。



ヤバいかな、と思いながらもドアを開けて顔を出す。






「なんか用ですか?」






「あのね、この前、放送部が文化祭のビデオ撮ってたじゃん。ウチのライブが映ってたらコピーして欲しいのよね」






顧問の先生に部長の俺の居場所を聞いてこっちへ来たらしい。



入り口でやりとりするのも人目があるのでとりあえず中に入ってもらい、ドアを閉める。



一般の生徒は普段入ることの無い準備室をキョロキョロする先輩には構わず、ロッカーのビデオテープを探す。



とっととテープを渡して出て行ってもらうに越した事はない。






「ねぇー、T君ってここで一人何やってたの?」






「あー、ちょっと先輩から頼まれたビデオをダビングしてたんすよ」








「ふーん。・・・なにこれ?『超マル秘K本鼻血ビデオ』って」






んぁ、しまった!



ダビングが終わったビデオにふざけてマジックでタイトル書いたヤツが放置したままだ!






「えーと・・・はい、文化祭のビデオ」






聞かなかった振りをして文化祭テープを差し出し、先輩が持ってる裏ビデオを掴む。



が、先輩は笑ったまま両方のテープを離さない。






「エッチなビデオなんでしょ?」






勝ち誇ったようにニヤッと笑う。



うぅ、俺試されてる?






「いやぁそんな事ないですよぉ」






そう言いつつ、自分でも顔が赤くなってるのがわかる。



が、ここは引くワケにはいかない。






「じゃ、かけてみてよ」






なんか勝ち誇ってる。






「いや、それはこの間クラブでふざけて撮ったビデオなんで、見ても面白くないですよぅ」






「だったら見ても問題無いわけね」






そして勝手にテレビの電源を入れた。



当然、ダビング中だったため下着姿の外人がモニター画面に映る。



本番中じゃなかったのがまだ救いと言えば救いであった。



慌ててテレビの電源を切る。






「あーなんで消しちゃうのよ!」






「女の人が見るもんじゃないです!」






「えー、私も見たいー!」






「駄目ですってば。外人の無修正だから見たらショックですって」






「うそー無修正!?みたいーみたいー!」






「絶対駄目ですって!」






「ふふん、じゃあ先生に言っちゃおうかなー」






「うわぁやめて下さいよ!部活停止喰らっちゃうじゃないですか!絶対に駄目ですっ!!」






「じゃあ、『T君に犯されるー!』って大声で叫ぶわよ」






「そんなこと言ってホントに犯したらどうするんです?」






「いいわよ、ほら、犯してみなさいよこのケダモノ」






「・・・うう、勘弁して下さいよ」






・・・結局、S先輩とビデオの続きを観ることになってしまった。



誰も来ないように鍵を掛け、暗幕を引き、電気も消し、イスを2脚出す。



モニター画面だけが煌々と光りS先輩の顔を照らしている。



最初は、「うそーマジ!」「うわー信じらんない!」「ちょっとちょっとホントにー!」等と茶化すようにわざとらしくはしゃいでいたS先輩も、外人の絡みが盛り上がって来るに連れて、だんだん静かになってきた。






「・・・あー、気分悪くなった?だからエグイから見ない方が良いって言ったじゃないすか」






「んーん、違うの。・・・一人エッチしたくなってきたの」






「ま、まじすか?」






「T君はどうなの?オナニーしたくならないワケ?」






「女の人がそんなこと言っちゃ駄目すよ」






「女の子でも結構オナニーしてるよ、私だって週に2、3回するもん」






「・・・」






「T君は週に何回くらいするの?やっぱ毎日するの?」






「な、な、なにを言ってるんですか」






「男の子ってどういう風にするの?やっぱシャワーとか?」






「え、シャワー?S先輩シャワー使うんですか?」






「・・・うん。・・・変かな?」






「え、あ、いや、どんな風に?」






「あそこにシャワーのお湯を当てるの・・・でもベッドでやる時もあるよ」






「そ、そうなんだ」






「じゃベッドでする時はどんな感じで?」






「えとね、普通。普通に下着の上から触るの。あと、足を伸ばして力を入れるとすぐイッちゃうかも・・・」






「・・・」






「もぅ!なんでアタシにばっかり聞くのよ!もぅ!ヘンタイ!ヘンタイ!!」






マジで恥ずかしかったのかバシバシ叩かれた。



そしてS先輩は俯いて黙り込んでしまった。



髪が垂れて、その表情は判らない。






「・・・先輩、・・もしかして泣いてる?」






「・・・」






「・・・あ、ごめん、俺ちょっと変なこと聞きすぎた」






「・・・」






「なぁ・・ごめん、もうエッチな事とか言わないですから許して下さいよ」






「・・・」






「あぁ、もう困ったなー、俺ぁどうすればいいのよ、もう」






「・・・じゃ、見せて」






「へ?」






「じゃ、T君が一人エッチするところ見せてよ」






「え、ココでですか?!」






「そう、だって私だけ恥ずかしいのって不公平じゃん」






先輩の目がマジだ。






「そんな無茶苦茶な!」






もしS先輩の罠だったりした日にゃ目もあてられない事になる。



一瞬、クラブでそんな話を言いふらされて窮地に立たされる俺が浮かぶ。



日頃真面目で通ってるだけに非常にマズい。






「じゃあさ、アタシも一人エッチしたらT君も一人エッチする?」






「見せ合いっこするって事ですか?!」






「・・・うん」






そう言うとS先輩は俺の顔を見ながらスカートの横のファスナーを開けて手を入れて行く。



水色と黄色のストライプの下着の横の部分がチラッと見えた。



こうなったらもう何でもいいや。



俺もズボンのチャックを下ろし、ビンビンになった愚息をトランクスの上から擦る。



S先輩の視線を股間に感じる。






「ねぇ、もっとよく見せて」






トロンとした目でS先輩が言うので俺はイスを先輩の方に置き直す。



S先輩も向かい合う形でイスに座り直し、服を着たまま2人で、お互いのオナニーをオカズにオナニーする。



先輩は左手をスカートの中で動かしながら右手でブラウスの上からオッパイを押さえている。



オッパイを揉みしだいたりはしないが、中指だけが小刻みに乳首を弄っている。



S先輩は喘ぎ声とかは出さなかったが息が荒くなっている。



もう裏ビデオはテープが終わっていて、部屋の中は2人の息遣いと布を擦る音しかしない。



S先輩と目が合う。






「・・・すごいドキドキするね」






先輩がうっとりと言う。






「あ、ダメ、俺イキそう」






「ん。アタシも」






先輩は足を目一杯伸ばしてスカートの中を擦っている。



足の指が仰け反っているのが、先の開いたスリッパから靴下越しにわかる。



そしてそのまま下唇を噛んで、「ん、ん、ん、ん」と何回か軽く痙攣しながらイッてしまった。



もちろん俺もそのまま力果て、トランクスの中に大量放出してしまった。



イスにもたれてぐったりしながら先輩が息を整えている。






「アタシ、一人エッチでこんなに興奮したの初めて」






「俺もS先輩とこんな事するなんて思いませんでしたよ。あぁ、もうお陰でトランクスの中で出しちゃたじゃないですか!ベタベタっすよ、ハァ。ティッシュ、ティッシュ」






半分ずり落ちたズボンを片手で押さえて、戸棚に置いてあったトイレットペーパーを取りに行く。






「アタシもパンツん中ベチョベチョ。アタシにもティッシュ頂戴」






「先輩、女の子がそんなこと言っちゃダメですよぅ。・・・それになんかそのヌルヌルしてるのとってもエッチぃんですけど」






S先輩はスカートの中に突っ込んでいた方の手を出してきた。



S先輩もまたスカートがずり落ちるので汚れていない方の手で押さえていたのだった。






「そんなの精子で手がヌルヌルの人に言われたくないですよーだ」






そう言うと先輩は俺の手のニオイを嗅いだ。






「うわーなんか変なニオイ!なんかエッチなニオイがするー」






おいおい。






「そういう先輩のニオイはどんなニオイなんすか!?」






今度は俺が先輩の手を匂う。



なんかちょっと生臭いオシッコ臭い匂いとチーズ鱈の匂いを足して割ったニオイがした。






「S先輩のニオイって・・・チーズ鱈?」






「もっー!サイテー!!」






先輩が叩いて来たので手を受け止めて掴む。



お互いヌルヌルした手を掴んだのでヌルヌル度倍増。






「うわ、先輩、なんかメチャクチャやらしー感じです」






さらに先輩が指同士を絡ませてくる、もう指はグチャグチャだ。






「あぁ。T君の精子とアタシのエッチなヌルヌルが混ざってるぅ、すごいエッチー、なんか指で犯されてるー」






ひとしきり感触を楽しんでから、お互いティッシュで後始末をした。



ティッシュをそのままゴミ箱に捨てるとニオイでバレそうな気がしたので、適当にあった新聞紙に包んで捨てる。






「やっぱトランクスがなんか冷てー」






「アタシもパンツ冷たーい。あ、でも今日体育があったから、パンツ脱いでブルマで帰ろっかな」






パンツをおもむろに脱ぎ出すS先輩。






「ふふーん、このパンツもう汚れちゃったから捨てよっかなー、それともT君パンツ欲しい?」






パンツを指に引っ掛け、なんだか妙に勝ち誇った態度のS先輩。






「・・・」






答えに窮する俺。






「『先輩のパンツが欲しいです』って言うならあげても良いわよ」






にやりと笑う先輩。






「・・・先輩のパンツが欲しいです」






「いやー!マジで言った!!このヘンタイ!ヘンタイ!」






喜んでる・・・先輩、絶対サドだ。






「じゃあさ、パンツあげるからこのビデオ一本頂戴よ」






「え、さっき見たじゃないですか」






「持って帰って家でじっくり見るのよ」






「女の子でも家でAV見るんだ」






「この間もお父さんが隠してたAV見たよ、なんか男の人の方が感じる声が大きくて変だった」






「ふーん」






「はい、コレあげる、じゃあまたね!」






パンツをクルクル丸めて俺に渡すと、先輩は文化祭と裏ビデオの二本を掴んで帰る。



その帰り際。






「今日のことは絶対にナイショね」






「あぁ、はい」






「んじゃ、帰ってオナニーするわ。T君もアタシのパンツでオナニーしてよね。バイバイー」






その後、S先輩とはそれ以上親密な関係になる事はなかったが、俺が年上のサド系の女性にしか魅力を感じなくなったのは言うまでもない。