「サツキ、飯、食って帰るか?」






真面目で勤勉ではあるが、仕事の遅いサツキが今日も残業をしていたので、俺は帰り際に声をかけた。






「え?私ですか?」






「他に残業してるヤツいないし、サツキはお前だけだろう?」







サツキは顔を赤らめて俯いた。






「まだかかるのか?」



「いえ、この書類が終わったら帰れます」






「じゃあ、待っててやるから早く片付けろ」



「はい」






サツキはそれからさらに30分もかかって、ようやくパソコンの電源を落とすと俺のところにやってきた。



肩から大き目のバッグを提げている。






「お待たせしました」






細くてガリガリで、膝下まであるフレアのスカートから爪楊枝のような足が伸びていて、白いブラウスの上に紺のカーディガンを羽織っていた。






「おう、終わったか?」



「はい」






「食いたいもの、あるか?」



「いえ、佐々木さんの召し上がりたいものでいいです」






サツキはもうすぐ30歳になろうというのに、自分の主張というものをしない。



会議でも発言する事は滅多になく、熱心にメモだけは取っていて、自分の担当の仕事だけを黙々とこなす。



後輩の若い女の子たちに影で馬鹿にされていても、気づいていないのかずっとこのスタイルで、髪を染める事もなくいつもメガネをかけている。






俺はサツキを近所の定食屋につれて行って、好きなものを注文させた。






「お前、いつも遅いな」






「すみません」






サツキは首だけで少し頭を下げると、目を合わさずに冷奴を口に運んだ。



サツキはこれでも俺に好意を持っている。



他の誰に誘われても一緒に飯なんか食いに行かないのに、俺の誘いだけは断らない。






「今日は、この後カラオケに寄って帰るか?」






「・・・はい」






カラオケボックスの狭い空間に入ると俺は一層大胆になった。






「サツキ、こっち来いよ」






俺はテーブルを押してソファの前に空間を広げ、掛けたままの俺の前にサツキを立たせた。






「ここに座って」






俺が膝を閉じて、両手で自分の太ももをタップしてみせると、サツキはもじもじしながらも足を広げ、俺と向かい合う形で膝の上に腰を下ろした。



俺は片手でさつきの細い体をそっと抱き締めて、もう片方の手をサツキの後頭部に添えて軽く引き寄せると、サツキは素直に顎を俺の肩に乗せてきた。



しばらく抱き合った後、俺はサツキの体を少し離して目を覗き込むと、珍しく見つめ返してくる。






「舌を出してごらん」






そう言うとサツキは素直に薄い唇を開くと少し舌を出してみせた。






「もっと」






サツキは舌先を尖らせてさらに舌を伸ばしてきたので、俺はその舌を最初は優しく、やがて舌を絡めるようにして激しく吸った。



サツキの息が荒くなり、唇を離すと、今度は俺の膝に跨がったままサツキの方から抱きついてきた。



俺は尻の方からスカートを捲り、裾から手を差し込んで、サツキの尻に手を当てたがサツキは何も言わなかった。






サツキはストッキングを穿いていなかったので、ショーツの布が直接手に触れた。



俺は同じ姿勢のまま自分を膝を広げ、サツキの足をさらに広げると、今度は前からスカートの中に手を差し入れて、下着の上からサツキの割れ目を指でなぞった。



突起に指が触れた時、サツキの体がビクッと震えたが、何も言わないので、俺はショーツのクロッチ部分の脇から指を滑り込ませると、今度は直にサツキの割れ目をなぞった。



陰毛のざらっとした感触は予想通りだったが、驚いた事に、サツキはすでに股間を濡らしていた。



指に愛液をたっぷりつけてサツキのクリを少しずつ刺激していくと、サツキの息がどんどん荒くなってくる。






「サツキ、お前、何人ぐらいとヤッた事あるんだ?」






サツキは答えず、首を左右に振るだけだ。



俺はさらに指を速く動かして、サツキを絶頂間際にまで追い込むと、再び聞いた。






「何人だ?」






サツキが再び首を横に振るので、俺は指の動きを止めた。



サツキの喘ぎが止まると、サツキは『続けて』と目で訴えた。






「何人だ?」






観念したようにサツキが答える。






「ありません」






「え?」






サツキは目を合わさず、呟くように、「すみません。私、経験ありません」と言った。



本当かどうかは後で分かるとして、この濡れようと、喘ぎ声は何だ?






「サツキ、オナニーしてるのか?」






サツキが目を少し大きく開いただけで何も言わないので、俺は再びサツキの突起を擦り、「あっ、あっ、あっ」と上げる声がひと際大きくなったところで、もう一度聞いた。






「お前、オナニーしてるな?」






指の動きを少し緩めて見せると、サツキは慌てて首を縦に振って見せた。



俺は頷いて見せ、指の速度を速めると、「あっ、あっ、あっ・・・、い、イクっ・・・、イク、イク、イクっ!あ゛ーっ!!!」と声を出しながら自ら腰を激しく動かしたかと思うと、体を震わせながら後ろに仰け反ったので、俺は慌ててサツキの背中を支えた。



サツキは肩で息をしながら顎を俺の肩に乗せて、そのまま俺に持たれかかってきた。






「お前の処女、俺が貰ってやる」






サツキの耳に俺がそう囁くと、サツキは俺の肩から顔を上げ、俺を見ながら微かに頷いた。






「ついて来い」






カラオケボックスを出ると俺はサツキをラブホに誘った。



サツキは何も言わず黙ってついてきた。



部屋に入るとサツキはキョロキョロしていたが、「シャワー浴びてこい」と言うと、素直にバスルームに入っていった。



すぐにシャワーの音が聞こえてきた。



バスタオルを巻いて出てきたサツキに、「先にベッドに入ってろ」と言って俺もシャワーを浴びる事にした。






部屋に戻ると、サツキはすでにベッドに潜り込み、部屋の明かりを暗くしていた。



俺は体だけ拭いて裸のままベッドに入ると、後ろからサツキを優しく抱き締めた。



ゆっくりをこちらを向かせて唇を合わせると、サツキの方から舌を入れてきた。



シーツの中でサツキのバスタオルを剥ぎ取ると、唇を喉から胸へ、貧乳な胸の頂で硬くなっている乳首を舌で転がして吸った後、徐々に舌をへそから下腹部へと移し、茂みの生え際を愛撫した。



舌を尖らせて陰核をそっと突いた時、サツキはビクッと体を震わせると、深い息を吐き出して快感に身を委ねた。



サツキの亀裂に指を這わせながら徐々に絶頂に導いていく。



親指で陰核の皮を押し上げ、剥き出しになった突起を中指で揉むように擦っていく。






「あ、あ、あ、あ、あ、イクっ、イクっ、イッちゃう!」






そこで俺は指を離し、サツキに問いかける。






「週に何回ぐらいオナニーするんだ?」






サツキは、えっ?という顔をするが、すぐに意味を理解して、「さっきのは嘘です。オナニーなんかしてないです」と強情を張るので、俺は再びサツキを絶頂の際まで誘うと、「ちゃんと言わないと、指を止めるよ」と言ってやる。



すると、喘ぎながらも観念したかのように、「毎日です。毎日、佐々木さんを想って、してます!」と白状した。






昇り詰めるギリギリのところで・・・。






「サツキ、どうして欲しいんだ?」






「あ、あ、あ・・・」






「どうして欲しいんだ?」






そう言って指の動きを止める素振りをすると、懇願するように・・・。






「やめないでください・・・そのまま、そのまま・・・」



「だから・・・」






「あ、それ・・・、ああ、ああ、あ、あ・・・イカせて!」



「聞こえないよ」






膣内の壁を擦るように指を暴れさせると・・・。






「あ、そう、あ、それ、あ、そのまま、イカせて、イカせて、イカせて!あーっ!」






絞り出すような声を出してエクスタシーを迎えると、サツキは白目を剥き、体を大きく反らせると、次には脱力した。



指を中に入れたまま少し休ませていたが、少しずつ中が乾いてきたので、反応が一番いいスポットを撫で上げると、サツキはピクンと体を震わせて目を覚ました。



あっという間にサツキは愛液で溢れたので、そのまま挿入。



何の抵抗感もなく一番奥まで収まり、ゆっくりとピストン運動を始めると、すぐにサツキは俺にしがみついてきた。






「ん、ん、ん・・・、さ、さき、さん・・・、★んじゃう・・・、あたし、★んじゃいます・・・」






そう言うとサツキはすぐに昇天し、目を閉じて体を小刻みに震わせながら快楽の余韻に浸っていた。



だが、俺もそろそろ出したくなってきたので、再びグラインドを始め、サツキの事などお構いなしに思いっきり突きまくると、そのまま中に放出した。



サツキはその瞬間もイッてたので、俺が中で出したのに気が付かなかったようだ。



サツキから抜くと、ほんの微かに血が滲んでいた。






余韻が覚め、バスタオルを掴んでのろのろとベッドから起きだした時、サツキは股間から太ももを伝う液体を感じて、慌ててバスタオルで押さえると、「佐々木さん、中に出しました?」と聞いてくる。






「ああ、文句あるか?」






そう言って寝そべったままサツキに背中を向けると、サツキは俺の背中にそっと抱きついてきて、「ありがとうございました。これからもお願いします」と言った。



サツキは、完全に雌になった。






「何をされてもいい」「何でもする」と言って、金曜の夜は必ずおねだりをする。






最近では、ちょっと情が移ってしまい、優しいセックスをすると何だか物足りなそうだ。



30歳手前で目覚めた女の業は深い。