とりあえずスペック。



俺:19歳、フツメン、メガネ。



デブス:23歳、勘違い系ブス。



推定体重82キロ。






デブスと俺の出会いはツイッターだった。



フォロワーのフォロワーがツイキャスというものをやっているらしく、顔は出さないで雑談をしたり歌ったりしているようだった。



まぁ覗いてみるか・・・とURLを開いた。



今思えば、あのときあのURL開いてなかったら、俺はこんな事にはならなかったんだと後悔している。






デブス「次メランコリック歌うよー・・・っと、初見さんかな?よろしくー」






可愛かった。



声だけで言ったら普通に交際を申し込みたいくらい可愛くて好きな声だった。



それから俺はデブスのキャスに入り浸るようになっていた。



2回目のキャスあたりで俺はデブスをフォローし、ツイッター上でも絡むようになっていた。






デブスは自分のことをあまり隠さず話す人で、彼氏がいることや片親なことまで色々と話してくれた。



俺はデブスのことを、『猫』と呼ぶようになっていた。



デブスも俺のことを、『お兄さん』と呼んできていて、まぁそれなりに仲良くやっていた。



そんなある日、デブスからあるツイートが来た。








デブス「兄さん、LINEとかしてるー?」






俺「もちろん!」






俺は即答した。






(これでツイキャス以外でも猫の声が聴ける!)と心の底から喜んでいた。






すぐにダイレクトメールでデブスにLINEのIDを教えた。



そしたらすぐにデブスから、「兄さん?」とメッセージが届いた。






それからというもの、バイトの休憩時間にケータイ、大学の講義中にもケータイ、家に帰ってもケータイとずっとケータイを握り、デブスからのメッセージを待つようになっていた。



時おりデブスは、「ぎゅーっ」「すりすり」「兄さん好きよー」と言ってきて、その度に俺は、「浮気だー」「彼氏さん泣くぞー」とデブスをからかったりしていた。






だが、それもつまらないなと思った俺は、先週の木曜日、「ぎゅー」と言ってきたデブスに対して、「ぎゅーぅ」と返してしまった。






デブス「はわわ///」






俺「ぎゅーぅ・・・」






こんな感じのやりとりがしばらく続いたあと、俺は勝負に出た。






俺「猫さんってさー、耳とか弱いんだっけー?」






前覗いたツイキャスでデブスは、「私、耳が弱くてさーwこの前も彼氏に舐められて変な声出しちゃったの」と言っていた。



俺はそれを見逃さなかった。






デブス「ふぇ?///確かに弱いけど・・・なんで?」






俺「耳をふーってしたらどうなるんだろーって思って」






俺キモwwwwwwwってなりながらも、俺の声をイケボで脳内再生しながら言ってみた。






デブス「俺くん・・・ダメだよ?///」






俺「・・・ふーっ」






デブス「ひゃあぅ////」






俺はさいっっっっこうに興奮した。



あの可愛い声で「ひゃうん」だと!?



エロくて可愛くて仕方がないじゃないか!!!



もっと・・・もっと言わせたい・・・。






俺「舐めていい?」(耳元)






俺の脳からは『突撃』の命令しか出していなかった。



それから耳を攻めまくり、だんだんと事後トークみたいな感じになって、その日は眠りに就いた。






次の日からデブスの言動がおかしかった。






デブス「ていうか・・・昨日から耳を触るだけで変になっちゃう///」






(え?そんなに簡単に落ちるものなの?)






俺は戸惑いながらも返信し、前と同じ関係を続け、時々耳攻めをしたりしていた。






デブス「だっダメ!!///それはダメぇ///」






ああ、可愛い。



きっと顔を真っ赤にしながら言ってるんだろうなぁ。



俺の中では完全におっとり系の美少女で再生されていた。






俺「いいじゃん・・・ぺろぺろ」






デブス「やぁっ///だめだって俺くん!///」






俺はもう止まらなくなっていた。



このままこの娘を俺のものにできたら。



このまま落とせたら・・・。






そして土曜日、俺にチャンスが来た。



1月頃にゲームセンターで、前に人気だった『なめこ』の大きめのぬいぐるみを取ったということをツイートしていた。



デブスはそれを欲しがっており、俺も「いらないからあげるよーw」なんて言ったりしていた。






デブス「そういやさー、この前のなめこ、兄さん家に取りに行っていい?」






俺「いいけど、どこに住んでたっけ?」






デブス「千葉だよー!兄さんって東京だよね、すぐ行けるw」






忘れていた、デブスは会おうと思えばすぐに会えるところに住んでいたということを。



デブスは千葉の東京寄り、ディズニーランドの近くに住んでいるということだった。



いつ来てもらおうか悩む間もなく、俺はデブスに返信していた。






俺「明日はどう?」






日曜日にいつも入っているバイトのシフトが新人研修とやらで外されていた。



さらに、実家暮らしの俺にとって最大の弊害でもある親はゴルフで1日家を空けている状態だった。



そして俺の財布には永遠に使うことが無かったはずのコンドームが入っていた。






そう、最高のコンディションだったのだ。



この日を逃せば次は無いんじゃないか。



そう思うほどの完璧な日だった。






デブス「明日ー?全然いいよw」






俺は今まで神というものを信じたことが無かったが、この時ばかりは、(神様ありがとう)と心の中で何回も叫んだ。






デブスが、「朝は弱いのだ・・・」と言ってきたので午後から会うことにした。



俺は漫画によく出てくるデート前日の女子のように、どの服を着て行くか、どんなふうに俺ん家までエスコートするか、その時に手とか繋いだらどうなるんだろうか・・・と、童貞丸出しの考えをしていた。






ピーピッピーピッピーピッん・・・。






バイトの無い日曜くらい寝かせろよ・・・ファッ!?



デジタル表示の目覚まし時計には『12:13』と表示されており、約束の時間の13時まで残り1時間を切っていた。



デブスからのLINEも何件か溜まっており、「おはよー、電車乗れたよー」「俺くん?起きてる?」「俺くーん?」と、心配をさせてしまっていて、焦りつつもデブスに、「寝坊したから俺ん家の最寄駅まで来てくれないかな・・・(汗)」と返信した。



デブスからの返信は早かった。






デブス「やっぱりーwいいよ、場所教えて?」






猫さん天使、可愛い、優しい、最高です。



1時間後には地獄を見るとも知らず、俺はこんなことを思っていた。






俺「えっと、バス停でいい?渋谷から◯◯ってとこまで来て!」






デブス「分かったー、それじゃ電源を切るから近くなったら言うねー」






俺はこの返信を見るや否や部屋をある程度の生活感を残しつつも片付け、昨晩吟味した服を手に風呂へ直行、そして完全体勢でデブスが来るのを待った。






デブス「兄さーん、あとバス停2つくらいー」






来た、ついに来た。



パンツが消えた。



いや、装備し直せ。



よし、行くぞ。






俺「分かったー、今から行くー。着いたら電話して」






デブス「分かったー」






俺は玄関の姿見でもう一度チェックをし、家を出た。



そして頭の中には、バス停に行き、可愛い猫ちゃんに会うことしか考えてなかった。



途中、近所の白猫ちゃんと戯れ、またバス停を目指した。






ブブブブ。






あ、電話・・・?






俺「もしもし?」






デブス「着いたよー!」






(ああ、可愛い、いつ聞いても可愛い)






俺「分かったー、もう少しで着くよー」






自然と速足になっていた。



この裏道を通ればバス停はすぐ目の前!



あ、猫が見えるかも・・・。



なんか電話してるデブがいるけど、コイツは関係ねーな。



えっと、どこだろう?






デブス「兄さんまだー?」






俺「もうちょいー」






んー、さっきからデブの口の動きが猫が喋っていることと同じような気もするけど気のせいだろう。



・・・あれ?



他に電話してる人が、いない・・・?



まさか・・・。



いや、そんなはずは・・・いや、でも・・・。






俺の心の中は、(彼氏持ちだし可愛いはず)(非処女だしヤったことあるなら可愛いはず)、そんな言葉で溢れ返った。



しかし、万が一もあり得る。



俺は聞いてみることにした。






俺「・・・もしかして、ファー付きの緑のコートにデニムのショートパンツ穿いてる?」






俺はバス停にいるデブの服装をそのまま告げた。



バス停のデブが周りをキョロキョロと見ている。



挙動不審?



キモwwww



するとそのデブが「あ!」と言い、ケータイを仕舞いながらこちらに駆け寄ってきた。



それと同時に俺のケータイからは、ツーッツーッと通話終了の音が流れていた。






(そんなバカな!)






デブス「兄さん?もー、いるなら声かけてくれればいいのにーw」






俺は絶望した。



声は相変わらず美少女ボイス。



だがどう見てもこいつはハリセンボンの太いほう。



しかも顔は春菜よりひどい。



神よ、俺を見放したのか・・・。






俺「あ、ああ、ごめんごめんwえっと、裏道使っていくけどいい?友達に見つかって変に勘違いされちゃ嫌だからさw」






当初の計画だと可愛い猫を連れながら商店街を歩き、そのまま自宅に帰還する。



そしていい雰囲気にしてギシアン!



そうなるはずだった。



しかし、こんなデブスを連れて歩く姿を近所の人に見られたくはない。



友達に見られるなんて、もってのほかだ。






デブス「そっかーw全然いいよw」






声だけは・・・そう、声だけは可愛い猫のままで、見た目はハルクになってしまったんだ。



俺はその裏道をできるだけ速足で歩いた。



その度にデブスが、「待ってよー」とか「置いてかないでよー・・・ばか」とか言って俺の服の袖を掴んでくるのが心の底から不快だった。



そして、とうとう俺の家に着いてしまった。






俺「ここが俺ん家」






デブス「へー!あ、一軒家なんだー、豪華ーw」






いいからさっさとなめこを持って帰れデブス!



俺のソウルジェムは真っ黒になりながらも、長年積み重ねてきた優しい系のキャラを壊すことなく帰るように仕向けよう、穏便に、何もなかったように。



ドアを開け、デブスを家に迎え入れる。



俺は階段を駆け上がる。



デブスが、「待ってよー」と追いかける。



そして3階にある俺の部屋に着いた。






デブス「わぁ!キレイな部屋ーw」






俺は無言でクローゼットを開けて、なめこを取り出す。






俺「はい」






デブス「ありがとー!」






ここまでは完璧だった。






デブス「・・・ねぇ、このまま帰りたくないなー、なんて」






いや、帰って?



お願い、帰って?



つか帰れ!






そのとき俺の視界がグルっと回った。






ボサッ・・・えっ?






俺はデブスに押し倒されていた。






「ダメ?」とか聞きながら俺の大包茎の44マグナム付近をまさぐるデブス。






俺も男だ。



触られて反応しないわけではない。






デブス「ほら・・・硬くなってるし・・・」






俺「だってそれは・・・」






デブス「なぁに?」






その巨体で俺の体は完全にホールドされていた。



細身な俺は推定80キロオーバーの巨体を前にして足をバタバタさせる程度の抵抗しかできなかった。






デブス「ふふ・・・感じちゃってるのかなぁ?」






俺は、そう、ハズレのデリヘルを呼んでしまったのだ。



だから仕方ないんだよ、うん。



それにほら、目を瞑れば、可愛い猫が俺の股間を弄っている・・・。






俺「は?え?」






デブス「家に、しかも部屋に呼ぶって、そういうことなんじゃないの・・・?」






俺が誘ったのは猫ちゃんです。



デブスじゃねぇよ!



だが、目の前の性欲と脂肪の塊はそんなことを察してくれるわけもなかった。






デブス「私ね、彼氏とは遠距離だから我慢できなくなっちゃうときがあるの・・・だからさ・・・その・・・ダメ?」






俺の脳内ではおっとり系の美少女な猫ちゃんが淫らなセリフを耳元で囁きながら股間を弄る、まさに最高の景色が広がっていた。



だがしかし、少しでも気を抜くとデブスが戻ってくる。



それだけは阻止しなければならなかった。






猫「力抜けちゃってるよー?w服越しに触っても気持ちいいのかなぁ?」






俺「あっ・・・///ね、猫さん、ちょっとまっ・・・あっ///」






(集中を切らすな、俺のマグナムを弄ってるのは美少女だ、猫ちゃんだ)






それからしばらく愛撫が続いた。



鎖骨から首筋、そして耳をねっとりと舐め、穴の奥まで舌を這わせてくる。



ゆっくりと耳を犯しながら、その間も俺のマグナムは反応し続け、さらに猫の弄りもあってか完全戦闘体勢でオイルもばっちりの状態だった。






猫「ねぇ、生で触っていい?」






耳を蹂躙され、鎖骨首筋ともに全滅、体が微かにビクンビクンしてた俺はもうどうでも良くなっていた。






俺「・・・お願いします」






そうだ、俺は猫ちゃんに生で触ってもらえるんだ。



こんな嬉しいことはないんだ。



俺は自分に催眠術をかけるようにして、これからの幸せな時間を過ごそうとしていた。



猫ちゃんは慣れた手つきで俺のベルトを外し、ボタンを取ってチャックを下ろし、まずはパンツ越しに触ってきた。



そしてパンツが濡れていることに気づき、そのままパンツも下ろし、ついに俺のマグナムをその柔らかな手で握った。






気持ち良かった。



ああ、気持ち良かったさ。



デブスの経験人数はおそらくだが2人だ。



でも、テクニックがすごかった。



イキそうになるのを察知するとすぐに手を止め、萎えるか萎えないかという境目でまたしごきはじめる。






猫「俺くん・・・気持ちいいー?ねぇねぇー・・・ほらほら」






俺「きもち・・・いっ・・・」






もうイキたかった。



この催眠が解ける前に、幸せなこの間に。



だが、そのあとの猫の言葉で俺の理性はぶっ飛んだ。






猫「・・・口で、してあげよっか?」






口・・・で!?



フェ、フェラーリだと!?






猫「ねぇ・・・だめ?」






そう言いながら猫はマグナムの根元にキスをしてきた。



もうダメだ、それだけでも最高に興奮しているのに、フェラペチーノだなんて。






猫「もう・・・知らないっ」






猫はそう言うと勝手にマグナムにしゃぶりついた。



口に含み、先端を舐めながら吸い上げ、根元まで咥えたあとにまた吸い上げと、バキューム戦法でかかってきた。



正直、元カノにフェラさせた時よりも気持ち良かった。



吸い上げるときに絡みつくねっとりとした舌、その舌をそのまま先端で踊るように這わせ、そしてまたバキューム。



俺は先端が弱かったのもあり、時おり喘いだりしていた。



それが猫のスイッチを入れたのかもしれない。



じゅぷっじゅぷっと音を立てて激しく頭を動かす。



しばらくすると動きが止まった。



疲れたのかと思ったら舌が、舌が・・・すまない、そのあとはあまり覚えていないんだ。



舌使いが恐ろしく上手いんだ。



デブスのスイッチを入れてしまってから数分、だったと思う。






俺「イキそう・・・どこに出せばいい?」






猫「飲むから、口の中に出して?」






もう俺を止める者はいなかった。






俺「出すよ・・・っ!」






思いっきり俺は猫の口の中に出した。



それもいつものねっとりした少量のカルピス原液じゃなく、少し薄めて量を増やしたカルピスウォーターをだ。



そして口の端から俺のカルピスを垂らす猫・・・。



いや、デブスを見て、俺は今までの人生で最大の賢者モードになった。



そして集中が切れた。






ダメだ・・・。



どう考えても俺はデブスの口の中に出した。



なんでこんなことを・・・。



俺の筋力をフルに使えば脱出はできたはずだ。



なぜ、あそこで現実から逃げてしまったのか。






デブス「いっぱい出たねー・・・気持ち良かったんだね」






ああ、猫ちゃん、愛しの君はどこへ。






デブスは俺に後ろから抱きつき、時折頬ずりをしているようだった。



俺はデブスに、「もし童貞なら、私が卒業させてあげようか?」とか「私、もう濡れちゃってて・・・だからすぐ入るよ・・・?」とか言われたが、「昨日オナったから、もう勃たない」の一点張りで通した。






そして、レポート書かなきゃいけないから今日はこのへんでっていうことで、最悪の時間は終わった。



ちなみにレポートは間に合わなかった。






その後もLINEでメッセージがかなり届いているが全部無視している。



もう関わりたくはない。



ちゃんと可愛い彼女を作ろう。



そして彼女とヤろう。



俺はそう心に決め、今日も童貞ライフを楽しんでいる。