スポンサーリンク
スポンサーリンク

淳ちゃん








彼女は淳ちゃんといい、僕とは大学に入学してから出会った仲だった。

見た目だけしっかり者、だけどなんだか抜けているところがとても可愛い。

 

 











セミロングの今時珍しい黒い髪、整った目鼻立ちで胸はそこそこ、

身長は168cmと少し高め、人並み程度の僕の隣にいてくれる女の子としては

とても不釣り合いで、恐れ多いほど。

それでも仲間内からは「お似合い」とか言われて、悪い気はしなかった。



そんな彼女が「雑誌のモデルにスカウトされた」と僕に自慢してきたのは、

先週のことだった。彼女の「でも、断ろっかなー」という…おそらくは僕が

「すごいね、やってみれば?」というのを期待しての言葉に、もちろん、

背中を押した。



でもそれは、彼女が他の人に無理矢理されるのを見てみたい、という

性癖を持った僕が、それ系サイトに応募して仕組んだアングルだったりする。

もちろんカメラマンとスタイリストはグルだし。さらに依頼した僕も僕だ。

当然最後は、もう行くところまで…というのが約束だった。



「モデル料入ったらごちそうしてあげる」



って彼女の言葉がちくりと来た。

でもそんなそわそわが落ち着かないまま、撮影の土曜日を迎えた。

もちろんその前の晩は、酒を飲もうがまったく眠れなかった。



僕は当然、野外撮影には立ち会えなかったけど、夕方からの部は淳ちゃんに

知られないよう合流する予定だった。

見られなかった前半の分は後日丁寧に、撮影写真のデータと、メイキングの

ビデオテープが送られてきた。



それによると、衣装は高校生の服装でスタート。

紺色の3つボタンのブレザーに赤いネクタイ、今の流行よりは少し長めの

プリーツスカートに、白い靴下。僕が見たことない淳ちゃんの制服姿。



「えー、私ってそんなに童顔ですか?」



ビデオの中の淳ちゃんは、てっきり年齢相応の衣装での撮影と思ってたらしい。



「いやいや、普段着はあれだけかわいいんだし、制服が合うのは当然だよ」



と返すカメラマンさん役。実は本職のカメラマンでもあるらしいけど。

スタイリスト役の愛佳さんもとても美人。どうしてこういう所業に絡んで

いるのかがそもそも不思議だった。



ロケは喫茶店のオープンテラスからスタートし、海岸沿いではしゃぐ姿を撮影。

所詮、素人モデルな淳ちゃん。撮影やシチュエーションに戸惑う度に、



「笑顔~笑顔~。そそっ、視線は雑誌のむこうの彼氏にねー」



というのがカメラマンさんの口癖だった。





そして、いよいよ撮影は後半に。場所は貸しスタジオの個室の中に移動。

そこは青年男子の一人部屋のセット。ベッドに机に、学生部屋の最低限の設備。



部屋の中にはカメラマンさんと淳ちゃん、スタイリストの愛佳さん、そして

…ご相伴にと、部屋全体を見渡せるマジックミラーの後ろの僕。

どういうことか、ティッシュペーパーとくずかごのサービス付き。



どうしてこういう仕掛けがあるのかについては、色々と怪しかったけど、

正直なところ、もうどうでもいい。

先回りして鏡の後ろに隠れてるんだけど、実はもう動悸がおさまんない。



淳ちゃんは前半の撮影で使った制服姿のままだった。部屋という閉鎖された

空間の中、午前とは違い、少し緊張しているようだった。



カメラマンさんの声で、撮影再開。



「じゃあ、シーンを変えてみよう。そうそう、可愛いね。

 次は彼氏の部屋に。彼の家族は…うーん、都合よく一家で旅行中、数日は

 戻ってこないと言うことにしようか」



「ご都合主義ですよぉ」



「そんなの適当でいいの。彼の部屋に入って、適当に座って、といわれて、

 なんとなくそこのベッドに座ってみた。ベッドはふかふかでー、

 …あー今のセットのこの感触と一緒。

 ちょっとおしりが沈み込んで、うっかりバランスを崩したって姿勢できる?

 そうそう、腰の方にバランスを。あー、いいねー」



カメラマンさんは姿勢をてきぱきと指示する。



「で、ふっと気がつくんだ。無防備だなーって、あはは、わかる?

 そうそう、今なにげに顔が赤くなってるけど、その表情いただくね」



言われるとさらに淳ちゃん、自覚したように表情に朱が差す。

身じろぎして、足をぎゅっと閉じる。



「じゃ、もっと想像してみよう。ベッドに彼氏と隣り合って座るんだ。

 お互い何を話していいか判らない微妙な雰囲気。少し恥ずかしい、

 けど何かされそうな予感は少しある。キスかな、ハグかな…?

 ちょっと俯き気になって、上目遣いで彼を見てる、そういうふうな」



彼女は言われたとおりに、赤らめた頬を上目遣いに。目が少し潤んでる。

とても可愛かった。僕もこんな彼女は見たこと…正直には、ある。

それは喧嘩した後。淳ちゃんはいつも目を真っ赤にして怒って、そして謝る。

実は僕が謝る回数の方が多かったけど。そんな負い目の多さから生じた、

意味のない劣等感も、今回のこんな企みのきっかけなのかもしれない…



「うわー、ぐっとくるねー。そうそう、その調子。もう撮影だと判ってても

 誘われちゃいそうだね。じゃあ、ちょっと唇をなめてみてくれる?

 あー、なんかそのつぶらな視線、いいなぁ」



カメラマンは数枚、彼女の顔をアップに撮影してから、



「おし、グラビアの読者さんにサービスと言うことで。ちょっとだけ

 肌見せてみよっかー。可愛いんだしそんなにエッチに撮らないから

 安心して。彼が両手を頬に添えてくるんだ、そうそうキスのちょっと

 前みたいに。うわ、可愛いねー。その顔いただき!」



愛佳さんが淳ちゃんの正面に立って手を振る。笑顔の淳ちゃんの視線を

引き受け、カメラマンさんは斜め角度から撮影、最後に正面アップ。



「ちょっとだけスカートの裾を乱してもらえるかな。いやいや下着までは

 いかないって(笑) 少しだけひざとフトモモ気味に引っ張り上げて。

 そうそう。そんな感じ。足細くて綺麗だねー。今まで撮影した中で

 ルーズはいてる子はたいていダメなんだけど、靴下もいけてるね。

 これはスタイリストさんの手柄かな?」



「私もルーズは嫌いなんです。なんかごわごわだぶついてて」



「そうなんだ。僕もどっちかというとシンプルなヤツの方が好きかな。

 スタイリストさん狙ってます?(笑)」



愛佳さん「こいつどうにかして」と苦笑い。場の緊張は和らいでいく。



「ちょっとだけブレザーのボタンを外してみよう。上から1つだけね。

 あと、ネクタイも少しだけゆるめて…そうそう。普段は堅苦しくて、

 真面目そうな制服の中に、だんだん女の子の魅力が見えてくるんだー」



淳ちゃんは言われるとおりに、ブレザーの上着のボタンを1つ外す。

といっても、留めるボタンは3つしかないので、自然に胸元は開く形に

なる。そしてネクタイを…この衣装のネクタイは、首の後ろのフックで

止めるタイプのヤツじゃなくて、本当にスタイリストさんが締めてくれた

本物。これをなんかサラリーマンのように人差し指でくいっと引く。



下のワイシャツの首回りが少し露わになるのを見て、ごくり、と僕は

ミラーの裏側で唾を飲んだ。心臓ばくばく、両手はもう、汗っぽい。

男の部分は正直張りっぱなし。



カメラマンさんは何もかまわないペースで、撮影を続ける。



「ええっと、お願いいいかな、ブレザー取ってくれる? 大丈夫かな?

 そうそう。せっかく可愛いからもうちょっとだけ進みたいんだ。

 もちろん、嫌だったら言ってね。そこで止めるから」



淳ちゃんは少し戸惑ったようだけど、ブレザーをするりと脱ごうとした。

何か気が乗ってきているのか、興奮してるのか、目の潤みがすごい。

そして、ブレザーから片腕を抜こうとしたところで



「っと、そこで止めて。袖はそのままで。ブレザーを背中の後ろで羽織った

 ような感じ。このくらいなら大丈夫?」



…っと。淳ちゃん本人には判らないんだろうけど、端から見てるとこの光景は

結構、そう、まさに「誰かに脱がされている途中」。

カメラマンさん本気だなと、さらに思わされる。



「じゃあ、ブレザー取っちゃおうか…大丈夫。

 可愛いねぇ。もう、今までのモデルさんと比べて、トップクラスだよ」



腕をブレザーの袖から抜くとき、少し淳ちゃんの顔にためらいが走った。

重さと温度が変わったあの感触に、少し自分を取り戻したように見えた。

ベッドの上でへたり込んで、白いワイシャツ姿になる淳ちゃん。



「いいかな、ネクタイ抜いちゃって、ワイシャツのボタン…ええと、上から

 2つくらい、ならいいかな? これが限界かな? そっか…そだよね、

 昨日今日撮影始めたばっかだもんね。無理だったらいいよ?」



「ま…まだ、大丈夫です」



淳ちゃん、ちょっと迷ったみたいだったけど、ワイシャツのボタンを上から

2つはずした。はだけた白いワイシャツの奥に、肌色の胸元が少し、だけ見えた。



「ありがとう。ここまで付き合ってもらえるとカメラマン冥利だな。

 じゃ、もう少しだけ。あとほんの少し、スカートを乱してから上げようか。

 あ、下着は見せちゃダメだよ? って当たり前だよね」



「うーん、ワイシャツのボタン、もう1つ外せるかな…?」



「想像してみよう、彼はキスをするんだ。そしてワイシャツのボタンを

 1つ1つ外して、ビクっとした淳ちゃんを見て、そこで我に返っちゃう。

 ごめんね、って」



「紳士な…彼…なんですね」



「そうそうそう。で、淳ちゃんにごめん、って謝るんだ。そこでおしまい。

 実は雑誌的にもそこでぎりぎり。ここから先、本当のモデルさんなら水着とか

 別のシーンになるけどね」



そして、一息おいてカメラマンさんが切り出す。



「本当はもっと続きを撮りたいんだけどね。心を許してくれた淳ちゃんを」



カメラマンさんの視線が、じっと真っ正面から淳ちゃんをとらえる。



「恥ずかしい…けど…」



「それはいいってこと?」



「…」



淳ちゃんは断るでもなんでもなく、うつむいてしまった

しばらくの空白。そしてカメラマンさんは、わざとらしい明るい口調で

切り出した。



「じゃ、無理しない程度に続けよっか。下着は見えないようにするね。

 彼は淳ちゃんがうつむいたのを見て、もう一度キスをして抱きしめる。

 でもそこからは進もうとしないんだ。

 彼は大丈夫? ごめんね? といいながら、柔らかく抱いてくれるんだ。

 体を抱きしめられたのを想像できるかな?」



淳ちゃん、少し身じろぎして、そして動かなくなった。

何を思っているのだろうか。僕じゃない架空の彼氏に、ベッドの上で上着を

脱がされて、そして抱きしめられてキスされて…



カメラマンさんは心から残念そうに続ける。



「無理だったらストップって言ってね。でも正直言うと、僕は淳ちゃんの

 すべてを撮影したいなって思った。こんなにのめり込むのは久しぶり。

 ねぇ、愛佳さん? もちろん、掲載する内容は上着まで。もし撮っても

 外には出さないから。これはプロとしての約束」



スタイリストさん…愛佳さんは頷く。勇気の一押しが欲しい、淳ちゃんの

視線が向くのを承知の上で。

もちろん合意は出来レースだ。淳ちゃんを追い込むための舞台の一つ。



「わかりました。でも、下着を少し、までですよ…ね?」



「もちろん! 契約を破ったらプロじゃいられないから、大丈夫」



鏡の裏で僕はごくっと唾を飲む。いよいよだ、ついに…

カメラマンさんの次の一言を待つ。しかし次の言葉はなかなか出てこない。



そして、タイミングを推し量ったような間の後、カメラマンさんは言った。



「ワイシャツのボタンを外して、右手でワイシャツの肩ずらしてみよう。

 ちらっとだけ左肩のブラ紐が見えるくらいな感じ」



引き受けたけど、さすがに抵抗があるようで、じっと肩を抱きしめたままの

淳ちゃん。30秒はそのままだっただろうか。

動かなくなった淳ちゃんを察して、愛佳さんが助けに立ち上がろうとした。

が、その空気を察してか、ゆっくり、ゆっくりと淳ちゃんが右手で、少しずつ

ワイシャツをずらしていく。そしてとうとう、肩全体がはだけるような

ところまで。



「ええっ、結構大胆に行っちゃったけどいいの?」



「…この写真は、外、には出ない…んですよね?」



「うん、出ない出ない。ネガも写真も、淳ちゃんの記念に全部あげるよ」



ネガって言うけど、そのカメラは一眼「デジカメ」じゃないか?

ミラーの後ろで、とてもじゃないけど平常心を保てない僕が、あがくように

一人突っ込みをする。もう飛び出していきたい。今すぐ淳ちゃんを抱きたい。



そう言えば、指示の中にいつからか「淳ちゃん」と彼女自身を指すような

表現が混ざり始めてるのを、僕は嫉妬からか? 感じ取っていた。



「そうそう、彼は同じようにゆっくり、ゆっくりと、緊張で身を固くしている

 淳ちゃんの、もう片方のワイシャツの肩もずらしていくんだ。」



再び淳ちゃん自身の手で、ワイシャツはかろうじて両肩に引っかかるところまで

ずらされる。もちろん当たり前だけど、淳ちゃんの衣装の白いブラの紐、両肩、

胸元と鎖骨はもう見えてる。そしてブラのカップも少し…



カメラマンさんは続ける。



「彼は淳ちゃんの緊張をほぐすために、改めてキスをするんだ。

 でも、今度は舌が入るディープなの。彼の舌が淳ちゃんの唇をこじ開けて、

 最初はびっくりする、でも彼がゆっくり口を離すと、淳ちゃんは少し背を

 伸ばして追っかけるんだ…」



指示されるもなく、淫靡な想像の世界の中で濃厚なキスシーンを繰り広げる

淳ちゃんの背中は、徐々に伸びて、そして幻のキスを追い求めるが如く、

何もない空間に向けて舌を伸ばす。今まで僕が見たことのない彼女の魅力、

そしてそれはとても淫靡だった…。



「彼は背伸びした淳ちゃんの背中に手を差し入れて、ワイシャツを全部

 下ろしちゃう。両手首にワイシャツの袖が引っかかったままだけど、

 淳ちゃんはもう上半身、ブラだけ。想像できる?」



真っ赤な顔をこくん、と頷かせる淳ちゃん。そしてシャツを肩から落とすと、

ゆっくりとワイシャツの袖を手首まで下ろす。まるで催眠術のよう。

端から見ていると、もう爆発しそうなほど悩ましい。



「そして彼は淳ちゃんのブラの上で手をうごめかすんだ。最初は優しく、

 そしててっぺんで指を動かして、ちょっとずつ。淳ちゃんが身を引こうと

 したら、左腕で抱きかかえてキスをして、右手で続けちゃう。

 うわー、えっちぃね…でも、可愛いよ。本当に可愛い!」



撮影のペースが上がる。明らかに、今までより撮影する枚数が増えてる。

そのシャッターの音が鳴るたびに、淳ちゃんは物欲しげな顔を見せるように

なってきたのは僕の気のせい?



「彼の手はゆっくりと、少しずつスカートの中に入ってくるんだ。

 もうなんとなく想像できるよね?

 スカートを上げてくれるかな? ちょっとだけ下着が見える程度に」



おずおずと右手でプリーツスカートをたくし上げる淳ちゃん。

実は真っ白のショーツが見えていたりする。でもあえてカメラマンさんは

それを口にせず、さらにいやらしい仕草を淳ちゃんの脳裏に描かせる。



「彼の手はスカートの中で、淳ちゃんのフトモモを、それがだんだん

 おへそ寄りに、最後に下着の真ん中をなぞるように何度も…何度も動く。

 左腕は淳ちゃんを抱きかかえたまま。身をよじっていやがる淳ちゃんを

 抱え取って、そして左手はブラの中に入ってくるんだ…



 ブラ、少したくし上げて」



もう既に息が荒くなっている淳ちゃん。震える手で、左手でブラのカップを

少しずつ…少しずつ押し上げた。

淳ちゃんの控えめな乳房と、ピンと立った乳首が、とうとう。



「彼の右手は淳ちゃんのショーツの中に入り込んで敏感な部分を、

 左手は乳首をいじって、君のオッパイを揉むんだ。ちょっと自分でも

 触ってみて?」



おずおずと手を伸ばす淳ちゃん。僕だってセックスの時揉んだことはある

けど、女性にとって乳房はそれほど感じないと聞いてから、実は疑心暗鬼

だったりする。でも、今自分の左胸をいじっている淳ちゃんは、明らかに

何かを感じているように見えた。



「彼は後ろから淳ちゃんにキスしながら、両方のブラをまくり上げて、

 オッパイを揉むんだ。そうそう、ブラのカップを両方とも上げて…

 可愛いオッパイだね。バランスもきれいだし。乳首も可愛いよー。

 最近のモデルさんはへんのバランスがダメでねぇ」



「彼の左手はオッパイを交互にもんで、右手は淳ちゃんの敏感な部分を

 刺激し続けるんだ。彼氏にやってもらったことあるかな? だんだん

 体が熱くなって、そしていうことを聞かなくなってくる。想像できる?」



「彼の右手がまたスカートの中に。ちょっと膝を割ってくれるかな?

 そうそう。フトモモを閉じていやがってるんだけど、とうとう彼の右手は

 ショーツの中に潜り込んできて、淳ちゃんの大事なところを触るんだ」



ベッドの上の淳ちゃんは、もう一人ストリップ…オナニーの舞台の人形さん。

カメラマンさんの言うがままに、まるで催眠術に掛かったように、

想像の世界で一人、快楽に身を捧げているようだった。



ようやく淳ちゃんの殻が破れたと判断したのか、とうとうカメラマンさんは

最初の約束から逸脱した世界への案内状を提示した。



「かわいいよ。でも実はもっと撮りたい。

 少しSMっぽくなるのも、いいかな? 絶対外には出さないから」



傍目に判断力を失っていそうな淳ちゃんは、こくりと首を縦に振った。

…判断力がなかったのだろうか、それともこの先を楽しみたかったのだろうか。

僕にはもう判らない。でももっと先を見たい。



「この先を恥ずかしがる淳ちゃんに、彼は目隠ししてほしいって言うんだ。

 で、彼は淳ちゃんに、ネクタイで目隠しする。いいかな?

 もちろん演出だけだからね」



淳ちゃんが頷くと、愛佳さんがすっと立ち上がり、彼女にネクタイで目隠しを

した。まさにあっという間。

それまで彼女を凛としたブレザー姿に飾り立てていた布きれが、一瞬にして

彼女の感覚を奪う道具になる瞬間だった。



彼女をあらゆる角度から撮影し、カメラマンさんはにやりと笑い、続ける。



「でも、淳ちゃんは一途だからこう言うんだ。

 怖くても逃げられないようにして、って。

 彼はその言葉を聞いて、淳ちゃんの両手を動かないようにしちゃうんだ。

 もちろん痛くしないから大丈夫」



愛佳さん、淳ちゃんに両手を回すように言うと、彼女はおずおず、ワイシャツの

絡みついた両手首を後ろに回した。愛佳さんはすかさず男性用のベルトで軽く

両手を後ろ手に固定する。これで淳ちゃんはもう抵抗できない…



ベッドの上で、目隠し、さらに後ろ手に拘束された淳ちゃん。はだけたシャツと

まくれたスカートはもう役に立たず、白いブラとショーツが逆に引き立つ光景。

マジックミラーの後ろ側から飛び出して、何とかしたい! 守って? 犯して?



カメラマンさんは執拗に、目隠しした脳裏にイメージを描かせるように続ける。



「…彼は勝手が判らないながらも、淳ちゃんのスカートのホックを外そうと

 するんだ。目隠しされているのに、腰のあたりをサワサワといじる手が

 ちょっとくすぐったいんだよね」



その言葉に応じるように、淳ちゃんの腰は小さく震えていた。熱い息を吐く。



「…そして、ようやくホックを見つけた彼氏、スカートを膝まで引き落とす。

 淳ちゃん、今の姿は想像できるかな? 後ろ手に縛られた両手に引っかかる

 ワイシャツ、そしてまくれ上がったブラとショーツと靴下だけ」



「…いやぁ、ここまでで、ここまでで」



震える声でギブアップする淳ちゃんはお構いなしに、撮影を続けるカメラマンさん。

シャッターの落ちる乾いた音の度に、ビクッと体を震わせる彼女。

その彼女のショーツは…遠目に見てもわかるほどとっくに濡れていた。張り付いた

布地の奥は、うっすらと黒かった。



カメラマンさん、うわずりそうな声を抑えつつ、こう言った。



「すっごくかわいい。おし、もう最後まで行っちゃおう。あと少しだから。

 彼は淳ちゃんのショーツを下ろすと、口づけするんだ。舌を割り入れる

 …想像できるかな?」



儚げに首を振る淳ちゃん。すると愛佳さんが待っていましたとばかり、

彼女のスカートとショーツを下ろすと、膝立ちに上半身をゆっくりベッドに倒し、

あっというまに陰部に口を寄せた。



「きゃああ、やだっ、うぁっ、あああ、あっ!」



突然の感触に悲鳴を上げる淳ちゃん。目隠しされているので、その感覚は

きっと何倍にもふくらんでるだろう。舌を差し入れたり、なめたり吸ったり、

そのたびに淳ちゃんは体を震わせ、頭を振り乱し、声を上げた。



愛佳さんはしばらくして口を離すと、指を彼女の陰部に差し込んでゆっくりと

往復させた。クチュ、クチュ、と事前の妄想プレイで準備万端な大事な場所は、

いやらしい音を部屋中に響かせる。



「あーっ、やっ、やああっ、あっ、んっ!」



愛佳さんは淳ちゃんの口をキスでふさぐ。くぐもった声が漏れ聞こえる。

大事な場所をかき混ぜ、そのべとべとにぬれた指を愛佳さんは淳ちゃんの口元に

軽く押しつける。

淳ちゃんはなぜだか、その二本の指を愛おしそうに口に含んだようだった。

これには僕もびっくりした。



後ろ手に拘束された淳ちゃんをゆっくり仰向けに転がすと、愛佳さんが唇に、

首筋に、耳たぶに、のど元に、その可愛い胸元に吸い付いた。

右手で乳房を愛撫しながら、舌で左の乳首を転がす。

淳ちゃんの体が白魚のようにしなる。それも後ろ手に縛られ、その手首で

ワイシャツが止まっているのだから、強姦っぽさはすごい。



「身をまかせて逝っちゃおっか」

「うあ、あああっ、あああっ!」



愛佳さんの手が再び淳ちゃんの陰部に伸び、敏感なところを刺激し始めると

淳ちゃんは



「やっ、いやっ、いやーっ!」



と大声を上げて体を震わせ、そのまま動かなくなった。



愛佳さん、ショーツを淳ちゃんの片足から完全に抜いて、もう片足の膝元に

巻き付ける。

行為の後、はだけた下着を身にまとい、拘束されて力なく横たわっている

その寝姿はとっても悩ましい。もう我慢できないほどに。



「ここからはビデオカメラだよな」



カメラマンさんは小声でそういうと、カメラバッグから取り出したハンディ

カメラを愛佳さんに手渡して、自分も衣服を脱ぐ。着ていたシャツの上から

では想像もつかないたくましい体だった。



カメラマンさんはマジックミラーの裏にいる僕にも「来る?」と合図をした

みたいだったけど、僕は気づかないふりをして、行かなかった。

後で思うと、せっかく淳ちゃんには目隠しをしていたのに、もったいない。



荒い息をつく淳ちゃんの脇に座ると、目隠しされたままの淳ちゃんに顔を

よせ、首筋を舌先でつつつ、となぞった。あごに手を添え、彼女の唇をなめ、

舌を強引に差し入れる。ぢゅぱ、ちゅぱと言う舌の絡む音、泡のはじける音。

惚けているような淳ちゃんは、もうなすがままだった。



キスに一息つくと、半ばめくれたブラのカップを完全にまくり上げ、今度は

両手で乳房をやわやわともみ上げつつ、両乳首にキスを、そして吸い上げを、

舌先でつついたりねぶったりを繰り返す。

その行為一つ一つに白い首筋を見せてあえぐ淳ちゃん。



「は、あはっ、はぁ! はぁ、ああっ」

「淳ちゃん可愛いよ。もっと可愛い顔見せて。ちゃんと撮ってるからね」



そのうちカメラマンさん、右手を淳ちゃんの大事なところに移動させると、

指を2本挿入する。ぴちゅ、ちゅ、と粘着質な音が部屋に響く。

数回出し入れすると、淳ちゃんは再び、ビクッとして果てたようだった。



「じゃあ、最後いっちゃおう」

「は、はあ、い、やぁ、やだぁ」



淳ちゃんの抗うその声には甘い物は混ざり、言葉は意思を表していないように

僕には聞こえた。カメラマンさんも毛頭やめる気はない。

当然、僕もやめてほしくない。自分のものを今すぐ満足させたいほどに。



後ろ手に拘束され、もはや抵抗できないた淳ちゃんの両足をゆっくり開くと、

カメラマンさんは己の逸物に手を添え、それをぐいっと差し込んだ。

その動作に遠慮はなかった。



「あ、あっ、あはーっ!」



今までで一番大きな淳ちゃんの声。

愛佳さんはベッドから降りて、渡されたビデオカメラで丁寧に…責める箇所を

撮影していた。ああ、AVってこんな風に出来るのかな、って僕は思った。



「いいよ、中すっごくきもちいいよ」



じゅぽじゅぽ、と言い訳の出来ない音が部屋中に響き、淳ちゃんは口を開けて

「いやぁ、いやぁ」と抵抗にならない言葉を紡ぎながら、カメラマンさんに

ハイペースで貫かれるままだった。その光景はとってもたまらなかった。



そんな淳ちゃんの口に、愛佳さんがさっきまで足に絡まっていたショーツを

抜いて、軽く押し込む。

まるでレイプの撮影…というか、まさにレイプの光景だった。



そしてカメラマンさん、いったんそのアレを淳ちゃんから引き抜くと、今度は

ぐったりした彼女を膝立ての俯せにして、腰をつかんだかと思うと、おもむろに

バックから差し込んだ。



「んー! うぐむむうっっ!」



彼女のくぐもった悲鳴が落ち着いたところで、カメラマンさんは背後から両手を

可愛い胸に添え、二本の指で乳首を挟み込むようにして、こねるように両方の

乳房を、ねちっこくもみ上げる。彼女の乳房がその形を柔らかく自由自在に

変えるのを見て、僕はもうたまらなかった。



「うっ、ううっ、んむぅつ」



淳ちゃん…彼女は感じながらも、その姿勢からシーツに顔を押しつけている

形となり、本当に無抵抗だった。縛られた両手の指がぴくっとうごめく。

カメラマンさんはそんな彼女を引き上げ、両胸を乱暴に揉みしだき、乳首を強く

つねったりいじったりしながら、息も荒くバックから彼女を突き続けた。



「いいねいいねぇ、すっげーエロいよ。もうたまんねぇよ」



淳ちゃんは両手を後ろに拘束され、目隠しされたままの膝建ちの姿勢で、延々と

カメラマンさんに犯されていた。口に押し込まれたショーツがさらに強引さを

演出し、僕の興奮を誘う。

彼女が力なく前のめりに倒れそうになると、両胸を包んだ手に強く引き戻される。

たぷたぷと乱暴に揉まれる乳房、体を揺らすように何度も何度も突き上げられ、

刺し貫かれたその体は、もう逃れることは出来なかった。



そのうち目隠しだったネクタイが解け、はらりと二人の前に舞い落ちた。

淳ちゃんは涙目で、その目もうつろで、もはや焦点は定まっていなかった。



息が荒くなってきたカメラマンさん。満足げに深く呼吸をつくと、彼女の口に

半分押し込まれていたショーツを抜き取った。



「あ、あっ、あっ、はっ、はぁっ」



再び聞こえ始める彼女のあえぎ声。

カメラマンさんは叫ぶ彼女のあごに手を添えると、肩越しに後ろを向かせ、

唇を奪った。舌を差し込み、唾液を流し込み、また唇を押しつけ、口の中を

ねぶる。



カメラマンさんも汗だくになり、息も激しくなってきた頃。



「淳ちゃん、いいね、中に、中に出しちゃうからね!」



その声に、はっと目が覚めたように反応した淳ちゃん。



「いや、それは、やっ! 赤ちゃん、赤ちゃんが! 妊娠しちゃう!」



吐かれた精一杯の彼女の言葉もむなしく、カメラマンさんは限界に達し、

彼女の中に放った。



「やぁ、あ…ああっ」



その場を離れるカメラマンさん。彼女は顔からベッドに突っ伏し、荒い息を

吐くだけだった。その姿をなめるように撮影する愛佳さんとビデオカメラ。



しばらくの間、淳ちゃんはずっと…しゃくっていた。

カメラマンさんが衣服を整える中、愛佳さんはベルトとネクタイを片付け、衣装を

回収すると、もともと淳ちゃんが着ていた服と、さらに何かの封筒を置くと、



「シャワー浴びてきたら?」



若干いたわるように淳ちゃんに声をかけた。それでも泣き止まない彼女を見て、

カメラマンさんと二人、無言で連れだってスタジオを出て行った。



カメラマンさんと愛佳さんが、無言でスタジオの部屋を出て行って1時間。

ようやく淳ちゃんは身を起こし、ベッドの上に置かれた封筒に気づいたようだった。

中には報酬という意味のお金が入っていた。それをみて淳ちゃんはまた、裸のまま

ベッドの上で突っ伏して泣いていた。僕はずっと鏡の後ろでそれを見ていた。



己の愚かな判断がここまで残酷な現実を導いたのだろう…文学部な彼女の口から

出そうな台詞だったけど、実のところ架空でない現実の彼氏である僕が仕組んだ

ことだ、というのを知ったら、さてどうなることだろう。



そして僕の携帯に、淳ちゃんから電話が掛かってきた。

鏡越しには、ベッドシーツを羽織っただけの姿で、携帯に話しかける淳ちゃん。

防音のマジックミラーごしの会話は、本当に出来レース。



「…お願い、何も言わないで、今すぐ来て」



こんな言葉と、一般の男は何の誘いと思うだろうね…と、仕掛け人たる僕は悪魔の

ように冷静に聞いていた。

 








コメント

タイトルとURLをコピーしました