「今日、する?」






避妊具を手に、いやらしく笑う母。



もう何度もぼくは、そうやって母とベッドを共にした。



近頃、母のほうが積極的にぼくを誘う。



なんだろう?この変わり方・・・。






最初は、ぼくが母を誘惑したんだ。



とうに成人したぼくが、彼女も作れず、引きこもって両親と同居しつつ、暗く、ぬるい人生を送っていた頃から。



今も境遇は変わらないのだけれど。






「母さんは父さんとエッチしないの?」






ウイスキーで晩酌しながらぼくは、あの時、そんなことを母親に尋ねたと思う。






「えっ?」






夕飯の後片付けをしていた母の後ろ姿が凍りついたようだった。






「なんなの?あんた酔ってるの?」






ぼくはニヤけながら図々しく続けた。






「父さん、あまり家に帰ってこないじゃないか。だから」






「だから、・・・何よ?」






「セックスしないのかな?って思ってさ」






母は布巾で手を拭きながらこちらに向き直った。






「親にそんなこと聞く?ふつう」






手を腰に当てて、母は怪訝な顔でぼくを見た。



ぼくは酔いも手伝って、ふてぶてしかった。






「じゃ、あんたはどうなの?ドウテイ?その歳で」






軽いジャブが油断した腹に決まったって感じだった。






「ああ、そうだよ。まだ経験ないよ」






膨れっ面でぼくは答え、ロックのウイスキーを煽った。



氷がガシャッと大きく音を立てた。



勝ち誇ったような笑みを母が浮かべていた。



ぼくよりかなり背が低い母だが、大きく見えた。






母は、美容師として駅前のサロンで働いて家計を助けている。



美容師のくせに地味で、美人でもない母。



およそ性的な魅力など微塵もない、ただのおばさんにしか見えないだろう。



しかし、その時のぼくが、母に得も言われぬ郷愁と含羞がないまぜになった不思議な心もちになったのだけ覚えている。



そして、それはそのまま性欲に収束した。






「母さん、ぼくとしない?」






「はぁ?」






「だからさ、ぼくにセックスを教えてくれないかって」






酔ってなきゃ言えないクサイ台詞がするりと口から出た。






「ふぅ」






深いため息とも取れる息が母の口から漏れた。



そして、ぷいと流しの方を向いて洗い物の続きをそそくさとやりだした。



取り残された感のぼく。



居た堪れなくなってぼくは立ち上がり、母に近づいて後ろから抱き付いた。






「ちょ、ちょっと」






「ね。いいでしょ」






覗き込むように小さな母の顔を見つめ、その小さな唇にぼくの唇を合わせた。






「はむ・・・」






母は拒絶しなかった。



幼稚だが、長い、しつこい口づけに、母も付き合ってくれた。



微かにタマネギの味がした。



水道の水が流れっぱなしになっていた。



その時ぼくは痛いくらいに勃起していた。



四十八歳の母親が、二十三歳の息子と睦み合っているなど、犬畜生の行いである。






「いかんわ。こんなこと」






母は聞こえないほど小さい声でそう言ったと思う。






「ただいまぁ」






「お姉ちゃんが帰ってきた」






ぼくは慌てて母から離れた。



今頃になって後悔の念が襲ってきた。



そのままぼくは自分の部屋に逃げ込んだ。






「どうしたの?なんかあったの」






「いや、なんでもないの。ご飯の支度するわね」






部屋の外で母と姉の会話が聞こえた。






そんなことがあってから数日後の月曜日だった。



確か体育の日だったと思う。



父も姉も、何の用事だか知らないけれど不在だった。



二階の姉の部屋から物干し場がしつらえてあって、その日も母は洗濯物を干していた。



干し終わるのを見計らって、ぼくは何気なく姉の部屋を覗き、母を見た。






「あら、おはよう」






姉のベッドがおあつらえ向きに置かれている。



ぼくは思いを遂げようと、母をベッドに仰向けに押し倒した。






「きゃっ」






「母さん、いいでしょ」






「ばか、ばか。この子は」






言いながら身をよじる母。



ぼくはお構いなしに母の唇を奪った。



そしたら大人しくなった。



母の抵抗の力が抜けて、ぼくの背中に手を回して擦っている。






「今なら、誰もいないし」



「でも、ここ、お姉ちゃんのベッドよ。こんなとこでだめよ」






「じゃ、どこならいいのさ。姉ちゃんのベッドは元からぐちゃぐちゃだもん、わかんないって」



「もう。和俊ったら」






母は立ち上がって窓のカーテンを引き部屋を暗くした。






「あっち、向いてて」






母は恥ずかしそうにそう言った。



ぼくは従った。



ぱさりとエプロンの落ちる音がし、ブラウスも脱いでいるようだった。



そして姉のベッドの中に入る気配がした。






「いいわよ」






ぼくはベッドの方を向いた。






「あんたも脱ぎなさいよ」






「え、あ、うん」






なんだか拍子抜けした感じで事が進む。



Tシャツとジャージを脱いでトランクスだけになった。






「和俊も少しは運動したら?お腹、たるんでるよ」






「そうだね」






「お姉ちゃんなんか今日もテニスに行ってんのよ」






姉はテニスのコーチをしていて、土日はほとんど家にいない。



トランクスを思い切って下げて、硬くなった陰茎を晒した。






「そこは元気なのね」






母がじっと見ている。






「入っていい?」






「どうぞ」






姉の甘い香りのする布団に体を滑り込ませた。



母子で同衾するなんて幼子の頃以来である。



改めて、母の顔を間近に見た。



自分に似ていると思う。



姉は目が大きく二重で、どちらかというと父親似である。



母とぼくは一重瞼なのだ。






「おっぱい触っていい?」






「どうぞ」






いつも着衣越しにしか見ていない乳房は、張りがあって、たっぷりしていた。



それに、なんとも柔らかい。



こんなに柔らかいものを触ったことはなかった。






「痛いって」






少し力が入ってしまったようだった。






「和俊のも触っていい?」






「うん」






母の冷たい手がぼくの腹をさぐり、その下の毛に達した。



風俗にも無縁のぼくは、他人にこの領域を触らせるなどありえなかった。



とうとう、しなりそうなイチモツに母の指がまとわりついた。






「硬いねぇ。これで女の子を知らないなんて、宝の持ち腐れって言うのよ」






「出会いがないんだよ」






「靖子ちゃんなんか、どうなの?」






幼馴染で高校まで一緒だった『原田靖子』のことを言っているのだ。






「あいつは、彼氏がいるんだよ」






「へえ。大人しそうな子なのにね」






しゃべりながらやわやわと握られ、皮をかぶせたり、また剥いたりと母の愛撫が続いた。






「こうするんでしょ。一人でするときは」






そう言って母は上下にしごきだした。






「ああ、そんなこと知ってるんだ」






「父さんに昔、教えてもらったのよ」






その上、タマまで揉まれている。






「あんたのタマタマ、おっきいね。これ・・・」






「そうかな。父さんのと比べてどう?」






「あんたの方がおっきいみたい。こっちはおんなじくらいだけど。やっぱり親子だわ」






何やら感心しつつ竿をしごいている。



ぼくは母のアソコを触りたくなった。



手をその場所に伸ばす。



ザリザリとした陰毛の感触。



そして湿り気を帯びた、肉の襞。






「あっ」






母が声を漏らした。



目を瞑っている。






「気持ちいい?母さん」






「うん。いい」






指の感触だけでは複雑で、いったいどんな構造なのか判らなかったが、湿り気がさらさらと滑るように増えてきて、濡れた状態になっていることが明らかだった。






「あん」






普段の声とは一段高い、母の喘ぎ声。



母の手がぼくの人差し指を掴んで、何かに導く。






「ここ、擦って」






指示された所には、少ししこった突起があった。






「クリトリスって言うの。女はここが感じる・・・ひゃっ」






喘ぎ、喘ぎ、母が説明する。



明らかに、この異常な状況に母は興奮しているのだ。



ぼくだって同じだったけれど。



そうして母はぼくに一通り教えてくれたのだ。






ぼくは、それっきりだと思っていた。



母親として、理性が“次の機会”を許さないと思っていた。






でも、一度灯った火は消えなかった。



休火山の熟女の体が再び活動を始めてしまったらしい。



遠慮のない親子関係だからこそ、深みにはまってしまうものなのだろう。



母は自分の欲望に従順に振舞うようになった。



父が母より一回り以上年上なのも無関係ではあるまい。






あの日の思い出に一瞬浸っていたが、母の顔を目の前にして引き戻された。



ぼくとの関係で使うようになった避妊具。



母には、不順だが生理がまだあるらしいのだ。






「姉ちゃんが帰ってくるよ」とぼくは言った。






「お姉ちゃんは、十一時回るって」






今は夜の七時を回ったところだった。






「ふうん。じゃ、しよっか」






「お風呂、先に入って。母さん、後から行くから」






「うん」






一通り体を洗い終えて湯船に浸かっていると、風呂場のドア越しに小柄な母の姿が見える。



ここは山際の住宅地で、風呂場の裏に山が迫っている。



少々妙な声を出しても近所には聞こえないはずだ。






「おじゃまぁ」






母がおどけて入ってくる。



もう見慣れた女陰を隠さずに入ってくる。






「母さん、洗ったげようか?」






「うん」






スポンジにボディシャンプーをつけて泡を立てて、母の体に塗り付ける。






「くすぐったいわ」






「ぼくの体で洗ってあげる」






二人は泡だらけになって溶け合う。






「あん」



「すっごい、気持ちいい」






「あんたの、硬いのが当たるよ」



「母さんに挟まれたい」






「ここに?」






スマタを経験させてくれたのも母だった。



ヌルヌルと内股で勃起したペニスをしごかれる。



母の背が低いので、ぼくはかなり膝を曲げて母の後ろから挟んでもらうことになる。



そんなことをしているとバックからすっぽり入ってしまうことも。






「あら、入っちゃった」






「出ちゃうよ」






「だめよ。まだ母さん、生理があるんだから」






そう言われると、出したくなるのが人情だ。






「いいじゃないか。もう妊娠しないって」






「いやよ。だめだったら」






小柄な母がぼくの力に抗えるわけがなかった。



ズボズボとペニスを出し入れすると絶頂感が近づいてきた。






「うああ、あああ」






「だめよ、外に。お願い!」






「いやだぁ。母さんの中に出すんだぁ」






どぴゅっ。



何度も濃い精液を母の胎内にほとばしらせた。






「いやあぁああ」






「母さんが、しようっていったんじゃないか」






急速に萎む、わが分身。



そして後悔の念。



母がぐったりとタイルの床に崩れた。



赤い裂け目からドロリと精液がこぼれだした。






「ごめんね。かあさん」






「もう。和俊ったら・・・」






おしまい。