イケメンな親友の彼女と寝た話。



少し怖い話にもなるかもしれない。






俺:フツメン、現在院卒フリーター。



T:親友、イケメン、現在は金融関係企業勤務の勝ち組、人付き合いに難有り。



シホ:当時のTの彼女、かなりの巨乳で可愛いけど地元志向有り。






大学生の時の話だ。



その前にTと俺の関係について少しだけ。



Tとは小学生の時、俺が転校した先で知り合ってそれからの付き合い。



同じ小学校ではなかったんだけど、通い始めた塾と書道教室で一緒だった。



親の仕事の都合でポンと決まった転校だったから心の整理もついてなくて、急に新しい環境になったもんだから友達も上手く作れてない状態だった。



俺自身コミュニケーションを取るのが得意な方ではなかったから、気さくに話しかけてくれるTとは自然と仲が良くなっていった。






けどまぁ、Tもあんまり評判のいいやつではなかった。



中学高校は同じ学校に通ったが、何となく悪い評判の真意が分かってきた。



彼女というか、取り巻きをコロコロ変えるのだ。



Tはイケメンだったから女子からの人気が圧倒的に高い。



モテまくりで、しかし1人の女性に固執することがない。



女を取っ替え引っ替えするという表現が、生々しいけど一番確実。








そんなんだから、捨てられた女たちの悲観する声が次第に広がり、それに尾ひれがついていって、総じて悪い評判がつくようになっていた。



まぁ俺は気にしなかったけど。



俺自身結構ドライな部分もあったし、俺に対する悪意がない奴であることは確かだったし、そういう奴を、たとえ評判が悪いくらいで嫌いになるような理由を俺は持っていなかった。



実際趣味も合うし、学校に隠れて2人一緒にバイトとかしてたし、自然と親友と呼べる間柄になっていった。






当然、大学も同じ所を受けた。



県境を跨いだ所だったけど家から電車で通えるレベルだから、俺は引越しとかしなかった。



けど2回生後期の時、Tがその県に部屋を借りて1人暮らしを始めた。






(彼女でもできたかな?)とは心に思うだけで深い詮索はしなかったけど、しばらくしてからTの方から紹介してくれた。






彼女の名前はシホ。



初めて対面した時は、その胸の大きさにビックリした。



後で知ったスペックは、身長162cm弱、スリーサイズは上から92(G)・60・87。



少しはサバを読んでいるだろうが、それでも見た感じなかなかのスタイルだった。



顔は、そうだな・・・某48メンバーの鼻ニンニクの鼻をニンニクじゃなくした感じ。



つまり可愛い感じだった。






可愛くてしかも爆乳だぜ?



ノースリーブのニットセーターとか着て胸の盛り上がりを隠してない辺りがけしからんくてあざとい。



周りの男の視線は釘付け。



対座する俺なんてどこに目線を向けていいものか迷ったくらいあざとい、乳がぁぁぁぁ!!!



Tは巨乳好き、それくらい俺だって知ってる。



紹介が終わった後、シホが帰ってTと居酒屋に行って2人で飲んだ。






「・・・胸か」






酒をあおった後で俺が呟くと、「ああ、勝てなかったよ・・・」って、イケメンで女を取っ替え引っ替えするのが趣味みたいな勝ち組が破顔して言うレベル。



そんな、羨まけしからん乳の持ち主がシホだ。



この時点まででTと付き合った最長の期間を持つ女は、高校時代のどこにでもいそうな気の強い委員長タイプのやつ。



名前忘れたけど、確か3ヶ月。



委員長が3日学校を休んだ時期とTが「別れた」と告げてきた時期が一致するので、合ってるはず。



ひどいことをするもんだ、委員長って良い子なのに。



そんな事でさらに周りの評判を落としたTだが、(さてさて今回は何ヶ月もつのかな)とか考えてしまっていた俺は、もうこいつとの付き合いに慣れていたんだろう。



結局、Tとシホが付き合い始めて2ヶ月後、シホが単身俺にコンタクトを取ってくることになったわけだ。






「Tくんって、いつもあんな感じなの?」






シホにケータイの番号は教えていない。



だがTと大学は一緒だし、シホは構内のベンチに腰掛けて俺が出てくるのを待っていた。



(シホは同じ県内の別の大学に在学。T主催の合コンで知り合ったらしい)






適当な喫茶店に入って話をすることになったのだが、シホはかなり深刻そうだった。



Tはどんな奴に対しても基本淡泊だ。



親友と思っている俺だって、道ですれ違っても挨拶すら交わさない日があるくらい。



それを説明するも、シホは納得がいかないようで・・・。






「Tさんの人付き合いの問題を解決しましょう!」






やたら無意味に意気込んでいた。






俺は「やめといたほうがいい」と水を差したが、効果はなかった。






Tは他人から積極的に干渉されるのを嫌う。



それが彼女だろうが親友だろうが学校の先生だろうが親だろうが、自分を変えるほどの一方的な干渉をとことん嫌う。



俺はそれを知っているからシホの案には乗らなかった。



一応シホにもその辺は説明したんだがな。






3日後、シホが悲しそうな表情を浮かべて、この前と一緒のベンチに腰掛けていた。






「やっちゃったかー」「やっちゃったよー」みたいな会話を、普段は行かないような別の街の呑み屋で交わすことになった。






一応、近場だと知り合いに見られる可能性もあったので、この辺はTに配慮したつもり。



店はシホの案内で入った。



そこで色んな愚痴も聞いた。






「Tくん、早いくせに1回だけなんですよ」



「淡泊なのは性格だけにして欲しい。セックスも自己満で終わり」



「最近は抱き締められり、キスすらしてない」






Tの知らない部分を聞いて、なんか新鮮だった。



親友の悪口だ。



普通だったら引いたりフォローを入れたりするところなんだろうけど、俺にとっては新鮮だった。



(アイツだめじゃん、今度叱っとこうw)とさえ思った始末。



Tのカーチャンになったみたいな感覚だったよ。



そんなこんなで1時間半程ガッツリ飲んで、お開き。



ベロンベロンに酔ったシホを担いで歩くこと10分、シホの家は呑み屋から案外近かった。






「ど、どうすりゃいいの?」






「かぎーあけてー」






(もう意識ないんじゃないか?こいつ)






とか思いつつも、俺の全神経は先程から背中に押し付けられている柔らかく温かく巨大なプニプニした物体から注がれる母性を感じ取ろうと必★だった。






(でけー!マジでけー!)






叫びたい気分にまでなったが、まあ我慢。



そんな事はあったけど、本気で下心はなかった。






「乳でけー」と叫びたい衝動に駆られるのが下心と言うのであれば、あったことになるが・・・。



まぁセックスするとか、押し倒すとか、揉むとか、そういう段階ではなかった、マジで。



たぶん酔ってて、乳がでかすぎて柔らかすぎて、もっと感じてたいとは思ったけど、それだけにしか頭が回らなかったんだと思う。



うん、情けないな。



けどまぁ、そんな情けない奴に女神は思いも寄らない提案をしていったわけで。






「俺くん、泊まってってよー」






(WHAT?なんか言いよるで、この女)






聞けば3日前にTへ突撃→その後会うどころか連絡すらくれない、出てくれないの締め出しコンボを喰らって寂しいのだとか。



部屋に入り、暖房をつけて服を脱ぎ捨てるシホを目の前にして、俺は・・・。






「寂しいからってこんな・・・」






「・・・酔ってるからってことで、・・・お願い」






潤んだ瞳で見上げられて、敢えなく陥落してしまいましたとさ。






(やったぜ俺!これで間男の仲間入りだぁ!)






この時お互い素面だった。



酔いは外の寒さで醒めていた。



けど、なんかこう、それを言ったらダメな雰囲気だった。



流されるままシホとキスしつつ手はシホの爆乳をガッと掴んで揉み回し。






(やわらけぇ、でけぇ、神秘的ですらある)






そんな乳を俺は愛でるように揉みほぐしていく。






「やーん、俺くん手つきがエロいよーw」






最初の頃はシホもそう言って茶化していたのだが、3分くらい続けると無言になり、ベッドに腰掛ける俺の膝の上にシホを背中を向けるように座らせて後ろから乳を揉みしだく頃には、シホはすっかり出来上がっていたと思う。



俺の手の動きに合わせて小さく喘ぎ声をこらえるシホ。



美巨乳の上に感度良好ですって!



たまらんのぉ!



そのまま左手をシホの下半身へ。



下着の中へ手を突っ込むと、もう濡れてる。






「ちょっと・・・エロすぎないっすか、シホさん」






「やぁ・・・だってこんな・・・気持ちいいの・・・初めてだもん・・・」






顔を赤らめて恥ずかしそうに俯きつつも素直に答えるシホさんってのマジ天使。



天使過ぎて、もう抱き締めちゃう。



ここまで書いててアレなんだけど、俺の文章ってエロ向けじゃないよね。



そういうわけで省く。



状況だけを言えば、その日はシホの家で3発やった。



ゴム有りで。






Tのナニは俺のマイサンより小さいことが判明。



天はイケメンに二物を与えなかったようだ。






朝起こされた時に、目の前にぷるんぷるんの色白くて乳首もピンク色の乳が揺れていた時はそれだけで抜けそうだった。



もちろん揉みまくりましたよ。



途中で怒られたけど。






真面目な話に戻すと、シホは東北出身で、高校2年の冬という微妙な時期に親の都合でこの県に引越ししてきたそうだ。






「こっちに来てから友達がずっといなくてさ。東北の大学を受けることも考えたんだけど、落ちちゃって仕方なく・・・。大学に入ってもずっと独りだったんだ。でもTくんと会って、すっごい気にかけてくれて・・・それで好きになったんだと思う」






思い当たる節はいくつかあった。



シホの意見に俺は同情しか出来なかった。



だって俺とTの出会いと同じだもん。



一緒じゃん、状況。



誰だって惚れるって。






「でもやっちゃったねー・・・このことは秘密ねw」






うむ、と返事をする俺だが、密かにアドレス交換とかしてた。



ええ、今後もやれたらいいなーという下心満載ですよwww



だって爆乳ちゃんだぜー!



秘密の共有とかもいいじゃん!



そう思うのには根拠というか、(もうTも捨てるだろうな)っていう密かな期待があったから。



シホがどこまで踏み込んだか知らないが、確実にシホの印象は悪くなっているはず。






(そこを突けば俺にもチャンスが!!!)






そういう風に考えている時期が俺にもありました。



チャンス・・・どこに行ったんだろう。






翌日から普通に街中を手繋いで歩くラブラブカップル2人。



それを後ろから恨めしそうにガン見しながらついて行く俺。



休日の午後、買い物に行こうというTからの電話に、昨日のことを思い出してビクビクしながら応答。



準備をしていざ待ち合わせ場所に行ってみると、そこには仲良さげに手を繋いで待っているTとシホの姿が!



なんかよりを戻したらしい。



チャンス・キックバック。






その後もシホとTは大学卒業まで付き合い続けた。



だが卒業を機に、結局は別れた。



周りから見たらどうみてもお似合いカップルなのに、別れた理由は、地元志向があるかないか。



シホは出身地での就職を決め、Tは都内の金融会社に就職を決めた(この勝ち組めっ)。



車で移動しても片道4時間。



遠く離れて苦しむくらいなら、いっそ別れて楽になりましょうって感じだったんだろう、たぶん。






さて、一度でも関係を持ってしまった俺とシホがその後何もなかったかというと、実はそうでもなかったり。



結構な頻度で、こっそりと会ってました。



テヘペロっ。






なんかTとシホがよりを戻した2週間後、お正月の出来事。



大学の友人らは大半が帰省し、周囲の人間も減って暇していた時、シホから電話があった。






「暇だったら初詣に行こうよー」






「Tは?そうか、オヤジさんとこの実家か」






「そうそう。暇なら行こう」






二つ返事でオーケーしてしまった。



適当に神社参拝して、人の少ない街中をふらふらして、そろそろ電車なくなるなって時に、「うち寄ってくでしょ?w」と小悪魔の微笑。



シホの言葉に甘えて家に行くことに。



ちゃっかりドラッグストアでコンドームを購入。



結局、2日間泊まりこんで、ゴムの半分以上を消費した。






「なんでこんなにやってるんだろ・・・ばっかみたい」






中身の少なくなったコンドームの箱を弄りながら、ちょっと呆れ気味のシホは言う。



それはどこか嬉しそうに見えて、しかしどこか寂しそうだ。






(やっぱ本当に好きなのはTなんだなぁ)






はっきりと理解せざるを得ないその表情は、俺の心に深く痛く突き刺さった。



けど関係はやめられなかった。



彼氏以上の快感とか、背徳感とか、そういう興奮材料の味を占めてしまったのだ。



手頃で美味しい物があれば誰でも食べたくなってしまうものだろう。



きっとそれと同じで、俺もシホも、お互いを食べたくて食べたくて仕方ないくらいに相性が良かったのだと思う。



月に2回、多い時でも月3回くらいだったが、俺とシホは内密に会い、身体を重ねていた。



もちろん、シホはTと付き合いながら、俺はTの親友でありながらだ。



Tとデートしたその日の夜にセックスした時だってある。



Tの部屋のベランダでしたことだってある。



馬鹿みたいに背徳感と緊張感を高めていった俺達は、結局そのスリルをお互いに忘れることができないまま、最後までズルズルと関係を続けてしまった。






シホが就職のために地元へ戻る時、俺は大学院に進学を決めていた。



最後の別れ。



もうTとの別れの挨拶は済ませたと言うシホ。



会うのはきっと辛いから。



そう言った理由でシホはTを遠ざけた。






「しかしなぜ俺は呼ばれたのでしょうか?」






「別に会っても辛くないから?」






(あれ?俺ひどいなこと言われてない?)






もう荷物も全て運び出したシホの部屋に呼ばれされた俺。



本当に備え付けの備品以外は何も残っていない。



いや、あるとすれば、部屋の隅っこに置かれているティッシュとコンドームの箱・・・。






「結局、最後もこれかぁ」






「これになっちゃいましたねw」






とかニヤケながら返事をするシホは目の前でしゃがみ込んで俺のベルトを外してくる。






「・・・なんだかんだで俺くんと離れるのも辛いんだよ」






みたいなことを言ってくれるもんだから・・・。






「じゃあ、最期に刻みつけてやるよ・・・俺の本気ってやつをなぁ!」



(※ここまで恥ずかしいセリフは言ってませんが似たようなことは言いました)






朝に呼ばれたんだけど、情事が終わったのは15時くらい。






「ゴムとかティッシュ、どこに捨てる?」






「持って帰ったらいいじゃないw」






(あれ?やっぱ俺の扱いひどくね?)






そんなこんなで俺はシホを見送らなかった。



情事の途中でTから電話があったから。






「なぁ、シホが何時に発つか知らねぇか?」






そんな事を聞いてきたのだ。



だから俺は、駅の前で張ってれば会えるかもしれないと、適当なことを言ってしまった。



すぐには来るはずがない。



だってTの待ち人は、俺の足元に跪いて俺のペニスをしゃぶっているのだから。



しかも電話を切った後、俺とシホは1時間以上セックスをした。






「馬鹿みたいだね」と、お互いに笑いあいながら。






俺たちにハッピーエンドなどあるはずがないのだと、ちょっとは理解していたから。






全てが終わった後、シホは泣いた。



複雑な涙だったと思う。



俺はその涙を舐め取ってやるくらいのぶっ飛んだ変態だったら良かったと、今さら思った。






「もうちょっと・・・早く出会いたかったな・・・」






そんな事を言われてしまったら、抱き締めないわけにはいかんだろう。



駅に行けばTがいる。



俺が行けって言ったんだから、たぶんいる。



もうこの時、俺とシホは、『自分たちは最底だ』と自覚していたと思う。



長い長いキスの後、「またね」という言葉がシホの口から出た。



色々な想いが詰まった言葉だったと思う。



俺は上手な返事が出てこなかった。






その後、Tはシホと駅で会い、別れた。



俺は正直、Tがこれほどまでに1人の女に執着するとは予想もしていなかった。



このことをTに話すと、「・・・他にいい女もいなかったしな」と。



シホはキープだったわけですね!



さすがに呆れた。



が、親友をやめる気にはならなかった。



お互い様だしな、最低なのは・・・w



その日は飲みくれた。






・・・もしかしたら、なんだけど。



Tは俺とシホの関係を知っていたんじゃないかと思う。



だって、そうでもない限り、シホが地元へ帰る日に俺の所へ、「シホがいつ帰るか知らないか?」なんて電話を掛けてくるはずがないのだから。






高校生の時、Tに関する噂で、「彼女を他の男に抱かせた」という話を聞いたことがある。



当時は聴き流していたわけだが、今になって思えば、Tはもしかして、そういう趣味を持っているんじゃ?



自分の女が他の男と寝る。



その事に興奮を覚える。



そんな性癖があるということを知ったのは、つい最近のことだ。



つまりTは、自分の容姿を利用して女と交際し、他人に抱かせては、それを見て、あるいは妄想して興奮しているのではないか?






先月、近所のファミレスで、Tから半同棲中という彼女を紹介された。



Tが俺に彼女を紹介するのは、シホと別れて以後何人もの女と付き合ったはずなのに、今回が初だった。



Tの彼女は体付きや雰囲気がシホに似ている気がした。



紹介中のTの表情は、何かワクワクしているかのようだった。



まるで、これから面白いものが見れると言わんばかりに。



もしかしたらTは、親友である俺すらも利用していただけなのかもしれない。



ただ自分の欲求を満たすためだけに。






俺の思い過ごしかもしれない。



けど、Tのあのワクワクした表情を見た瞬間、シホとの思い出がフラッシュバックのように蘇って、悪い夢でも見ているかのような眩暈がしたのだ。



Tが彼女を紹介している最中、生きている心地はしなかった。



嫌な汗が止まらずに、断りを入れてトイレで吐き、訳が分からなくなって泣いた。






最近、Tの彼女からよく連絡が来る。



内容はシホの時と同じ、Tの淡白さについての相談だ。