28 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:09
あくまでも聞いた話だが、話を分かり易くするために
話を「自分=T」「友人A」「彼女=M美」ということにします。
その当時、自分はバイトを見つけるのにも苦労する
ような地方の田舎にいた学生だった。
やることと言えば麻雀とパチンコくらいで、
週末のイベント的な活動と言えば、車で1時間くらいの
新幹線の駅のある街にいくことくらい。
地方都市の僻地にある大学だったので、自分も含めて
多くの学生がアパートなどに一人住まい。
29 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:10
そしては自分は夏休み前だというのに、友人との麻雀で
軽い借金状態で、本当に金がねー、という感じ。
ただ、周りの悪友どもには彼女がいないのに、自分には彼女がいたことが、
ちょっとした優越感であり、幸せだった。
いつものように負けがこんでいた麻雀中のことだ。友人Aが、
「なー、T。どうせ金なくて(麻雀を)打っているんだろ。
負けたらどうすんだよ。払えんのか、今週中に」
そして俺。「うるせーな、夏にバイトでもして払うからよー」
そして友人Aがとんでもないことを言い出した。
「じゃーよ、3万円で一回で彼女を一晩貸せや。
一晩じゃなくて、一発でいいさ。一発3万円つーことで。」
そのときは麻雀中の軽い冗談と捉えていたので、
大して怒りもせずに、その場をはぐらかし、他の友人たちも、
そりゃかわいそうだろーとか、3万円は安いだろーとか冗談を言ってた。
30 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:11
ただし、友人Aだけはそれを言い出した半荘のあいだ、
ロン、ツモやリーチのたびに「これで、M美との一発に近づいた」
「一発ツモでM美と一発ぅ」とか言いつづけていた。
その日はいつも以上に大きく負けた。友人Aへの追加の借金と
今までの総額で、まだ決まってもいない夏のバイト代が飛びそうな額。
その晩の麻雀はお開きになり、俺を友人Aは帰りの方角が
同じなので、歩いて一緒に帰ることになった。
二人で歩いている時、Aが話しかけてきた。
「おい、はよ金返せよ。こっちにも我慢の限界があるかんな」
「1X万円なんだから、3発くらいで殆ど返せるじゃんよー」
「あんまり返してくんないと、おめーの親に電話すんぞー」
奴は妙な圧力をかけてきた。
31 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:12
それだけはカンベン、としか俺は返事ができなかった。
「明日土曜日だから、どうせ彼女が部屋にくんだろ~、
そん時に、俺もおめーの部屋にいるから、ジュースか
なんか買いにとか言って、外に出ろや。
ヤッた回数は、ちゃんと報告すっからよー」
歩いている間、殆どなんの返事もできなかった。
Aの部屋は俺の部屋よりも近く、
彼は「じゃー明日の昼前には行くわー」とだけ言い帰っていった。
何も言えなかった。友人Aだけではなく、他の友人にも借金を
していた当時の自分にとって、10万円近い金がアッサリと
チャラになる、というのは本当に悪魔の囁きだった。
32 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:13
自分の部屋に着くとM美からの留守電が入っていた。
(当時はまだ携帯電話が一般的ではなかった)
明日の午後2時頃に部屋に来るとのこと。で、バスで
街の方に行って映画でも見ようかーとか、ノンキなことを伝言として残していた。
Aの奴が来なければ、Aの奴が来れば、その両方の思いで
その晩は悩み続け、次の朝は寝不足だった。
Aは午後1時過ぎに俺の部屋に来た。
今思えば何で奴を部屋に入れたのだろうと思う。
Aは俺の気持ちなんかには、お構いなしで、部屋に上がるやいなや、
「で、M美ちゃんは何時にくんの?」「あ、あぁ、2時過ぎかなー、たぶん・・・」
33 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:14
うんうんとAは頷き、やつぎ早に話し続けた、
「Tさ、おめー全部ですげー額の借金あんだろ?
でよー、それを随分とチャラか、逆に儲かっちゃうような
ことすんべーよ」と半分興奮したように話し始めた。
黙って彼を見やると、彼は自分のバッグの中から、
8ミリビデオ(大昔の8ミリではない)と三脚を取り出し、
「これからさー、おれがやるとこ、こいつ(8ミリビデオ)
で隠し撮りすっからさー、それ売ろうぜ。
東京とか大阪の業者にマジで、一本20万円以上で売れる
らしいんだよ。東京と大阪の業者の両方に売れば、一本で
丸儲けだぜ。あとは俺の方でどうにかすっから、おめーは
コンビニにジュースを買うか、コピーをしに外に出るのを忘れんなよー」
34 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:15
その20万円という言葉に負けたのだろう。
もうあとは何も言えなかった。昨晩から本当に何も言えない自分が腹立たしかったが、
自分は何の痛みも無しに借金がチャラになることに、
感覚がおかしくなっていたとしか言い様がない。
彼女を待つのも気分的に不快だったのと、Aの顔を
見るのも嫌だったので、自分は一人Aを無視しTVを見始めた。
Aはそそくさと、8ミリビデオをタンスとカーテンの裏に隠し、
「こんな感じかなー、いやー、ここまで動かせばいいかー」
などいいながら奇怪な動作をしていた。
36 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:18
M美が来たのは、AもTVを見始めた頃だった。ちょうど2時。
憂鬱な気分を作り笑顔で隠し、彼女を部屋に入れた。
玄関の見たことのない靴に気がついた彼女。
「あれー誰かいるのー? あー、A君ねー。こんにちはー」
そしてA。「よ~久しぶり。朝からTにXX論のレポートの内容を聞いてたんだわー。
これからデートだろー、もうちょっとで帰るからさー。」
そのとき俺はAにジュース買ってきてとか言わせないつもりで、
冷蔵庫のお茶とAと彼女に出そうとしていた。
それを見たAが、「Tさー、すまんがさっきのレポート、
コンビニでコピーしてきてくれんかー。俺、さっきのこと、
忘れんうちに、ノートに書き留めておきたいからさー」
そういいつつ、Aは窓の外を見るフリをしてカーテンの裏の
8ミリビデオをONにした。正確には、そう見えた。
「そういうことで、M美、ちょっと出てくるわー」
と俺はM美にいうと、当のM美はTVを見ながら返事をした。
37 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:19
図らずも俺は彼女の顔を見ることができなかった。
彼女の顔を見れたら、気持ちも変っていたかもしれないのに。
そこから部屋を出るまでの10数秒はスローモーションだった。
コピーをお願いされているのに、手ぶら。レポートなど有りもしないのだ。
玄関に向かい、靴を履き、玄関を開けた。部屋から外に出た。
急ぎ足でアパートの階段を降りた。
部屋から歩いて5分くらいのコンビニに行くと、雑誌の立ち読みを始めた。
マンガ雑誌を手に取り読み始めたが、頭に入らないことに
苛ついたので、別の雑誌を手にとった。結局、それも
頭に入らない、読もうとしても読めないことに、苛立つ。早々にコンビニを出た。
県道沿いにある、そのコンビニ以外、他の店は生活臭ただよう、
暇つぶしになるような店は一つもない。
39 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:20
その間、自分の部屋で起きているだろう事が頭から離れない。
部屋から出て10分くらい経っただろうか。
今でも覚えているだが、時計を見るとなんと20分以上も過ぎていた。
何を思ったのか、足早に部屋に向かってしまった。
部屋の前で俺は立ち尽くした。
「部屋の中から聞こえる声にビビッてしまい」部屋の前で
身動きが取れなかったというのが正しい。M美が泣き叫んでいる。
Aがそれに対して何か言っている、いやAの方は怒鳴りつけている。
鬱勃起は初めてだった。部屋に耳を当てると、もっとよく聞こえた。
M美は嫌がり、泣き叫びながら、時々俺の名前を呼んでいる。
それに対してAは、何かを言っているが、ここからは分からない。
2分ほど部屋の前にいると、中の声は静まった。
まだ部屋の前で、自分の部屋に入ることに躊躇していると、隣の部屋の
住人が、階段を上がってこようとするのが見えたので、
逃げるように、しかしドアを静かに開け部屋に入った。
40 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:21
玄関からは、ズボンを下ろしたバックでしている状態のAが見える。
M美は・・・というかAはM美をバックで突いていた。
M美はウグウグと言いながら、突かれている。
よく見るとM美は全裸にされていた。服は部屋の中に散乱している。
もう暴れ疲れたのか、体での抵抗は少なく、叫ぼうとして
声を発しているのだけは分かる。手だけは、床を叩いたりしている。
両手は紐のようなもので縛られていた。
M美が潰れた格好になると、AはM美を持ち上げ、隠しカメラの
方向に向かって、M美の体を起こしたりしている。
そのうち、AはM美から離れ、カーテンの方に向かうとビデオを
取り出し、三脚を外した。M美は床の上でうつ伏せの状態でグッタリ
している。ビデオを持ったまま、M美を仰向けにすると、Aはハメ撮りをはじめた。
41 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:21
その時分かったのだが、声が静かになったのは、M美の口に猿轡がされていたからだ。
M美は縛られた手で顔を隠し、呻きつつ泣いていた。
顔を隠すとAは、ビデオを持っていると反対の手で
M美の手をよけ、そしてM美の顔を何回か平手打ちした。
その光景、M美が平手打ちされるのを見て、自分は正気に戻った。
「もうやめろよ」自分が玄関からそう言うと、
Aはハメ撮りをやめずに「もうちょっと待てよ、すぐイクから」
「いや、もうだめだ」と、Aの肩を叩いた。
その瞬間、目の前がパッと黄色く光った。頭に鈍痛が走った。
Aにビデオで頭の横を殴られたのだ。めまいがする。
そして今度は、殴られた逆側をパンチで殴られた。
突然のことと、頭部を殴られた反動と痛みで床の上で身動きが取れなかった。
その間に、ハメ撮りに戻ったAは、果てたようだ。
そして、Aは立ち上がろうとする俺の横腹を蹴り上げ、また俺は床に突っ伏した。
42 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:22
その後にAは「Tよかったなー、これで借金チャラだぞー。
M美ちゃんにもそのことは報告しておいたからな、さっき」
と言って部屋から出て行った。M美は・・・その日のその後のことは分からない。
俺は、Aが出て行ったあと、M美に「ごめん」
とだけ言って部屋を出た。2時間後くらいに部屋に戻ったら、
M美はもう、部屋にいなかった。部屋は、かなり荒れた様子だった。
その夏、M美からも連絡はなく、M美にも連絡はしなかった。
大学は夏休みに入った直後だったので、友人たちも、
実家に帰ってしまった。会わないようにすれば誰にも
会わないこともできる。俺はAを含めた麻雀仲間には
あの一件があったあと一週間ほど誰にも会わなかった。
事件の10日過ぎ頃のことだ、麻雀仲間とは別の友人から、
M美のことを聞いた。AとAの故郷の友人がビデオを
ネタにM美をマワシまくったらしい。
43 :えっちな21禁さん 04/01/07 02:23
M美は夏休み後、大学には来なかった。M美の女友達が、
M美のことを心配し、俺に何か知らないかと聞いてきたが、
夏休み前に別れたと言い俺は逃げた。
Aは10月初旬まで大学に来ていたが、噂によると売った
ビデオのことで、警察沙汰になり、退学処分になったらしい。
本当にAはビデオを売ったんだなーと、当時の自分には
驚異的なことだった。
季節が冬に近づくと、きっと自分はどこかで、M美のこと
なんか好きでもなんでもなかったのだな、
と思えるようになっていった。
以上。
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