
松田は、さすがに仕事の出来る男だけあって、もう世界に入っていた。
「ただいま!由紀恵、ごはんできてる?」
私は松田の世界観に圧倒され、黙って見ていた。
「あ、ハイ、お帰りなさい。お食事できてますから、すぐ用意しますね」
由紀恵は戸惑いながらも、私をチラチラ見ながら松田の演技に乗った。
すると松田がいきなり由紀恵の腕を掴んで引き寄せ、キスをした。
軽いキスで、舌を絡めるようなキスではなかったが、いきなりのことで衝撃を受けた。
「お帰りのキス、忘れてるよw」
軽い感じで松田が言う。
「ご、ごめんなさい。お帰りなさい、あなた」
そう言って由紀恵の方から松田にキスをした。
今度は松田の方から舌を絡めて濃厚なキスを始めた。
私は、この急すぎる展開に圧倒されて飲み込まれていった・・・。
由紀恵は、私がいるということもあって、松田にされるがままで自分から積極的にキスをしている感じではない。
そして松田がキスを終えると、由紀恵は少し俯いて照れた顔をしてキッチンの方に歩いていった。
玄関から部屋に上がる時に一瞬、松田が私を見て目だけで笑った。
バカにする感じではなく、『まだまだこんなものじゃないですよ』と言っている気がした。
松田はリビングに入ると食卓につく。
カウンター越しに食事の準備をする由紀恵を見ている。
どうするつもりなのかドキドキしながら見ていたが、特に動きはない。
そして由紀恵が作った食事が運ばれてくる。
「うわぁ、美味そう!いただきます!」
松田はそう言うと、並べられるそばから食べ始める。
ガツガツと本当に美味しそうに食べる松田。
「由紀恵も食べなよ。美味しいよ!」
松田に言われて由紀恵も食卓につく。
そして食事を始める。
松田は、食べながらずっと由紀恵の食事を褒め続ける。
由紀恵は、何をされるのかという警戒心から、ずっと硬い表情だったのだが、褒められて嬉しそうな顔になっていく。
そして、ほとんど無言だった由紀恵が戸惑いながら聞いた。
「あなた、何か飲みますか?」
「そうだなぁ、ちょっと飲もうか?何があるの?」
「ワインかビールなら」
「じゃあワイン飲もうよw」
松田は本当に自然な感じで私の代わりを演じている。
「はい、今用意しますね」
由紀恵も、どこか楽しそうな感じだ。
私は、すぐにセックスになると思っていたので少し拍子抜けだったのだが、逆にこの展開は怖かった。
由紀恵と松田が本当に仲良くなってしまいそうな気がしたからだ。
私が見ている前で楽しそうな夕食が進んでいく。
松田は自分の仕事のことを面白おかしく話しながら料理のことを聞いたりしている。
松田は独身生活が長いので自炊にも心得があるようで、由紀恵の調理の仕方などを詳しく聞いて参考にしているようだ。
由紀恵は、料理の味付けのことや裏技的なことを楽しそうに話している。
私との食事では、会話のほとんどが子供達のことになる。
男と女という以前に夫婦ですらなく、親といった感じの会話ばかりだった。
楽しそうに話をしながらワインを飲む2人。
年も近く、美男美女なのでドラマでも見ているような気持ちになる。
酒も進み、少し酔ってくると自然に下ネタになる。
「由紀恵はおっぱいがデカいから、肩が凝るでしょ?」
「そうね・・・結構凝るかもw」
由紀恵の口調も砕けてきた。
「そうだよねw今どれくらい?何カップだっけ?」
「カップだと、Fかな?」
「マジで?痩せてるのに凄いね!」
「痩せても胸は小さくならないからね・・・重いし肩は凝るし、小さく出来ないかな?」
「イヤイヤ、勿体ない!そこまで形のいい胸も珍しいから!」
「そう?なんかそう言われると嬉しいかもw」
松田は黙って席を立ち、由紀恵の後ろに立つ。
そして肩を揉み始める。
「あぁ、ホントだ・・・カチカチだね。これは凝ってるわw」
「あぁ・・・気持ちいい・・・まつ・・・あなた、上手ねw」
松田と言おうとして言い直していた。
「首もかなり凝ってるね」
そう言いながら首を揉んだり、指を立てて頭をマッサージしている。
「あぁ・・・ホントに・・・気持ちいい・・・」
由紀恵がうっとりとした顔で言う。
セックスではなく、マッサージで気持ちよさそうにする由紀恵。
想像していた展開と違い正直戸惑うが、興奮と不安が交錯する。
「あなた、ありがとう。もう大丈夫ですから」
「いいよ、たまにはサービスさせてよw」
松田はすっかり私に成り代わっている。
「じゃあ、お言葉に甘えて・・・」
松田が黙々とマッサージを続ける。
由紀恵は本当に気持ちよさそうな顔でマッサージを受けている。
長い時間、下手したら30分くらい松田は揉み続けた。
マッサージしながらも、芸能、スポーツ、クッキング、由紀恵が興味を持ちそうな話題を切れ目なく話す。
由紀恵は気持ちよさそうにマッサージを受けながら本当に楽しそうに会話をしている。
「久しぶりにこんなにおしゃべりしたわw」
由紀恵が心から楽しそうに言う。
それは私の心に刺さる言葉だった。
由紀恵は、私に対する嫌みで言ったのではないと思うが、私は普段の会話の少ない食事や生活に反省した。
すると松田が肩を揉んでいた手を一気に下の方に滑らしていく。
由紀恵は上品な膝丈のスカートを穿いているのだが、そこに手を潜り込ませていく。
「アッ!ダメっ!そんな・・・」
由紀恵が驚いて体をねじって逃れようとするが、松田は強引に手をスカートの中に差し込んでいる。
「あれ?どうしたの?下着濡れてるけどw大きなシミが出来てるw」
松田が、さっきまでの朗らかで誠実そうな口調とがらっと変わってサディスティックな感じで言う。
「そ、それは、イヤァ・・・違う、違うの・・・」
激しく動揺する由紀恵。
「何が違うの?ほら、聞こえるでしょ?クチュクチュ言う音w」
スカートの中で松田の手がうごめいている。
ただ私の所までは音は聞こえない。
「ダメ・・・ダメです・・・お願い・・・あ、ぁ・・・」
「お願い、もっと?マッサージしただけなのにこんなにしちゃって、何を期待してるの?」
「く・・・ぅ・・・イヤァ・・・そんなに・・・あぁ・・・やめて・・・ください・・・」
「こんなにして、やめていいの?マッサージして欲しいんでしょ?この中もw」
「この中も」という声にあわせて由紀恵が背中を仰け反らせる。
「あぁっ!!ダメっ!抜いてぇぇっ!くぅ・・・つぁぁっ!」
松田は下着の隙間から指を差し込んだようだ。
「あぁ、凄い・・・ここも凝ってるねw今解すからw」
そう言うとスカートの中の手の動きが大きくなる。
「アッ!くっ!ぅあぁっ!は、ひぃ・・・」
「凝りすぎてカチカチだw」
恐らく松田はクリトリスを触っているのだと思う。
「ひぃぃん・・・そこ・・・ダメェ・・・あ、くぅ・・・あ、あぁ・・・ん・・・」
すっかりとろけた顔になっている由紀恵。
もう声を抑えようとか感じないように我慢するという様子もない。
「指、痛いよw締めすぎw」
「だってぇ・・・あぁぁ・・・あなたぁ・・・気持ちいい・・・ダメ・・・です・・・もう・・・アッ!アッ!あ、あぁっ!イク・・・イクっ!」
松田が両手をスカートの中に差し入れたまま由紀恵とキスをする。
唇が重なると、由紀恵が舌を絡ませていくのがわかった。
そして舌を絡め合ったまま・・・。
「んんんーーーーっっ!!!」
と、由紀恵が吠えた。
<続く>
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