寝取ったというのともちょっと違うかもしれないけど。
何でも結構話す女友達というか、後輩というか、俺の出身校の部活の子。
OBということで出入りしてた際に、とにかく可愛かったのと印象が良かったのでメールアドレス聞き出して交流開始した。
お洒落っぽい&可愛いんだけど、あの年齢特有の大人っぽいのにふにって柔らかい感じとか、ぽっちゃりっていうと語弊があるんだけど、体つきも胸があって全体的に雰囲気が柔らかい。
そして性格がとにかく明るくて可愛いの。
とりあえずメールからだったんだけど、徐々にメッセンジャー使ってやり取りをしたりしてて。
半年ほど完全にいい人を演じきった。
実際年齢差あるし、口説けると思ってないってのもあるけど、勉強教えたり、他愛ない悩み相談を聞いたり。
良いお兄さん役。
結構厳しい部活なので、OBのことを現役は「◯◯先輩」みたいに呼ぶんだけどね。
メッセンジャー上では本当、彼女(実際は長女)にとってのお兄ちゃんとして振舞った。
彼女もそういうのを喜んでた。
そうなると引退してから年に2回行けば良い方だったのが、月1くらいで顔を出すようになり、そして彼女も俺が行った時にはちょっと目線を合わせてこっそりにっこりするくらいの関係性にはなれた。
メッセンジャーって顔が見えないだけに実際に会った時よりもむしろ踏み込んで仲良くなっちゃう印象とかあるけど、月に一度のその時にしか会わないのにそんな感じで仲良くなった。
彼女には付き合い始めの彼氏がいて、その恋話なんかも辛抱強く聞いたりしたんだけど、話を聞いてると、とにかくモテるのよ。
可愛い子ってこういう生活なのかと目から鱗だった。
告白されたとか遊びに行こうと誘われたとか、本気で月1くらいかそれ以上のペースで起こるのね、そういうイベントが。
「彼氏がいるので」って断るらしいんだけど、電話とかも色んな男から掛かってくる。
どちらかというと優しい雰囲気の子だから、無下に断れなくて電話に付き合っちゃうみたいな。
男は調子に乗って誘うみたいな。
そしてそれを断るのが大変。
そして彼氏はそれにかなり嫉妬するみたいな。
学生時代の可愛い女の子ってのは本当忙しいな、と思うくらい。
彼女としても告白されれば断れるんだけど、普通に電話されるくらいだと断れないわけ。
迷惑とも言えない、男の方も告白する勇気もないヤツだと彼女も困っちゃうわけで。
まあそんな甘酸っぱい話を聞いては当たり障りのない話をしてて。
それだけで俺としては十分楽しくて。
彼女が画面の向こうでキーボード打ってるってだけで結構楽しい気分だった。
で、時たま、「先輩は今度いつごろログインしますか?」とか会話を楽しみにしてるようなことを言われると、それだけで全ての予定をキャンセルしたくなるくらいに舞い上がったりして。
その電話してくる男とは俺は別モンなんだなってだけで、ちょっとした勝利気分を味わっちゃったりして。
無論眼中に入ってないだけかもとは思ったけど、それでも楽しいものは楽しいからね。
メッセする間隔も1週間に1度か2度くらいだったけど、そうやって微妙な凄く楽しい距離感をしばらく楽しんでた。
どうこうなろうという気分よりも今の関係が楽しいかな、壊したくないなって気分の方が強かった。
そういう感じで普通に色々な話をメッセでしたりしてたんだけど、ある日、ごく普通に漫画の話をしてて、「この前、漫画喫茶に行って一気読みしちゃったよ」って言ったら彼女がかなり食い付いてきた。
行ったことがないと。
凄く行きたいと。
「いいなー、凄く面白そう。1回行ってみたいな」とまで言われたら、俺もさすがにね。
誘い受けられたら誘うってセオリーには抗えず、かなりドキドキしながら、「じゃあ、今度行ってみようか。連れてってあげるよ」と。
すると、「本当ですか?先輩の行ってる所?」と返事が返ってきて、ほっと胸を撫で下ろしたり、すっげえドキドキしたり。
一応俺も礼儀と、そして少しは意識してくれてるのかなって探りの意味もあって、「彼氏に怒られないならね」とか書いたりもしたんだけど、「先輩なら大丈夫だと思うけど・・・」とか、ややがっかり(やっぱりそういう目線か)しつつ、でも結局は色々会話を繰り広げた結果・・・。
「別に全然下心なんてないのは彼女もわかってるよね?」
「うん」
「でも俺も男だし、彼氏には内緒の方がいいんじゃない」
ってことで落ち着いて。
結局のところ彼女は、「部活のOBの先輩と漫画喫茶に行く」ってことは言ったらしい。
男か女かは言わず。
そういう学生らしい筋の通し方がまた可愛かったり、秘密の共有みたいな感じがまた俺をドキドキさせたり。
で、当日。
昼イチくらいに車で迎えに行って会ったわけだけど。
(いやこれは、制服も悪くないけどこれは!)っていう可愛い恰好。
ふわっとしたワンピースに上に軽く上着を羽織った感じで、まあ可愛いの。
俺もそれなりに気合い入れたけどで、今日はとりあえずテンション上げてこうと、何がどうあろうと楽しい思いをさせようと思ってたから、しれっと「私服初めて見たけど凄く可愛いな」とか(実際はかなりドキドキしながら)言うと顔がぶわっと赤くなって髪弄りだして、「え、え、えー、あれ、あ、ありがとう、ございます」とか言ってきて、その漫画みたいな照れ具合に萌え転がりそうになったり。
お互い外で初めて会うってことで妙にテンション高かったんだよね。
で、郊外の漫画喫茶へ。
駐車場がでかくてビリヤードとかカラオケとかが併設されてるような所を想像してもらえるといいんだけど。
そこに入って、前もって学生証は持ってきてもらってたので、それで彼女の会員証を作って。
1階が漫画喫茶+ビリヤードで、2階がマージャン中心のゲーセン+カラオケみたいな構造なんだけど、まずそこがカラオケ以外は漫画喫茶の席を取るシステムなのね。
「あ、カラオケとかあるんですね」
って店内を見渡す彼女を横に、俺は店員に・・・。
「ペアシートで」
「フロアタイプとソファのあるタイプが・・・」
「フロアで」
「かしこまりました。ペアフロアで。当店のご利用方法は・・・」
「知ってます知ってます」
何の余地も挟まずペアシート確保。
知らない人に説明しておくと、漫画喫茶って個室ではないけど間仕切りが一杯あって、その中に1人用のソファがあってそこで好きなことできるっていうシステムなんだけど(間仕が切りないタイプもある)、そこの漫画喫茶はネトゲ用の間仕切りのない席と、間仕切りありのタイプがまずあって、間仕切りありのタイプは1人用とペアタイプに分かれているのね。
さらに最近出来た深夜寝れますよっていう、普通のソファでも寝れるけど床が弾力性のある素材で出来てて靴を脱いでそこに上がる、ソファのない寝やすいフロアタイプがあるのね。
そこでね、間仕切りありの2部屋をチョイスか、ペアフロアかでいったら選択の余地ないよね。
でも語感の響き的に「ペアシート」は言い難いわけよ。
でも頑張って早口で言ってセーフ。
「毛布は使われますか?」
「あ、2枚下さい」
「結構寒いんだよ」
「え、そうなんですか?」
「では12番になります」
「じゃあ行こうか」
「あ、はい。何読もうっかなー」
なんつって個室に連れ込むことに成功。
入った瞬間、微妙な空気にはなるよね。
微妙な広さ。
床がふわふわでビニール素材。
テレビがあって、ヘッドホンが2つ。
はっきり言うとでかいベッドの上そのものなんだよね、ペアフロア。
「毛布お持ちしました」
「ありがとうございます」
なんて言って靴脱いで入って。
彼女は壁際に可愛らしく座って。
「何か飲む?持ってくるよ」
「あ、私も行きます」
なんて言ってドリンクバーに行ってジュース持ってきて。
さらに都合のいいことに、ジュースとかを置くためにフロアシートには病院のベッドの上とかで見そうな机っぽいものがあって、それを使う為にはお互いが向かい合うか、隣に座るかしかないのね。
お互い読みたい漫画持ってきて、しれっと隣に座るよね。
で、しばらくして・・・。
「なんか先輩、すごい一杯漫画ありますよ。雑誌とかもあるんですね」
ややリラックスしてきた彼女に、「ごめん、ギンギンに勃起してる」とは言わずに、「ゲームとかもあるよ」とかなんとか言葉を返し。
隣り合ってお互い膝に毛布掛けて漫画持って座ってるんだけど、良い匂いがするのね、もう。
ふわっていうか、香水の匂いじゃない得も言われぬっていう感じの彼女の匂いがするの。
個人的には今日は楽しいお遊びでもいいって思ってるんだけど、自分でやっといて何だけどエロいんだよ。
このベッドの上っぽいとこでかなり可愛い子が可愛い恰好で座ってるってのは。
しかもお互い外で会うのとか、そもそもそうやって直で会話したことがあまりないのに親近感だけは結構あるっていう状況。
で、それでも手を出せるほどの度胸はなかったんだけど、漫画読むような状況でもないから(俺だけは)・・・。
「そういえば・・・」なんて言うと、良い子だから漫画を読む手を止めて俺と会話してくれるわけ。
しかも話が盛り上がると、漫画を横において、こっち見て話してくれる。
隣の部屋には客は入ってなかったけど、一応漫画喫茶だから大きな声出したらいけないから小さい声で話してるんだけど、彼女は時々それを忘れて「え?それ本当ですか?」なんて大きな声を出したり、笑ったりしちゃって慌てて声を小さくしたりして。
それが可愛くて。
俺もだんだんテンション上がってきちゃって。
で、やや下の方に話題持ってったら答えてくれるわけ。
メッセの時はぼやかされてたんだけど、内緒話みたいな口調だからかガードが緩くて。
徐々に徐々に、「デートとかどんなことしてるの?」とかから入って、「映画観たりとかそんなのですよ」とか聞きながら遂に・・・。
「もうやっちゃった?」
「あーー・・・」
俯くのが可愛い。
「・・・いや、まだ、です。よ?」
「え、何で?」
「え、わかんないです、けど痛そう、とか。あんまりそういうの意識してないっていうか・・・まだ処女です」って言う。
しかも内緒話って口調で。
この処女告白には本気で鼻血出そうなくらい興奮した。
<続く>
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