俺自身の話じゃなくて申し訳ないんだが、以前、某映像プロダクションという名のAV制作会社に勤めてた。
こっち方面って異常に詳しい奴がいるから、中身はかなりデフォルメしてある。
その会社でよく組ませてもらってた監督のAさんは、当時30代後半くらい。
熟女系が専門で、人気監督ってほどじゃないが堅い需要のある人だった。
今は別の世界に転身したが、レンタル屋にはまだAさんの作品が残ってると思う。
そのAさん、やたら「リアリティー」とか「ガチ」にこだわる監督だった。
例えば熟女物じゃ定番の人妻ナンパもの。
うちも結構な数を出してた。
作品にするにはある程度の人数が必要なんだが、街頭ナンパって成功率が低いよな。
携帯番号を聞くくらいならともかく、実際に即マンってのはかなり難しい。
札束(ってほどの額じゃないが)をちらつかせて何とかホテルに連れ込んでも、初対面の男優とカメラの前で絡んでくれる素人なんてそうはいないし。
だからうちじゃあ頭数を揃えるため、応募してきた素人の中から、見た目やスタイルが普通っぽい(つまりイマイチな)女優さんを使ってたんだが、A監督は「最低2~3人はガチでナンパしてこい」なんて注文を出すわけだ。
おかげで撮影隊や男優は大変だった。
ナンパの腕は上がったけどな。
ある日の仕事帰り、会社近くの店に繰り出して2人で飲んでたら、Aさんが「まともな母子相姦物ってのを、いっぺん撮りたいよなー」と言い出した。
うちは近親系も出してたが、Aさんは熟専なのに母子物はほとんど撮らない。
最初は不思議だったが、すぐにAさんのこだわりが原因だと気付いた。
つまり、仮に息子役に20代半ばの男優を使うとして、その母親っぽく見える女優となると、どうしても40代後半か50代になっちまう。
いくら美熟女でも50代になると、体型とか正直、色々キツいんだわ。
そんなのマニアしか観ないわけで、本数が出ないから予算もなかなか付かない。
かといって若い女優を母親役に使うと、今度はどうしても親子に見えない。
仕方ないから“義理”という設定にしたら、コアなファンからそっぽを向かれる。
10代に見える男優がほとんど居ないせいもあるが、こればかりはどうしようもない。
だから母子物は女優の質やリアリティーを犠牲にするか、義理で逃げるか、無理やり“高校時代に出産”という設定にでもして誤魔化すしかないんだな。
リアリティー重視のAさんとしちゃ、その辺が我慢できずに敬遠してたんだろう。
よく母子物で息子役の男優が知恵遅れみたいな舌足らずな喋り方をしたり、どう見ても似合わない高校の制服姿で出たりしてるが、あれも少しでも子供っぽく見せるための無駄な努力だったりする。
話をAさんとの会話に戻す。
別にシリアスな話じゃなく、酒の席だと、「こんなAVを撮りたいよな」ってのはよく出る話題だった。
「でも、Aさんが納得できるくらい若い男優なんて、探すのが大変でしょ?」
「いや、ドラマ仕立てじゃなくてガチでさ」
何を言い出すんだと思った。
その昔、実の息子との絡みを撮った女優がいたとは聞いたことあるが・・・。
「そりゃ世の中には本当にヤッてる親子もいるでしょうけど、AVには出ないでしょ?」
「いや、もうヤッてる親子を出すんじゃなくて、親子が初めてヤルところを撮るの」
「・・・それ、絶対に無理っしょ?」
Aさんに言わせると、近親物ってのは親子でも兄弟姉妹でも最初にやる時、つまり初めてタブーを犯す時のゾクっとする背徳感がたまらなく興奮するらしい。
前から関係がある2人をカメラの前に連れてきて、「いつものようにやって」じゃあ醍醐味が半減するわけだ。
まあ、カメラの前でやる親子もいないだろうけど。
それに兄妹や姉弟ならともかく、母子だと少なくとも親の方は完全に大人。
それまで肉体関係がない息子相手にカメラの前で絡んでくれだなんて、どんだけギャラを積まれても普通はウンと言わないよな。
Aさんの気持ちは分からんでもないが、実際に撮れなきゃ作品にならない。
「息子も難しいけど、母親を説得するのは、まあ不可能っすよね」
「互いに親子だと分からない状況なら何とかならんかな?」
あくまでも、“実の親子の初絡み”にこだわるAさん。
このオッサン、実は相当な近親マニアじゃねえかと、今さら気付いた。
「ベロベロに酔っ払わせて、暗闇で赤外線カメラでも使って撮るんすか?」
「赤外線はなあ・・・。例えば目隠しするとか?」
「声で分かるでしょ?だいたいそんな親子、どうやって調達するんです?」
「う~ん」
この時は単なる酒の席での馬鹿話だと思ってた。
ところが、それから1週間くらいしてAさんが企画案を俺に渡してきたんだわ。
社長の許可が下りて予算が付いたから、脚本にしてくれという。
ガチ物だから脚本といっても構成だけで、どうせ現場で変更があるんだが、企画書を読みながらAさんが冗談のつもりで言ったんじゃなかったと分かった。
「できるところまでガチで行こうよ」
そういうAさんの指示もあったんで、とりあえず何ヶ所か、近親系の掲示板で募集を掛けてみた。
『母親と一度したいと思ってるアナタ、撮影させてくれるなら願望が叶うかも。興味のある方は以下の連絡先に・・・』
そういう内容だ。
ものすごい数の反響メールが来た。
もっとも大部分は、『★ねよ!クソ業者』『通報しました』といった捨てアドレスでの中傷やイタズラ。
まあ覚悟はしてたけどな。
まともなメールだけ選んで少し詳しい企画案を説明するメールを送ったんだが、最初から本気じゃなかったのか、返信してこない奴らがほとんど。
まあ、それも仕方ない。
返信があっても、『写真を送るのは勘弁してください』じゃ話にならんし、相手が、“母親のように慕っている近所の奥さん”という応募者も残念ながらボツ。
いくらガチでも、“本人30代、母親60代”だとかなりキツいものがある。
本当かどうか知らんが、『2年前から母と関係してます』という奴もいた。
面白そうだったが、今回は“ガチで初絡み”が条件なんで見送った。
中には、なりすましで実在する母子の写真と連絡先を送りつけてきて、これは使えると思って連絡したら全然話が通じないという悪質なイタズラもあった。
そんなこんなで具体的な出演交渉にまで辿り着いたのは、ほんの数人だったな。
その中の1人、マサル君は18歳。
写真でもなかなかのイケメンだったが、実際に会うと可愛らしい感じで、ショタ好きのする細身の美少年だった。
小学生は無理でも、中学生なら普通に通用しそうだ。
メールじゃフリーターと自称してたが、話を聞くと現役の高校生だという。
まあ18歳未満じゃなければこっちは構わないんだけどな。
母親のミキさんは、39歳の専業主婦。
写真を見る限り、マサル君に似た・・・というかマサル君が母親に似てるんだが、可愛らしい感じの美人だ。
自分に似た顔の女に欲情するんかいなという気もしたが、マサル君は小学生の頃からミキさんをオナネタにしてたというから、かなり重度のマザコンなんだろう。
こういうのがいるから近親物が売れるわけだ。
とりあえず本人はやる気十分。
出演者もレベルには達してる。
脚本を渡し、Aさんを交えて何度か打ち合わせしてから撮影が決まった。
撮影当日、マサル君親子は繁華街の外れにあるイタリア料理屋でランチ。
ちなみにラブホ街からも結構近い。
制作予算から大2枚ほど渡し、「バイト料が入ったから」という名目でミキさんを誘わせた。
何も知らないミキさんは喜んでついて来た。
さすがマザコンというのも変だが、親子仲はかなり良いらしい。
俺たちは少し離れた所から、ミキさんに気付かれないよう撮影を開始。
気合いを入れて化粧したのか、実物も一般人にすれば美人の部類に入ると思う。
体型はギリギリ標準というか、ややぽちゃ一歩手前。
胸と尻の肉はかなり厚そうだ。
もっとも、熟ファンの間じゃ“むっちり系”は根強い人気がある。
あの母親なら、ナンパ物に出てくる素人女優じゃなくて、ちゃんとジャケットに名前の入る女優で使えるよな、なんて考えたりした。
2人がレストランから出て少し歩いた所で、我らが精鋭ナンパ隊が出撃。
定番の、「CATVの◯◯という番組なんですけど、ちょっとお話を・・・」ってやつだ。
中年以上の女って、カメラが回ってるだけで敬遠することも多いんだが、そこはマサル君と打ち合わせ済み。
ミキさんが断る前に、「いいですよ」と応じる。
『思春期の親子関係』とか適当なテーマで2~3質問した後、撮影隊が、「ここから先はお母様だけにお尋ねしたいんですが・・・」と提案。
マサル君は、「じゃあ俺、本屋に寄って帰るから、ママ答えといてよ」と立ち去る。
残されたミキさんを、「立ち話も何ですから」と撮影車(改造ワゴン)に連れ込む。
とりあえず、ここまでは想定したシナリオ通りに進んだ。
母親と別れたマサル君は、帰るふりだけして俺たちが陣取るラブホの一室へ。
打ち合わせ通りの展開に興奮してるのか、ちょっと鼻息が荒い。
残念ながら俺たちのカメラじゃライブ中継ができないから、撮影車内の様子はナンパ隊の隠し持ったマイクの音声で聞いた。
マサル君に指示しておいた通り、ランチでワインを何杯か飲ませたせいか、ミキさんは上機嫌でそれほど警戒してないみたい。
それでも質問が、「息子さんのオナニーとか、見たことあります?」とシモの方に行くと、何度も「これ、放送されるの?」と尋ねてきた。
男優が、「ちゃんとモザイクを入れますし、声も変えますから大丈夫ですよ」と適当に答える。
この男優、チンコは小さめだが口は達者なんで、Aさんがナンパ物でよく使う。
ミキさんが答えるには、マサル君のオナニーは見たことないが、男の子のオナニーがどんなものか、ちょっと覗いてみたい願望はあるそうだ。
マサル君が熟女物のエロ本やDVDを隠し持ってることも知っていた。
男優が、「息子さんが、お母さんをオナネタにしてたらどうします?」と聞くと、「それはないでしょ~。でも、ちょっと嬉しいかもw」とノリが良かった。
夫婦間の性生活は「ほとんどレス」で、浮気も「したことはない」と言う。
あとはまあ、ナンパ物お決まりの展開だ。
エロい質問で雰囲気を盛り上げながら、徐々に服を脱がせて体を弄り・・・。
なんてことがガチでできるナンパ隊がいたら、俺も弟子入りしたい。
他のメーカーもそうじゃないかと思うが、うちの場合は早い段階で、「実は素人参加のお色気番組なんですよ」と打ち明けてギャラも提示する。
下着見せで◯万円、オッパイ見せで◯万円、触らせて◯万円・・・という感じ。
たいてい断られるし、説得しても無理そうなら諦めるしかない。
じゃないと強制猥褻とか、下手すりゃ強姦未遂で訴えられかねないし。
相手がある程度納得してから改めて、「雰囲気を盛り上げながら徐々に・・・」という絵を撮るわけだ。
これ、ヤラセじゃなくて演出なw
もちろん“ある程度”ってのがミソで、ブラ見せから生パイ見せへ、マン見せからタッチへと少々強引でもエスカレートさせるのが腕の見せどころ。
もちろん「ギャラを上積みしますから」と、なし崩しでも同意させるんだが。
その点、ミキさんは結構やりやすい部類だった。
元々「ノリはいい人」とマサル君から聞いてたし、撮影隊とのやり取りからして、雰囲気に呑まれやすいタイプみたい。
何より可愛い息子とランチした後で上機嫌だった上、そこそこ飲んで気が大きくなってたこともあったんだろう。
という作り手の事情はさておくとして、ある程度の同意を得ながら男優がミキさんにエロを仕掛け始めた。
俺たちはホテルで音声だけ聞いてたんだが、これが結構臨場感がある。
「ほらほら奥さ~ん、きれいな色の乳首が見えてますよ」
「やだっ、やめて下さい。いや、撮らないで!」
「またまた、そんなこと言って。触ってたら大きくなってきましたよ~」
「そんなこと、あっ、あぁ・・・」
俺にすりゃ仕事で何百回と聞いたやり取りだが、声だけだと想像が膨らむぶん、余計に興奮する。
ラジオドラマに根強い人気があるのも分かる気がする。
隣ではマサル君が真っ赤な顔をして鼻の穴を膨らませてた。
やがて隠しマイクを通して、『ヴィィィィ~~~ン』という電マの音。
ナンパ物だと、完全には割り切れてない素人を手っ取り早くイカせる必要がある。
「電マは邪道。プロの男優なら指でやれ」というファンの声も根強いみたいだが、まあその辺は理解して欲しい・・・ってのも作り手のワガママだろうか。
「あらら奥さん、イッちゃいましたか?」
「・・・」
「うわ、もうオマンコがベチャベチャですよ」
「そ、そんなこと・・・」
「体が火照って仕方ないでしょ?ちょっと場所を変えましょうよ」
ラブホの部屋にはあらかじめ固定カメラが仕掛けてあって、隣の部屋にいる俺たちはモニターでライブ映像をチェックできる。
撮影隊に連れられて部屋に入ってきたミキさんは、ちょっと不安そうな様子だ。
「ね、顔は出さないでね。お願いだから」
「分かってますよ。ちゃんとモザイクをかけますから」
ラブホの部屋まで来たってことはある程度の覚悟を決めたわけで、撮影車の中みたいになだめすかしたり強引に行ったりする必要があまりない。
落ち着いてベッドに座らせてから、改めて定番のインタビューに入る。
ちなみに、ここからA監督が加わって聞き役を務めた。
「奥さん、本当に浮気したことはないの?」
「ないですってば」
「じゃあ、高校生くらいの若い男の子とエッチしたいって思ったことは?」
「そ、それは・・・」
酔ってたのと場の雰囲気もあったのか、案外あっさり願望を認めた。
隣に座った男優がミキさんの体を撫でたりしてエロい雰囲気を盛り上げ、監督は言葉巧みに本題へと話を持っていく。
「一つ屋根の下に若い男の子がいると、気になっちゃうんじゃない?」
「息子ですか?それはないですよー」
「本当?息子さんはお母さんの下着でオナニーしてるかもよ?」
「そ、そんなこと・・・」
「あっ!やっぱりしてるんだ!」
オナニーの件は事前にマサル君からリサーチ済みだ。
ミキさんもたぶん気付いてる、とも言ってた。
「オナニーしてるってことは息子さん、やっぱりお母さんとしたいんだ」
「まさかっ!そんなこと・・・」
「そうですって。男なら分かるけど、欲情しない人の下着には興奮しないし」
よくもまあ適当なでまかせを言えるなと感心するが、これも監督に必要な資質。
Aさんの質問が続く中、下着姿になった男優が手際よく彼女の服を脱がせ始めた。
ミキさんはまだ吹っ切れない様子だが、最初の時のような抵抗は示さない。
白いブラジャーに包まれた胸は、想像通りEカップはありそうなボリュームだ。
「今、愛撫してるのが息子さんだと想像してみて・・・」
「いやっ、そんなことできません・・・ああぁ」
言葉と裏腹にかなり興奮してるらしく、男優がブラ越しに胸を撫でながら耳の辺りに舌を這わせただけで、ミキさんは体をよじって甘い声を漏らす。
俺は、隣で真っ赤な顔のまま息を荒くしてるマサル君に声を掛けた。
「どう?できそう?」
「あ・・・はい、大丈夫です」
「よし。じゃ準備しようか」
マサル君は部屋の風呂の所へ行って全裸になり、備え付けのバスローブを羽織る。
厚い布地越しにも、下腹部が異様に盛り上がっているのが分かる。
モニターの中では下着姿にされたミキさんが男優の愛撫に身を委ねてる。
素人さんの場合、土壇場で「やっぱり嫌!」とゴネられたり泣かれたりして、それまでの苦労が水の泡になることもあるんだが、今回は大丈夫そうな雰囲気だ。
<続く>
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