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「思い出は降る雪のごとく遠く切なく・・・」 2









三 その夜

その夜の夕食はひっそりした離れ屋敷での二人きりの夕餉だった。

久は私から離れて三畳間で後から取ると言うのを私が促して六畳間のちゃぶ台で私と差し向かいで食べるように命じたのだった。

下女が主人の家族と一緒に食事することなど有りえない時代だったから、それは格別の私からの計らいだった。何、私にしてみれば大人の女の久と差し向かいで一緒に食事をしたかっただけなのだが。

「そがいな事、あかんがいね・・・」

と久は躊躇ったが、主人の命令だったから、おずおずとちゃぶ台の前に座り、差し向かいで食事を取った。

十二歳の子供に大人の女を相手に世間話などできようはずも無く二人向かい合って黙々と箸を運ぶだけの食事だったが、それでも私は満足だった。久も嫌なそぶりではなかった。

 夕食を終えると後はもう寝転んで本を読むか(ラジオなど母屋に一台あるきりで夜になれば早々に寝てしまうのが当時の常識だった)ごろ寝するくらいしかないのだった。

久は細々した片付けや繕いや何やかやと忙しく働いていたが、私が風呂に入るときは声をかけるまでも無く洗い場で背中を流してくれた。

洗い場で肌着一枚になりたすき掛けで背中を流してくれる久はまさに大人の女の色気に溢れていた。

 背中を流してもらい再び湯船に浸かると、私は久に一緒に入って温まるように促した。福井の田舎は雪が多く、まだ三月の外は雪が残っており、薪をくべないと湯はすぐに冷えてしまうから、それは当然の流れだったし清にもそうしていたのである。

久は少し躊躇って見せたが、食事のときと同じように私の命令だと知ると、すぐに

「そんじゃあ、おおきにあても使わせていただきますがね。」

と嬉しそうに返して、すぐに肌着を脱いで裸になった。

私は心臓があぶつほどドキドキしてまぶしい久の裸の姿を見つめた。

   

 薄暗い風呂場の中ではあったが久の裸は雪のように白く輝いていた。

清のまだ平坦な少年のように痩せて固い裸は知っていたが、大人の成熟した女の裸を間近でじっくりと見るのは初めてだった。それは何と豊かでふくよかな肉体だったろう。外見はやせて見えたが、流石に三十代半ばを過ぎた成熟した女の体は全身がゆったりと丸みを帯びて肉がつき、羽二重餅のような真っ白な柔らかな肉がたぽたぽと揺れるように全身を包んでいた。特に平坦な清の胸に比べてたっぷりした重みを感じさせる乳房は生唾を飲み込むほどの強烈な印象だった。そして腰周りには驚くほどゆったりとたっぷりの肉がつき、正に成熟した大人の女の艶かしい色気に包まれていた。

地味で粗末な紺の絣に覆われた凛とした気品を感じさせる久の姿からは想像も出来ない女体の艶かしさに、私は完全に我を忘れて見入っていた。

 私は狭い五右衛門風呂の湯船から出ると入れ替わりに湯船に入る久をまじまじと見つめた。

    

「若さあ、そげに見たら恥ずかしいがいね・・・」

久は手ぬぐいで前を隠して恥ずかしそうに俯き体を屈めて湯船に入った。

私はもう完全に我を忘れ体も拭かずに立ち尽くしていた。

「あれ、はよう拭かんと風引くがいね。若さあ・・」

私は言われるままに慌てて体を拭いたが、その場を立ち去れなかった。

「いややがねえ、そんなに見られたら出られんがいね・・」

久はくくくっと、可笑しそうに笑いながらそう言って顔をうつむけた。

「お久はん、良かったらあても体を流してやろうがいね・・」

それは自分でも予期していなかった言葉だった。

「若さあ、あらまあ、これはたまげた。だけどもそげなことしたら罰があたろうがいねし・・・」

「うんや、おかえしだがねし。お清にも、たまに流してやったがいね。」

それは本当だった。清とはいつも一緒に風呂に入っていたし、背中を流し合うのは当然のことだった。但しそれは遊び半分の子供同士のふざけ合いのようなものに過ぎなかった。久を前に私が申し出たのは遊びの気分ではなくひたすら大人の女の体に触れたい、抱きつきたいという本能から出た言葉だった。それは清に対しては全く感じなかった感情だった。

「そがい本当かいねえ。こらあたまげた事。お清さんにもしてやっとたがいねし。そんだら、あても罰は当たらんかも知れんがねし・・・・・」

    

久は少し躊躇う風情だったが、私が再び促すと、今度は、

「そんじゃあ、あてもお清はんと同じように若さあの言葉に甘えるがねし。」

そう言って、ザバっと音を立てて湯船から立ち上がって洗い場に出た。

恥ずかしそうに前を隠して、背中を丸めると、片膝立ちにすのこにしゃがみこんだ。

真っ白く張りの有る女の色気を発散する大きな背中だった。

私は弾かれたようにぬか袋を拾い上げ、手桶に湯を汲んで久の女の背中に湯を流しぬか袋で擦りたてた。

「ひや~、若さあにそげなことをしてもらうなんど、ほんにありがたいことですがいね。」久は気持ちよさそうに目を閉じて黙って私の手にゆだねた。

 私の興奮はすでに十分に限界を超えていた。

今、自分は大人の女の裸に触れている。

柔らかく、真っ白に輝く弾力に富んだ女の肌。

素裸の下腹部はむくむくと変化している。

頭の中がカッとなって私は夢中になってしゃがみこんだ久の背中に覆いかぶさって抱きついていた。全く我知らずの自然な勢いでそうなったのである。

夢中になって両手を前に回して胸をまさぐり、硬直した下腹部をごしごしと久の背中に押し付けた。

「ひやあ、あかんがねし、そげながいたらこと(乱暴な)こと・・・若さあ、なあ、あかんがねし・・・」

拒絶の言葉だったが案に相違して、久は体では強くは拒まなかった。

私は小柄なほうだったし、まだ十二歳の子供で大人の女である久より小さかった。

そんな子供に背後から抱きしめられても、本気で強く振りほどけば逃げ出せたはずだった。しかし久はじっと蹲って私のなすままに任せているのだった。

清ならきっと

「あかんて、若さあ、あほしたらあかんがや。」

と笑いながら、するりと身を翻して逃げてしまうに違いなかった。

しかし久は逃げなかったし、強い抗いの声も上げなかった。

長い時間そうして私は蹲る久の背中に圧し掛かるようにしてしがみついて、きつく抱きしめていた。静寂の中で裸の体を通してお互いの体温が暖かく伝わってきた。

抱きしめた腕の中に大人の女の体のすべてがあった。

女の髪の匂い。

柔らかい体のたぷたぷした弾力。

張りのある真っ白で艶のある肌。

ふにゃふにゃした氷嚢のような乳房のふくらみ。

豊かな腰まわり。

ゆったりした大きな尻。

それらすべてが私の腕の中に在った。

陶酔するような夢のような時間の流れだった・・・・・

    

やがて、

「若さあ、なあ、風引きますんで、もう出やんがいね。」

久の優しい声で私はようやっと我に帰って体を離したのだった。

   

「さあ、若さあ、着んがいね。」

寝巻きを着せ自分も手早く体を拭いて寝巻きを羽織った。

   

私はもう完全に理性を失っていた。

所詮十二歳の子供だった。

初めて触れた大人の女の体の感触に頭に血が上っていたのである。

寝巻きを着終えた久の体を私は夢中になって抱きしめていた。

久は今度も抗わなかった。

きつく抱きしめるといつの間にか久も両手を回して抱き返してきた。

押し黙ったまま、洗い場で暫く二人で抱き合っていた。

やがて、

「さあ、冷えるがいね・・・」

と促されて部屋に戻った。

    

   

四 同衾への誘い

   

 興奮冷めやらぬままに風呂から上がった私は後はもう寝るばかりだった。

しかし、寝るどころの騒ぎではなかった。

心はもう久との同衾のことしかなかった。

久が布団を敷くのを待って早速に中に潜り込み私は息を凝らして待った。。

暫くして戸締りをして明かりを消した後、久が枕元にやってきて、

「お休みなさいませ。」

と両手を突いて丁寧に休む挨拶をした。

「なあ、寝床で温くうして・・」

私は子供が甘えるような振りを装って言った。

それは清にいつもねだっていた同じ言葉だった。

幼い時から母親代わりだった清は無論躊躇無く私の寝床に入って体を温め私が寝付くまで一緒に居てくれたのだった。

私は暗い中で久が頷いたのかどうか見もしなかった。

そして起き上がるとがむしゃらに久の体にしがみついていった。

    

「あれまあ、若さあ、子供みてえな事を・・・・・」

久は冗談でふざけていると受け取った様子で、くくくっと笑いながら、逃げる様子を見せた。私は体をかわした久の腰にしがみついて抱きついた。

「あかん、あかん、若さあ~、そがいな事~」

逃れようとする久としがみつく私は暫く布団の上で揉みあう形になった。

十二歳の私はまだまだ小柄で、大人の久の体より小さく、久がどうしても逃れたかったら容易に私の体を跳ね除けられたはずだった。

しかし久はそうしなかった。

だから、私も諦めなかったのである。

   

「なあ、いっつもお清は寝床に入いっとたがねし。」

実際、清は一緒に布団に入って抱き合うのを拒まなかった。

それは、寒い北陸の内陸部の夜寒に母親が我が子の寝床に入るのと同じだった。

「そんでも、若さあ、もう子供ではないがねし。」

「いんや、子供じゃあ、なあ、温くうなるまで一時だけ寝床に入ってえなあ」

私は子供であることを強調した。

「あかん、あかん、さっきよう分かったがねし。若さあ、もう立派な男子じゃ。」

先ほどの風呂場での事を指しているのだった。

私はドキンとした。

久の裸に背後から抱きつきながら、硬直した下腹部をその背中に押し付けたのである。

それは大人の印に違いなかった。

   

「なあ、ちょっとだけや、なあ、頼むがいね・・・」

私はひるまず、久の体を抱きしめたまま強引に布団の中に引き入れようとした。

「ひやあ、あかんがいね、そげなこと・・・若さあ、なあ、あかんがいね・・・」

久は拒んで逃れようとした。

しかし声は決して怒ってはおらず、どこか冗談ごとのように、可笑しそうに、

くくくと、ひそみ笑いを漏らしながらの抵抗だった。

今思えば、大人の女である久は、まだほんの子供である私の性的な要求を、半ば驚きながらも、からかい半分、本気半分で、軽くいなしながら楽しんでいたのだと思う。

   

しかし、私は本気だった。

私はもう頭に血が上って絶対に引き下がるつもりは無かった。

すでにたぎり立つものに押されていたのである。

最後は主(あるじ)として命令してでも久を寝床に引きずり込むつもりだった。

ほんの十二歳の子供に過ぎなかったが、私は自分が主であり、久はたとえ大人でも自分の命令に従うべき下女だと思っていた。実際、清は全く私の言いつけにすべてしたがっていたから、それが下女の当然の決まりなのだと思っていた。

久は半ばふざけながら、半ば本気で押し返し、逃れようとする。

しかし洗い場の時と同様に抗いは強くは無かった。

私は渾身の力で久に抱きつき離すまいとする。

久は逃れようとする。

二人は布団の上で揉みあい、抱きあ合った姿で転げまわった。

「あかんがね、あかんがね・・」

「な、なあ、何もせんて、一緒に寝床で温まるだけや。」

同じ言葉を繰り返して二人は揉みあった。

それは、半ばふざけ合いの様な遊びごとに近かった。

    

 暫くすると二人とも息が荒くなり、汗ばむほどになっていた。

決して久が本気で嫌がっているのでは無いことは明白だった。

半ば楽しんでいる。

子供の私にもそれは伝わってきた。

だから諦めなかった。

「あ、あかんがいね、若さあ、そげんことはいかんがいね・・・」

荒い息を憑きながら久が口走る。

口ではそう言ってはいても抗いは強くは無かった。

子供心にも久がもう受け入れる気持ちであることを知っていた。

「なあ、お清はいっつもこうして一緒に寝ていたがね。なんでそれがいかんのや・・」

私は泣き出しそうな必○の思いで哀願するように言った。

久は流石にもう潮時と思った様子で応えた。

「そんでも、若さあ、お清はんとは寝ても何もせなんだでしょう?」

「ああ、そうや。たんだ一緒に寝床で温まるだけや。」

何もせなんだ、と言う言葉に内心どきりしていた。

図星を指されたのである。

確かにそのとおりだった。

清との事は同衾ではなかった。

夜寒を一緒に布団に入り温まるのが目的で抱きついてもそれだけだった。

いたずら半分で胸や股座を触ったことは幾度も有ったがそれは単なるいたずらで、性的な欲求とは違ったものだった。

しかし今の自分は違っている。

久はそれを言っているのだった。

流石に大人の女だから良く分かっている。

久が男と女の事を言っているのは明白だった。

その下心を見透かされている。

そう思うとたまらなく恥ずかしかった。

しかし、今更引くに引けなかった。

体には滾り立つものが支配している。

    

「当たり前や、何もせんがね、お清とおんなじだがね。」

全く口からでまかせだった。

「あれうまいこと言うて若さあ、ほんまがいね。」

「うん、きっとや、約束するがいね。絶対に何もせんて、温くうなるまでだけじゃ」

「本当やね、若さあ、だまくらかいたらいかんがね。」

「うん、きっとや、ただしな、一個だけ触るのはええやろがね。」

私は抜け目無く言い足した。

「触るてえ、どこをやの。」

「ちょこっと乳とそいから臍ん所じゃ。」

「あれまあ、乳と臍がいね・・」

たまげたと言った様子で久は見つめた。

それは明らかに温まると言う言葉とは関係ないことだった。

「何で?若さあ、あての乳と臍が好きなんかね?」

それはからかうような口調だった。

「何でもじゃあ、ちょこっと触るだけじゃあ・・・」

「ふ~ん、乳を触るのは赤子みてえやがいね?若さあ、赤子がいねし。」

今思えば久はほんの子供の性的な要求に内心ほくそえみながらからかっていたに違いなかった。

「うるさいがいね・・たんださわりたいだけじゃ。」

怒気を含んだ言葉に流石に久は引き下がった。

「ふ~ん、本当にちょこっと乳と臍だけ触るだけじゃねえ?」

「うん、きっとじゃあ。」

久は暫くじっと私の見つめていたがやがて、分かったと言う様に軽く頷いた。

「そんならええです。だけどもがいなら(乱暴)したらいかんよ。なあ、若さあ、がいならしいがねし。」

私はただ一人の男子で我がまま放題で育てられ、奥ではがいならしい(乱暴者)として通っていたのは自分でも心えていたから久の言葉は自然だった。

「うん、がいならはせんよ。約束する。」

続けて久が言った言葉は全く予想外だった。

「ほんだら、あての方も若さあの臍を触ってもええかね?」

私はどうして久がそんなところを触りたいのか全く分からなかったが、断ることは出来なかったから、すぐに承諾した。

    

「なあ、ええですか。若さあだけやよ、こげなことは・・・・・ほんだでね、絶対に他の人には言うたらあかんよ。な、約束やよ。」

久の真剣な声に私も真剣に応えた。

「うん、絶対に誰にも言わん、約束じゃ、違えたら針千本飲んだる。」

それで決まりだった。

    

男と女の間にはそうしたお互いの了解の嘘が必要なのだと私はその時学んだのだった。

私は久が二人の秘密だと仄めかした事がとても嬉しく、興奮を覚えた。

それは大人の女である久と自分だけの密かな秘め事の誘いのように感じられた。

それを許した久は自分を赤子だと言いながらも対等な大人として扱ってくれたような気もしたのである。

   

五 初めての精通

    

 私は久の体を抱きしめながら布団の中に引きずり込んだ。

薄手の綿の寝巻きに包まれた久の体を横向きになってしっかりと抱き寄せた。

久も横向きになって私の小柄な体に手を回して抱き返した。

小さな布団の中で十二歳の子供と三十半ばを過ぎた大人の女がしっかりと抱き合う形になったのである。

それは傍から見れば単なる母子の添い寝のような感じだったが、私の気持ちは全くちがっていた。妻を抱く夫の気持ちのようなものだった。

    

真っ暗な部屋の中で私たちは完全に二人だけの世界に住んでいるようだった。

私は初めて自分のものとして抱いた大人の女の体に陶酔していた。

その温もり。

柔らかい体。

ふくよかでたっぷりした腰と丸く弾力の有る大きな尻。

そして久の吐く息。

大人の女の匂い。

その圧倒的な女としての存在感・・・

     

それらはすべてが清とは全く異なる本当の女だった。

私は夢中になって久の寝巻きを肌けてたっぷりした乳房に頬刷りし手で揉みしだいた。

「若さあ、な、きつうしたらいかんよ、なあ、がいたら(乱暴に)いかんよ・・」

夢中になっていた私は氷嚢のようにちゃぷちゃぷとした乳房を、繰り返し力任せに、ぎゅっと手で握り締めていた。

「うん・・」

片手で握りながらもう一方の乳房を頬すりし口を押しつけた。

「ああ、若さあ、そいだら事したらまるきし赤ちゃんやがね・・」

久は可笑しそうに言いながらも私の体を抱きしめていた。

私は久のたわわな両の乳房を代わる代わる口に含み頬張りチュウチュウと音立てて吸い続けた。

乳房の先端の大きな干し葡萄のような乳首を吸いたてると私の背中に回した久の手がぎゅっときつくなるのを不思議に感じていた。

大人の女が子供である自分の行為に反応するなどとは全く思っても見なったのである。

顔を離すと

「若さあ、ほんに赤ちゃんやがあ、上手におっぱいを吸うんじゃんねえ・・・清さんにもこんなんにしたんか?」

久が清の名を出したのが少し不愉快だった。

あれは、単なる子供だ・・・全く違っているのに比較になんかなるものか・・・・

    

「ううん、清はぺちゃんこじゃから、嫌いだがねし。」

それは本当だった。

いつも寝床の中で清の胸をまさぐったがまだ十七にしかならない少年のように青い体は全く堅く平板で色気の対象には程遠かった。

「ふうん、お清さんはぺちゃんこがいね・・」

久はくくくと、含み笑いを噛み○すように言った。

「なあ、若さあ、そいたらあてのは、ええがねし?」

そう言うと、乳を揉む私の手に手を重ねてぎゅっと押し付けた。

もっと触ってくれと言っているようで驚いた。

手の中でふにゃふにゃと膨らみ揺れる大人の女の乳房は少しも飽きなかった。

久もそれを心地よく感じている様子だった。

    

 乳房を散々弄んだ後はもう残る場所は一箇所しかなかった。

再び乳房を口に含みながら手を久の柔らかな腹に沿わせた。

そこも清とは全く違った大人の女の感触だった。

すべすべとしてなおかつ、たぷんたぷんとした柔らかさ。

私の興奮は最高潮に達しておりすぐに手を下に這わせた。

    

「あっ、あかん、そこ・・・・・」

久の手が押しとどめる。

しかしもう堰を切った興奮は止めようも無かった。

一気に手を下腹に這わせる。

「若さあ、そこはあかん、あかんがねし・・・」

私は全く聞いては居なかった。

柔らかなたっぷりした下腹の感触、ゆるくたるんだ下腹の肉は手の中で掴み取れるたっぷりした豊かさだった。

そこを手でぎゅっと握り更に進めると、意外にも、じょりっとした違和感の有る手触りが返ってきた。

それは風呂場で垣間見た真っ黒な三角の茂みに相違なかった。

それこそが大人の女の印だった。

清はかすかに僅かな毛がしょぼしょぼと生えていただけだった。

濃くて真っ黒な大きな三角の茂み。

母屋の風呂場で、他の下女のものも何度か盗み見た事があったがあれこそが大人の女の圧倒的な象徴だった。大人の女は皆例外なく下腹にべっとりと真っ黒な三角の茂みを生やしている。それが風呂場で下女を覗き見したときの強烈な印象だった。

それに今、自分は触れているのだった。

    

 私はそれを確かめるために茂みを指先に何度も絡めては確かめた。

「若さあ、あかん、もうあかんて、な、もう堪忍して・・・」

久は今までとは違った、本気の様子で躊躇いを見せていた。

しかし私は辞められるはずは無かった。

「あかん、あかん、な、若さあ、やめて・・・」

無論聞く耳は無かった。

「若さあ、そんならあてもお返しに若さのここを触ったるから・・」

久は約束どおり、向き合った私の寝巻きをまくって下腹に手を伸ばしたのである。

あっと思ったがすぐに越中ふんどしの中に手を潜り込ませて来た。

痛いほどに堅く硬直した性器が柔らかな暖かい手に包まれた。

瞬間、ぞくっとする心地よさが全身を貫いた。

「ああっ・・」

私は思わず声を上げていた。

恥ずかしい硬直を久に知られて握り締められた狼狽で私は反射的に逃げようともがいた。しかし今度は久が逃がさなかった。

「若さあ、あかん、お返しやからねし・・」

体は抱きしめられているし、その上に硬直した性器をしっかりと握り締められ私は酷く狼狽した。

「さあ、若さあ、触ってもええよ、お互い様やからねし。」

そう言われたらもう狼狽などしていられなかった、背中を押される気分で焦って手を這わせた。

十二歳の子供はやはり大人の女の前では、仏の手のひらの上で良いように遊ばれている孫悟空同様だった。

結局私は急所を握られて久の下腹を探る許可を得たのだった。

    

 私は再び手に触れている久の下腹に意識を奪われた。

そしてとうとう、茂みの奥の最後のところに手を潜り込ませていったのである。

清のもので知ってはいたが、やはり大人の女の急所は全く別物のような気がして、初めて触れる未知の神秘な世界そのものに思えた。

太ももに挟まれて窮屈な手の先に柔らかく「くちゃっ」とした肉片の重なりが有った。

清には無かった、柔らかな「くしゃっ」と重なり合う感触・・・・

どうなっているのだろう?

清のを思い出しながらいじったが、どこがどうなっているのか、良くは分からなかった。くしゃっと重なり合った肉片を指先でつまみいじる。

指先を重なり合った中心に探りを入れる。

すると暖かい濡れた感触があり、指先が更に中に入り込みそうになった。

「あぁ・・、あかん、あかん、なあ若さあ、きつうせんといて・・」

・・・

「若さあ、そこは、おなごの一番大切なところやさけえな、がいたらあかんよ絶対にな」私は恐る恐る見知らぬ地を探検するような手探りの慎重な行為だったから、久の言葉に戸惑いを覚えた。がいたら(乱暴に)しているつもりは全く無いのだった。

しかし、おなごの一番大切なところ、と言う言葉には酷く興奮を覚えた。

そうなのだ、自分は今、正に大人の女のもっとも大切な部分をまさぐっているのだ。

   

「若さあ、な、そっとさすってや、そっとやよ・・」

うんと、こっくりして私は指先に触れている「クシャ」とした柔らかな肉の重なりをそっとさすった。

ゆるりとさすると、そこはぬるっと何か濡れているらしかった。

おしっこ?

子供の私にはそれくらいしか思いつかなかった。

清はそうではなかった、と思う。

大人なのにおしっこを漏らしたのだろうか?

しかし汚いとは少しも感じなった。

かえって大人の女がその秘密の場所をおしっこで濡らしていると思うと、隠された秘密を知ったような卑猥な興奮を覚えた。

そこをさすっていると、ぬるぬるした感じが一層強くなってくるようだった。

そして「くちゃとした」中心部の奥に指先がするっと潜り込む深みを感じた。

少し周りを確かめて薄い肉片のようなものを摘み確かめる。

それから、思い切って肉片に囲まれた中心部にひとさし指を入れてみる。

ぬるっとした感触があり指は吸い付くような感触の中に嵌まり込んだ。

途端に、

「ああ、若さ、あかん、あかん・・」

久が小さな声を上げ、硬直した性器を包んでいた手にぎゅっと力が入った。

私は自分の行為が久にその反応を与えたのだと、幼いながらも直感して興奮を覚えた。

    

 指先をぐっと奥まで進める。

ねばっとしたまとわり憑くような感触が人差し指を包み込む。

中を捏ねるようにゆっくりとまさぐる。

「はあ、・・」

それに反応してか、久が小さな嗚咽を漏らして性器を握った手にぎゅっと力が入る。

私はゆっくりと指を引き抜き再び奥まで突き入れる。

久はその都度、反応してぎゅっと手で握り返してきた。

今や自分の指の動きが久に何らかの痛み?か何かを与えて反応を引き起こしているのは間違いなかった。

私は夢中になって指を使った。

そして硬直した性器は都度、久の柔らかな手でぎゅっ、ぎゅっとしごかれて、興奮は一気に高まっていた。

「はあ~~」

久が感極まったように熱い息を漏らして私の体をきつく抱きしめ、手を激しくしごいたときだった。何かがぴかっと光って背筋から脳天にかけて、さ~~っと歓喜の電流が一気に突き抜けた。

何が起こったのかわからなかった。

ドクドクと私は生まれて初めての精液を久の暖かく柔らかな掌の中に放ち終えていた。

暫くの間、呆然として声も出せずただただ、必○に久にしがみついていた。

久は放ち終えた私の汚れた性器を自分の寝巻きの裾で包み込み掌の中でしっかりと握ってくれていた。

何が起こったのだろう?

何がチン○の先から漏れ出したのだろう?

あれは一体なんだったのだろう?

早熟で性的好奇心が旺盛な子供だったが、もとより性の知識が有るわけも無く、友達は晩生で何も教えてはくれなかったから精通についての知識は全く無かった。

    

 私は呆然としていたが気だるい気分の中にも深い充足感と幸福感を覚えていた。

ただ、おしっこのようなものを久の手に漏らしてしまった、決まりの悪さは有ったがそれでも、久は少しも嫌な様子ではなく優しくしっかりと握り締めていてくれるのが嬉しかった。そう、久が確かに自分に起こった衝撃の一瞬をしっかりと受け止めてくれたのである。久を相手に男としての何事かを行ったのだと思った。それがあの男と女の間の性行為なのかはよく分からなかったが、それでも満足だった。

そんな私の気持ちを知ってか知らずか、久は私に優しく頬擦りししっかりと抱きしめてくれていた。私は久をこの上なく好もしく、親しく、今まで誰にも覚えなかった、いとおしいものに思えた。今や久は誰とも違った、清でさえ遠い存在に思えるほど親しい特別な存在に思えた。

   

 どれほどそうしていたのだろう、やがて久が声をかけてきた。

「若さあ、やっぱし立派な大人の男子やがね・・・」

そう言って、優しく頬刷りをしてくれた。

硬直した性器の先端から何かの汁を放ったのが、大人の印らしかった。

「若さあ、知っとるがいね?大人の男子はねし、こがいにして、チン○の先から子種の汁を出しておなごを孕ませるんやよ。」

頬擦りしながら耳元で囁いた。

「子種の汁?」

「うん、子種の汁じゃがいねし。」

「これで赤ん坊が出来るんか?」

「はい、それをおなごのお腹の中に漏らすんだがいね。」

「どうやっておなごのお腹に漏らすんや?」

久は少し躊躇って、

「若さあ、お清はんは何にも言わんかったんがいね?」

「うん」

「そうかあ、ほしたらなあ、今度からあ、あてが先生になってあげます。ええですか、若さあ?」

「うん」

私は、もう単なる十二歳の幼い子供に戻っていた。

主(あるじ)だとか元服とかいっぱしになって気取っていた外の鎧は完全に脱げ落ちていた。今や久の手のひらの中で自分の急所はしっかりと握られており、完全に逸った気持ちは抜け落ち、十二歳の子供と三十七歳の大人の関係に戻っていた。

久は自分より経験豊富な大人であり性について先生になるのは当然のことだと素直に思った。従順に自分の言いつけに従うだけの幼い清とは全く違っていた。

久は下女では有ったが、それ以上に、私にとっては「妻」であり、その前に大人の女であり、そして自分の先導者だと素直に認めたのである。

「なあ、お久はん、どうやっておなごのお腹の中にその汁を漏らすんや?」

重要な疑問がまだ残っていた。しかし、久は

「それは、若さあ、また今度のお楽しみや・・・」

とくっくっくっと含み笑いをしてごまかしてしまった。

    

 やがて、久は、つと寝床を出ると再び戻ってきて丁寧に汚れた下腹を手拭で拭き清めてくれたのだった。

それが50年の月日を経てもなお昨日のように鮮明に覚えている、私と久の「初夜」の一部始終の出来事だった。

   

    ・・・・・  続く ・・・・・

    










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