どれほどの間キスが続いたか。



あんなに濃厚に長くキスし続けたのは初めての事でした。



唾液の糸を粘っこく幾筋も引きながらお互い唇を離すと、彼女は息を弾ませたまま頬をそっと赤らめて言いました。



「2年ぶり・・・なんだ・・・セックスするの・・・」






そう言うと鬼姫様は俺の耳元に唇を近づけ、「はあはあ」と弾む吐息を艶めかしく俺の耳に吹きかけながら囁きました。






「もうね・・・ずっとずっと待ってたの・・・ずっとずーっと・・・」






彼女の姿は恥も外聞もかなぐり捨てて、ただこれからのセックスに興奮する一人の女性のものでした。



それは一般的に見たらいわゆる痴女のようなものに見えるかもしれないけれど、俺にはそういう下品なものというより、セックスに素直に悦びを感じる美しい女性の姿のように思えました。






「ねえ、おちんちん・・・しゃぶってもいい?」






彼女がまるで泣き出しそうな感じで切なげにおねだりをしてきたので、自分はこれを受け入れるしかありませんでした。



この時本当は、彼女の丸いおっぱいを舐めたりしたかったのですが、こうおねだりされてしまっては断るわけにはいきませんでした。



だからこの時は、完全に鬼姫様のペースで行くことになりました。






「嬉しい・・・」






俺の返事を聞いて彼女は本当に嬉しそうな優しい笑顔を見せると、再び俺に唇を重ねてきました。





しばらく舌を絡ませると、そのままするすると身体をずらしていって、すでに大きくなっている俺のモノをそっと両手で包み込みました。



そしてまるで子供のように無邪気な表情を見せながら、そのまま俺のモノの頭の部分を両手でこねまわすと、「じゃあ、舐めるね・・・」と静かに顔を上げて、俺の顔をじっと見つめて言いました。



そのあまりの色っぽさに思わず射精しそうになりましたが、幸い発射することはありませんでした。






俺のモノは湯船の中に沈んだままだったので、このままじゃ彼女が舐められないと思い、俺はソープでするように腰だけを浮かせました。



最初、彼女は俺のモノをそのまま咥えこもうとしましたが、「このままじゃしんどいよね・・・」と鬼姫様は俺の横の方へ体を回すと、正座をして姿勢を正し、ソープ嬢と同じように浮かせてある俺の腰の下に横から自分の太ももを宛てがって、「ここにお尻乗っけていいよ」と優しく言ってくれました。



鬼姫様に甘える格好で俺は彼女の太ももに腰を沈めます。



彼女の太ももはピンと肉の張った、けれど温かく柔らかなものでした。






「重たくない?」と俺が聞くと、「大丈夫」と彼女は優しく微笑んでくれました。






と、彼女は再び俺のモノに顔を向けると、そのままそっと瞼を伏せ、そのまま湯船から顔だけ覗かせている俺のモノを静かに咥えこみました。



温かく柔らかな彼女の唇がピタリと吸いつくようにして俺のモノの頭を包み込んだ瞬間、その優しく甘い刺激に俺は思わず小さく呻きました。



そのせいか、一瞬、彼女は動きを躊躇しましたが、そのままゆるゆると俺のモノを奥深く飲み込んでいって、ドクンドクンと脈を打つ茎の根元の部分まで頬張っていました。



と、そこでそのまましばらくじっとしていると、彼女は再び唇を吸いつかせたままゆっくりと持ち上げていき、頭の部分だけを包み込むようになると、またも奥深くまで俺のモノを飲み込んでいきました。



ゆっくりと何度も何度も丁寧に優しく優しくその行為は繰り返されました。






それはものすごく上手だったかどうかというと疑問です。



ただ彼女は“鬼姫様”と呼ばれる職場の態度とは違い、驚くほど丁寧にたっぷりと時間をかけてねっとりと愛し続けてくれました。



最初に比べると唇を上下させる動きはやや速くなってきましたが、それでもAVみたいに激しく上下するものではなく、優しく愛情たっぷりにゆっくりと唇を上下させ続けていました。



その心地良さは風俗では味わえない初めてのもので、トロトロととろけていきそうになるものでした。



うっとりとしてぼんやりする中、気がつくと俺はよだれが垂れていましたが、もうそんなこともどうでもよくて、彼女の為すがままにされていました。



鬼姫様は相変わらず瞼を伏せたまま、優しく唇を上下に動かし続けていました。






「気持ちいい?」






彼女が恥ずかしげに声を掛けてきたのは、それからだいぶ経ってからの事です。



ずっとずっと鬼姫様はゆったりと深く深く俺の事を愛し続けてくれていました。



こんなに長くフェラチオをされたことは生まれて初めての事でした。






「うん・・・」






俺がぼんやりしたまま答えると・・・。






「ありがと」






彼女は恥ずかしげに唇を噛みしめて笑みを見せると・・・。






「じゃあ、もっともっとしてあげる」






そう言って再び俺のモノを唇で咥えこみました。



さっきと同じようにゆったりと愛情たっぷりに唇の上下動がしばらく続くと、不意に俺のモノの頭を何かが這いまわる新たな刺激がありました。



唇で愛しながら彼女は同時に舌を俺のモノに這わせてきていたのです。



これも驚くほど丁寧なものでした。



優しく丁寧に大胆に、時にきめ細やかに、彼女の舌が俺のモノ全体を舐め回してくれていました。






彼女の太ももで支えてもらいながら、唇で優しく包まれつつ舌で愛されることは、まるで夢の中にいるような心地でした。



テクニックは風俗嬢のものに比べたら劣るものでしたが、それ以上に彼女の想いがたっぷりと感じられて、それが得も言えぬ高まりを与えてくれていました。



ですから普通フェラだけでイクことのない俺でしたが、この時はそのままイッてしまいそうになりました。



腰のあたりがムズムズしてきて、あの射精直前の独特の感覚に襲われていました。






「出るよ・・・」






俺が呟くと、彼女ははっと顔を上げてそのまま唇を離しました。






「え?」






不意に現実に引き戻されたようで俺が思わず声を上げると、鬼姫様は俺から一旦離れ、とろんとした表情のまま言いました。






「イクなら私と一緒に・・・ね?」






彼女は俺を見つめたまま跨ってくると、俺のモノを優しく手にとりました。



そしてそっと囁きました。






「入れるね・・・いい・・・?」






彼女の意図はすぐに理解出来ました。



けれど、こちらは彼女に何もしていません。



ただ彼女とキスして彼女にフェラチオしてもらっただけなのです。






「いいけど・・・大丈夫?」






いきなり挿入しても大丈夫なのか心配になって俺は尋ねました。



俺の言葉に鬼姫様は小さく微笑むと、そっと俺の右手をとり、そのまま自分の花びらに触れさせました。






「あ」






思わず声を上げたのは俺でした。



一瞬触れただけでしたが、そこはまるで何かを塗ったようにすでにヌルヌル、いやドロドロと言っていいほどに粘って濡れていました。



それがお湯とは違うのは明らかで、何で濡れているかはすぐに理解出来ました。






「ね・・・大丈夫でしょ?」






彼女は囁くと・・・。






「もうね、私さっきからいっぱいいっぱい濡れてたんだよ。欲しい欲しいって・・・」






それは女性が口にするにはかなり恥ずかしいセリフだと思うのですが、なぜかあまり卑猥さは感じず、むしろそんな彼女が可愛らしくて、そして愛おしく思えました。



彼女は再び俺のモノを手にとりました。






「入れるね・・・」






そう言って彼女は俺のモノを自分の濡れた花びらに宛てがいました。



その瞬間、温かくねっとりとした感触がしました。






「ん・・・」






鬼姫様は小さく声を漏らすと、そのまま腰を沈めていきました。



自然に俺のモノがズブリズブリと彼女の中に埋まっていきます。



彼女の中は熱いほどで、たっぷりとドロドロに濡れていました。



そして驚くほど力強くきゅうきゅうと俺の事を締め付けてきていました。



なおも彼女は腰を沈め続けます。



そして限界まで腰を沈めると、「ああっ!!」と大きく仰け反りました。



真っ白い喉元が露わとなったその姿があまりにも美しかったのが今でも印象的です。






不思議なことに、そのまま彼女はしばらく身動きしませんでした。



俺を思い切り抱き締め、仰け反ったまま身体を細かく震わせながらじっとしていたのです。



彼女の中にある俺のモノは痛いほどにぎゅうぎゅうと締め付けられていました。






どれほどの時間が経ったか・・・。






「はああ・・・」と安らいだ吐息を細く長く漏らしながら、彼女はふっと全身の力を緩めると、静かに仰け反らせていた身体を戻して俺を見つめ、「はあはあ・・・」と息を弾ませながら恥ずかしげに微笑んで言いました。






「イッちゃった・・・」






どうやら俺のモノを入れただけで彼女は絶頂を迎えてしまったようでした。






「大丈夫・・・?」






「うん、平気・・・」






彼女はそっと呟くと、そのまま唇を重ね、舌を入れてきました。



熱く濡れた彼女の舌が俺の中でねっとりと這いまわるので、俺はそれに応えようと不器用に舌を動かすだけでした。



舌を絡ませ合いながら、彼女は俺のモノを咥えたままゆっくりと腰を上下に動かし始めました。






「うんん・・・んんん・・・んんんんっ!!」






唇を重ね合ったままこぼれる彼女の声が徐々に大きく、そして乱れたものとなっていきました。



それに合わせて腰の動きも激しいものへと変わっていっていました。



俺は彼女を抱き締めたまま、なおも夢中で彼女と舌を絡め続けます。






「うんっ!ううんん・・・んんっ!んんんんっ!!」






彼女は唇を重ねたまま苦しげに声を漏らしながら、いつしかその顔を真っ赤にして、なおも腰を激しく上下に動かし続けていました。



そのため湯船のお湯が激しく波打ち、その飛沫が何度も互いの身体を濡らしました。



彼女があまりに苦しそうにしているように見えたので俺は唇を離そうとしました。






と・・・。






「ううんっ!!んんんっ!!!」






彼女は一際大きく声を漏らすと俺の頭をぎゅうと両手で抱え込み、なおも舌を絡め続けました。



どうやら鬼姫様はこのままキスをし続けたいようでした。



俺が再び舌を絡ませると、彼女は嬉しそうに俺の動きに応えてくれていました。



それからもなおもお互い唇を重ね合ったまま、彼女は腰を激しく上下に動かし続けました。



苦しげに眉間にシワを寄せながら、彼女は懸命に腰を上下させ、俺を貪るようにして熱い舌を絡め続けています。



セックスしながらこんなに長いことキスを続けたことは初めての事でした。



息苦しさは確かにありましたが、それ以上に彼女と一つになっている実感がはっきりとあって、俺も夢中で彼女を貪るようにして舌を動かし続け、彼女の唾液をすすり続けました。






「んんっ!!んんんっ!!んんんんんっ!!」






キスを続ける鬼姫様の漏らす声が徐々に高まっていきました。



彼女の全身がぎゅうっと強張り、腰の動きは少しゆっくりと、しかし一層大きなものへと変わってきました。



唇を重ね合ったまま、彼女は叫びました。






「ひぐっ!ひぐっ!!ひぐうううっ!!ううううううっ!!」






そして思い切り俺を締め付けると、そのまま全身を硬直させて動きを止めました。



ブルブルと身体を大きく震わせながら。



最初俺は彼女が何を言っているのか判らなかったのですが、今思えば、「イクイク」と叫んでいたのだと思います。



彼女は再び絶頂を迎えてしまったようでした。






ふっと彼女の全身の力が緩むと彼女は気怠げに俺と舌を交らせていましたが、しばらくして腰をゆっくりと上下に動かし始め、再びその動きは激しいものになっていきました。



舌を絡めながら、鬼姫様はそれからもさっきと同じように何度もこぼす声を一際大きくして、全身を硬直させて何度も何度も絶頂を迎えました。



AVじゃないですが、マルチアクメと言うのでしょうか。



もう狂ったように何度も何度もイキまくる、そんな感じでした。






<続く>