相手は高校の時の後輩。



その時付き合っていた彼女の友達だった。



可愛いとか綺麗とかではなく、カッコイイ女だった。



男嫌いで通っていて、どうして俺が近寄れたのか今でも不思議だ。






ある時、冗談半分で彼女の胸を触った。



どうしてそうなったのか覚えていない。



付き合っていた彼女と、そんなにエッチをしていなかった俺は、胸への愛撫が上手くなかった。



興奮しきっていた俺は力一杯揉んだ。



翌日、珍しく笑顔で近づいてきた彼女が俺の側で耳打ちした。






「・・・もう少し力を弱めてくれたら・・・」






次の約束を取り付けるのに俺は必★になった。



その彼女とエッチするための・・・。






後輩との約束を取り付けた俺は、学校が休みの日曜日を選んだ。



後輩が俺の部屋に入ってきた。



普通の高校生の私服だった。



男勝りだった彼女は、白い七分袖のシャツとジーンズがよく似合った。



部屋でジュースを飲みながら話が弾む。





次第に先日の胸を触った話になっていった。






「やっぱり痛かった?」



「痛かったよ!あんな力で揉まれたらね」






「・・・どれくらいなら痛くないのかな?」



「分かんない。試してみる?」






そんな流れだったと思う。



シャツの中に手を忍ばせ、スポーツブラの中へと指を滑り込ませた。



大きい胸だった。



そして美乳だった。



今まで付き合った女の中でも彼女の躰と顔を超えた奴はいない。






ブラの中に小さな乳首と豊満な乳房を隠していた。



それを両手に感じながら、徐々に彼女の背後に回り、後ろから抱きすくめる形になった。



胸を楽しみつつ徐々に下腹部へと手を伸ばす俺。



彼女も嫌がってなかった。






「・・・してみる?」






「・・・いいね」






2人で服を脱ぎ始めた。



俺が一番悪い。



それは分かっている。



ただ彼女も俺も、“浮気”という事は分かっていた。



それでも高校生の好奇心なのか、それとも違う何かなのか、お互いがお互いの躰を貪りあうように重なった。






お互いが裸になった後、俺は彼女の唇に吸い付いた。



彼女は俺が初めての相手だった。



男嫌いだったんだから。



そんな彼女が、俺の唇の攻めに必★に応えようとしていた。



彼女の鼻から漏れる喘ぎが俺をさらに興奮させる。



唇から口を離した途端、彼女の口の端から透明な涎が糸を引いた。



俺の口は今度は彼女の胸に移動した。






「あ!」






“感じる”という概念すらないはずの彼女が、俺の攻めに対して応えてくれている。



それだけで俺が興奮するのには充分だった。






彼女の乳首はすでに硬くなっていた。



それを口に含み、舌で転がす。



弾くたびに彼女の躰がピクンと跳ねる。



そして俺の頭を両腕で抱き締めていた。



右の胸が終わったら左、左が終わったら・・・という具合に交互に攻めた。



攻められることに緊張していた彼女も、次第に解れていったようで、小さかった声も徐々に大きくなりだしていた。



それでもAV女優のように叫ぶような声ではなく、小さく漏れるようなくぐもった声だ。



この時点で、俺は微かに思うことがあった。






(どうして俺はこいつと付き合わなかったんだろう?)






攻めながら彼女を布団の上に寝かせ、足の間に躰を割り込ませた。



充分に潤っていた。



溢れるくらいだった。



それを全て口で受け止めた。



それまでに付き合っていた彼女のをしたことはあったが、ここまで興奮したことはなかった。



全部飲んだ。



味なんて感じなかったが興奮していた。



そして、ふと気付いた。






最初の男が俺なら、一度イカせた方が良いのかもしれない。



そしたら躰が解れるかもしれない。






今思えば浅はかな考えだが、そのときはそれが一番だと思っていた。



俺は彼女のクリトリスを執拗に攻め始めた。



それまで小さく喘いでいた彼女の声が、ほんの少し上擦った。



ずっと舐めていた俺は、彼女の躰が徐々に硬直し、細かい痙攣が来ているのを知った。






(もう少しだ)






一段と攻めをきつくした俺は、彼女を絶頂に導くために必★だった。



彼女の躰がガクンと震える。



彼女の指が俺の頭を掻き毟っていたことに、ようやく気付いた。



互いの顔を見合わせ、荒い呼吸を整えようともせず、彼女の上に被さった。






「イッた?」






「・・・イッた」






アホなことを訊いたと、今なら思う。



でも確認せずにはいられなかった。






無言のまま俺はコンドームを付けた。



その間、彼女は顔を片腕で覆っていた。



付け終えた俺は、静かに彼女の足を開いて、自分を割り込ませた。



彼女の顔を挟む形で両手を置き、笑顔で彼女を見た。



俺が重なったことを感じた彼女は、腕をどけて微笑み返した。



それを確認した俺は先を彼女にあてがった。






ズルッと入った。



すぐに根本まで。



彼女にも痛みはなかったようだ。



俺の背中に手を回している。



下半身は、俺のぶつかる腰をしっかりと受け止めようとしていた。



何度も腰をぶつけた。



その度に彼女が受け止める。



汗が垂れても気にしなかった。



何度もぶつけた。



互いが汗まみれになり、それでも必要としていた。






「後ろからしてみよう」






彼女にバックを要求した。



無言で体勢を変える彼女。



お尻を突き出し、全てが丸見えになっている。



それを突き入れる前に指で弄った。



自分の唾で充分に湿らせてから指を挿入した。



簡単に入った。



何度も出し入れする。



その度に音が激しくなり、彼女の声も速くなる。



そして今度は彼女の後ろから重なった。



腰を抱えて。



また何度もぶつけた。



汗にまみれ、何度も腰をぶつけ、快楽だけを貪っていた。



次第に俺の方にも絶頂感がやって来た。



昇り詰め、声をかける。






「そろそろ、イクよ」






無言で彼女が頷く。



スパートをかける。



彼女が声を出さなくなった。



両方の拳をギュッと握っている。



・・・彼女も近いのか。



さらに興奮が高まる。



さらにスピードを増す。



ギュッと彼女の腰を掴んだ。



同時に彼女も顔を引き上げた。



彼女は握った拳でシーツに皺を作っていた。



俺たちはひとつになっていた。






疲労感で仰向けに倒れ込んだ俺は、崩れた彼女に無理やり腕枕をしていた。



彼女も普段の男勝りが嘘みたいに、可愛い女の子になっていた。



俺がまだ動けずにいると体勢を起こし、彼女が俺の唇にキスをしてきた。



軽いキスだった。



そして、それは全身へのキスになった。



足下までの。



俺自身にもキスをしたが、フェラにはならなかった。



それはそうだ、さっきまで何も知らない処女だったんだから。






「・・・気持ちよかった?」



「・・・そりゃ、もう」






「痛くなかったんだ」



「・・・痛くなかったね」






知識ではあったが、処女でも痛みを感じない女性もいると知っていた。



確率は低いそうだが、最初から快感がある女性だっているのだ。



だるい体を重ね合わせながら、くすぐりあったりキスしあったりと、いちゃついた。



永遠に続けば良かった。



その時間が。






後日、付き合っていた彼女にバレた。



理由は単純だ。



俺が喋ったのだ。



耐えられなかった。



彼女と別れて後輩と付き合おうとしたのだが、別れてくれなかった。



それを最後に後輩とも顔を合わせなくなった。






「好きだ」






ずっとそれだけを言いたかったのに、言えずに卒業した。






彼女が今、何をしているのか知らない。



あれほどまでに俺と彼女を引き裂いた彼女とも別れてしまった。



別れた理由は、向こうに好きな男が出来たからだった。






今でも時々、後輩のことを思い出す。



男嫌いだった彼女が俺にだけ心を開いたのは、どうしてだったんだろう。



忘れることが出来ない、たった1回のセックスだった。