その日、ネットで知り合いになった女子高生から、待ち合わせ場所と日時の書かれたメールが送られて来た。






以前から逢いたいという彼女の想いは知っていたが、所帯持ちでもあるボクはそれとなくかわしてきていた。



なぜ彼女が冴えない中年男のボクなんかに御執心なのか、どう考えても理解ができない。



ボクもサイトは運営してはいるが、日々の雑文を書き流す程度だ。



アクセス数も僅かだし取り立てて注目されるサイトではない。



そもそも高校生の彼女の方こそ、文章もイラストも魅力的で才気溢れるサイトを運営していた。



ボクは彼女が欲しいものなど一切持ち合わせていない筈だと思っていた。



情けないことに、それだけは確信が持てた。






待ち合わせ場所の喫茶店をネットで検索したボクは、女子高生の思惑が薄っすらと分かったような気がした。



環状線の駅から伸びる緩やかな坂道に続く路地沿いの一軒。



その喫茶店は、ラブホテル街の一角にあった。






遠方から上京してきた少女を独りで待たせておくには、真昼間とはいえ、些か危険な場所であった。



分別ある大人同士の付き合いとは違う気がした。



正直なところ、会わぬ方がいいと思っていたが仕方がない。



一体どう諭したらよいのか、思春期の彼女に語りかける言葉を探しながらボクは待ち合わせ場所へ向かった。






店の前まで着いたボクは、彼女のメールに記されていた携帯の番号に電話をかけた。






「ボクだけど。わかる?・・・うんうん。今、着いたからさ・・・これから店に入るよ?」






喫茶店のドアを開けると入口からまっすぐ奥。



その色白な少女は、はにかむように微笑みかけてきた。






「ごめんなさい。でも・・・どうしても一度、逢いたかったの」






席を立った長身の彼女は、そう言うと本当に申しわけなさそうに肩をすぼめてみせた。



快活で天真爛漫な印象しかなかった彼女の消え入りそうな様子に、ボクは微笑で応えるしかなかった。






「まっ、しょうがないな。で?ここ何時くらいから居るの?待ったでしょ?」



「ううん、ちょっと買い物とかしてきたの。だから、さっき着いたばかりです」






見れば彼女の隣には大きな紙袋がある。



包装紙で覆ってあるが大方着替えた制服や靴が入っているのだろう。






「ふーん、そっか。あ、そうだ、はじめまして『テツオ』です。って、ナンかヘンな感じだね?」



「こちらこそ、はじめまして『エミ』です。うふっ。ホントにヘンな感じ。いっぱい知ってるのに」






「ははっ。いやぁ、こんなオジサンで、正直がっかりしたろ?ねっ?」



「い~えっ、思ってた通りでしたよ?うふふっ。すっごく嬉しいです。思い切って来てよかったぁ」






修学旅行から彼女が抜け出してきたのは知っていたから、ボクは夏の夕闇が迫る前には帰そうと思っていた。



二人は暗黙の了解で互いに『テツオ』『エミ』というハンドルネームで呼び合い他愛のないお喋りを続けた。



学校での出来事やサイトでのやりとりについて面白おかしく話す少女は聡明で如才がない。



ボクはほとんど聞き役にまわり、質問に答えたり相槌を打ちながら、彼女のツボを抑えた話しの上手さに感心していた。






思い過ごしだったかも知れないし、そうでないにしろ彼女の描いていた幻影は消えた筈だ。



そう、ボクが思い始めた頃になって『エミ』はカクテルを注文した。



トイレに立ったボクが戻るとグラスが2つ置かれていた。






「あっ、こらっ」



「わ。ごめんなさいっ。一杯だけっ、いいでしょ?ね?ねっ?」






「仕方ないなぁ。一杯だけだぞ・・・って言っても、無理には飲むなよな」






素直に頷く彼女には何故か我侭を聞いてやりたくなる不思議な魅力があった。



くるくる変わる瞳の表情は時に悪戯っぽく子供のようであり、また時に、しっとりと落ち着いた大人の雰囲気も漂わせたりもする。



ほっそりとした長身。



三つ編みを解いたらしく、ウェーブのかかったしなやか髪。



ここへ来る途中で買ったという白地のシンプルなワンピースに合わせたローヒールのパンプスはアイポリーだった。



手足の長い彼女が清楚な佇まいでこうしてグラスを手にとっていても違和感はなかった。



とても高校生には見えないだろう。






「あの・・・ひとつだけ、お願いがあるんです・・・けど」



「うん?なに、かな?」






平静を装いながらも急に改まって神妙な顔つきになった彼女に、忘れていた警戒感がボクの中でざわめいた。






「私、小さい時に父を亡くしていて・・・父の背中を知らないんです。だから・・・『テツオ』さんのこといつからかお父さんみたいな人だなって・・・勝手なこと言ってごめんなさい。わたしの思い込みなんです・・・お歳だって若いですし・・・。ただ、こんなこと頼めるのは『テツオ』さんだけだと思って・・・」






・・・と、最後のほうは呟くように言って彼女はテーブルの上に視線を落とした。



彼女が何を言いたいのか分からないボクは、ただポカンとして次の言葉を待っていた。






「背中を・・・流させていただけませんか?」






俯いていた彼女は顔を上げるなりボクの目を見て、そう言った。






「へっ?」



「ごめんなさい・・・へんなコト言ってるのは・・・わかってます。・・・だめでしょうか?」






ボクの返答を待つ少女の瞳には薄っすらと涙が浮かんでいた。



黒目がちで澄んだ目をしている。



吸い込まれそうな眼差しだなと思いながら、ボクは彼女の話が「父の背中を流す」ことに帰結したせいで安堵していた。






そうか。



それならば、ここを待ち合わせにした理由も合点がいく。



多少、乱暴な気もするが・・・。



まだ、理解はできる。






「わかったわかった、いいよ。オッケー、背中を貸して差し上げます。って、貸すだけだぞ?」






「あ・・・ありがとう。『テツオ』さん・・・やっぱり優しいね・・・ありがと・・・」



「わわわっ。ちょっとまった。ここで泣くなって。ヘンに思われるって」






あたふた慌てるボクを見て彼女は泪をこぼしそうな顔を無理やり笑顔にして見せた。



半べそかいた笑顔という複雑な表情になっている事に気づいた彼女は、ふいに相好を崩して快活に笑うと明るさを取り戻していった。






『エミ』に促される格好でボクは席を立った。



喫茶店隅のエレベータは上階のラブホテルへと繋がっていた。



狭い箱の扉が開くと右側に自販機で部屋を選ぶ受付があり、向かって正面には広く長い廊下がのびていた。



まだ早い時間でもあり殆ど空き室らしい。



部屋を選んでいた『エミ』の指先が一つの部屋写真の上にとまる。






「ここがいいな。『テツオ』さん、ここでいい?」



「ああ、いいよ」






部屋写真にある番号ボタンを押すと、部屋番号の記されたキーカードが吐き出されてきた。






いくつか並んだ扉の番号を確認しながら進むと、ちょうど中ほどに目当ての部屋番号をみつけた。



キーカードを差し込むとドアの施錠が外れる「カシャ」と小さな音がして、ドア前を照らす照明が点いた。



この階で廊下に連なるドア前の明かりが点いているのは、ここだけ。



どうやら客はボクたちだけのようだ。






「背中流したら、ちゃんと宿に帰るんだぞ」






ドアを閉めるなりボクは念を押すように『エミ』に言った。






「え~っ?だってぇ・・・『休憩』って3時間でしょ。勿体無いよ。だってほら、カラオケもあるし・・・。あたし歌いたいよ・・・せっかく逢えたんだもん。『テツオ』さんの歌も聞きたいの。ねぇ~いいでしょ?」



「おいおい・・・まいったな」






「心配しないで大丈夫よ~。夕ぐれ前には必ず宿に帰るから・・・いいでしょ?ねっ?」






本当に大丈夫だろうか。



どうも彼女のペースで全てが動いている気がして、ボクは危うさを感じてきた。



我儘とも言える押しの強さを発揮しながらも、依然それを感じさせないのが彼女の持ち味のようだが・・・。



子供っぽい表情と心地よい声色のせいだろうか・・・甘え上手とは、こういうものか。



水商売とかやって成功するのはこんなコなんだろうな・・・。



苦笑しながらボクは彼女の流れに逆らえず、そんなことを考えていた。






(まったく・・・こんなことなら、是が非でも半分の『ショート』にしておくべきだったな・・・。)






「先にシャワー浴びててね、『テツオ』さん。あたし、すぐ後から入るから」



「うん。わかった」






言いながらボクは浴室へ向かった。



擦りガラスで仕切られた一角が浴室だった。



ガラスのドアを開けて入ると広々とした浴室の手前に脱衣スペースがあり、ボクはそこで服を脱いだ。



タオルを手にし浴室への扉を開いた。



日常から乖離した雰囲気を醸し出す丸い浴槽が部屋のほぼ中央に在る。



シャワーは奥の壁側にあった。



ボクはシャワーノズルを壁から外すと浴室椅子に腰掛けてから蛇口を捻った。



このラブホテルは流石にサービスが行き届いているようで、待つことなく程よい温度のお湯がでてきた。






軽くかいた汗を流していると、ドアが開き『エミ』が浴室に入ってきた。



彼女は白い肢体を隠そうともせず楽しそうな足取りで、ボクの背中のすぐ後ろにやってくると、浴室イスを置いて座った。



背後で彼女は太腿を開いて座っているらしく、ちらりと視界に入るその白い膝頭が、ボクにはやけに艶かしく感じられた。






「ふふっ。じゃ~、お背中流させて頂きますね。・・・よいしょっと」






腰を浮かせた彼女は、ボクに股間を密着させるようにしながら立ち上がると、目の前に置かれたスポンジとボディソープを手に取った。



彼女の淡い恥毛と柔らかい股間の感触を背中に感じたボクは・・・興奮していた。






「あの。すみません。洗面器とってもらっていいですか?」






洗面器を拾い上げ手渡そうとすると、彼女はボクの背中に乳房を押し付ける様にして手を差し伸ばしてきた。






「どーもでーす♪・・・ねぇ、あたしのオッパイ、小さいかな」



「・・・いや、小さくはないと思うよ」






「奥さんよりも、大きい?」



「ああ」






うふふっと嬉しそうに笑うと、彼女は鼻歌まじりに背中を洗い始めた。



少女の細腕が流す背中がこそばゆい。






先ほど挑発的な振舞いをした彼女のおかげで半立ちになった陰茎をなだめようと、ボクは苦心していた。



・・・そうだ。



背中を流して彼女の気が済んだら・・・カラオケで何を歌おう・・・あれ歌ってみよ・・・歌えたっけかな?



なかなか治まってくれない自分の一部に焦りながら、意識を他へ向けてみるがナカナカ効果は顕われない。



タオルをかぶせた股間が目立たないよう、ボクは自然を装いながら少し前かがみになって座っていた。






「はい、おしまい。です♪『テツオ』さん、ありがとね」



「いーえ、どういたしまして。じゃ・・・」






言いかけたボクの背中に、突然、彼女が抱きついてきた。






「やだ」



「え?」






「今度は、あたしを洗ってくれない?かな?」



「ええっ?」






背中に感じる膨らみにドギマギして返す言葉が見つからない。



話そうとする言葉が次々と虚空へ消えてゆく。



何でボクなんだ・・・彼女の目的はナンなんだ?アレか?美人局みたいなコトなのか・・・いや~それはないだろ・・・。






「ハイ、立ってくださ~い。・・・う~んっ重いぃ!って、『テツオ』さぁん、立ってってば~、もーっ」






座っているボクを、どうにか立たせようとする明るい声の雰囲気からは何ら悪意めいたものは感じられない。



どうかすると親しい恋人のような・・・いやいや。



それこそ大問題だ。それは困る。






一体全体、何故ボクなんだ。






彼女を失望させても構わないという思い半分で、ボクは浴室のイスから立ち上がった。



タオルで隠していても、勃起した膨らみは明らかだった。



“男なんだから・・・仕方ないさ”という開き直りに似た気持ちになっていた。






腰に巻いたタオルを持ち上げる“それ”へ、彼女が熱っぽい視線を送った。



白い裸身を隠そうともせず向き合う彼女のどこを見て話せばいいかわからない。



ボクは目のやり場に困った。






「じゃ、ボクが背中流すから。ほら座って」



「ううん。立ったままでいいの」






「そーなの?」



「うん」






頷きながら彼女は足元にあった浴室イスを邪魔だと言うように爪先で脇に押しのけた。



そして、くるりと背を向けた彼女は壁に両手をついて股を開き尻を突き出してみせた。



小さめで可愛らしい、整った尻だった。






ごくり・・・と生唾をのむ音が、やけに大きく浴室に響いたような気がした。






「おいおい、ちょっと・・・」






言いかけたがボクはその先が続かなかった。



声も上ずっていたに違いない。






「早くぅう~背中洗ってくださいよ~」






・・・からかわれているのだろうか・・・それとも・・・。



挑発的なポーズで誘っているのなら、それは成功していた。



彼女の悩ましい姿のせいでボクの陰茎はタオルを持ち上げ、どうしようもなく硬く屹立していた。



すでに誤魔化せる筈もなく、諦めた心地でボクは手にしたスポンジにボディソープをふりかけた。






肩口付近からしなやかな腰へと向かってボクは白い背中を洗い始めた。



魅惑的なカーブに泡が広がる。



ボクの洗う手が腰に近づくたび、開いた丸い尻が「ひくり」と動く様子が艶かしい。



ついつい視線は彼女の広がった股間へと向かってしまう。



まだ使われた経験がないような陰門は一本の筋のように閉じている。



振り払えない煩悩を抱えたまま、ごしごしと背中を洗い終え、傍らのシャワーノズルを手にしようとした時・・・






「まって・・・ここも洗って・・・あたしのおっぱい」



「え・・・」






「掌で洗って・・・『テツオ』さんの掌で。ね?」






ここに至ってボクは逡巡することをやめた。



彼女のシナリオがどこへ向かうのか分からないが、抗えない。



懊悩するだけ無駄なような気がしてきたのだ。



ならば、成り行きに任せてしまおう。



気分はラクになった。






掌にボディソープを乗せたボクは、彼女の乳房に両手を載せた。



弾力のある肉の感触が掌に伝わってくる。



今どきのコは、皆こんなにも成長しているものなのだろうか。



掌の中で転がる乳房の先端は、尖っていた。






「ぁあ」






尖った乳頭を指先で優しくこすりあげると、娘は可愛らしく鳴いた。



ボクは初めて主導権を得た気がした。



指先で乳輪を周回し乳頭の先端をそっとと擦りながら、掌はふっくらした乳房全体を優しく捏ね上げてゆくと彼女の白い背中は反り返り、大きく開いて突き出した可愛い尻がヒクヒクと震えだした。






「・・・ぁふ・んっ・ぁは・ぁんっ・ぁ・・・」






それはまるで、喘ぎ声を発することが『キモチいい』と言わんばかりのエロティックな声色だった。



いつの間にかボクの股間は、彼女の拡げている白い尻のあいだにスッポリと収まり、そして密着していた。






ボクの中で抑えていた『箍(たが)』が外れた気がした。






「ここも洗おうね」






独り言のように呟いたボクの声は、どこか他人の声のように耳に届いた。



再びボディソープを掌に載せたボクの手は、大きく広げられた彼女の白い股間へ伸ばされていく。






「・・・ぁん・んあっ・・・」






股間を包むように掌を置いただけで、彼女の内腿がわなないた。



丸い尻の割れ目に沿って指先をゆっくりと陰門の突端から肛門あたりまでを行き来してゆくと、彼女は大きく背中を反り返えらせ白い尻を浮かせた。



ボクは陰門の淵をなぞりながら徐々に彼女の内側へと指先を馴染ませていく。



もう、ソコは充分に柔らかくそして温かく潤んでいたが、あえて奥へは行かず陰唇の表面を焦らすように指を泳がせていると、我慢できないとでも言いたげに更に股を広げ尻を突き出してきた。



ボクはそれには応じず、代わりに陰核を転がした。






「ぁあ゛っ!」






短く叫ぶのと同時にビクンっと大きな震えが彼女の全身に奔(はし)り、陰唇から愛液が迸(ほとばし)った。






指先を潤んだ陰唇から離したボクは、壁に両手をついて喘いでいる彼女の傍らに立った。



白い顔が上気して頬が桜色に染まっている。



その顔がボクを見つめると照れくさそうに笑った。






「やだ。そんなに見ないで・・・あたし、恥ずかしい・・・」



「とても可愛かったよ」






「もーっ、いじわるっ」






うふふっと微笑んだ瞳が潤んでいる。



すねたふりをして、尖らせてみせる唇がなんとも可愛らしい。






「ねぇ。もうすこし・・・して」



「いいよ」






彼女の手が壁から離れ、すいっとボクの腰に伸びてきてタオルを外した。



それは自然な流れだった気がする。



再び背後に廻ったボクが白い股間に陰茎を押し当てながら、ほっそりとした肢体を隈なくまさぐってゆくと、すぐに彼女の喉から甘えるような切ない喘ぎ声が漏れ始めた。



さっきよりも更に下半身は熱く火照っていた。






突き出された股間から溢れ出る愛液がボクの陰茎を濡らす。



ヘコヘコと上下にゆれる尻で彼女はボクを感じようとしているのだろうか。



しっとりと吸い付くような、きめの細かい白い肌が今は上気して色っぽい。






「・・・スごぃ・・・キモチぃい・・・感じる・・・わ・・・『テツオ』さん・・・の熱い・・・ぁあっ・・・!」






ひくひくんっと白い尻が震え弾み「ぷしゅっ!」と温かい飛沫が彼女の秘裂から放たれた。



すっかり欲情のスイッチが入ってしまったらしい彼女のカラダは、敏感でイキ易くなってきていた。






「・・・やだ・・・また・・・イっちゃ・・・った」






涼やかで艶のある音色。



もともと可愛らしい声ではあったが、改めて聞き心地のよい声だなと思った。






「もぅ。あたしばっかりキモチよくさせて・・・ずるぃ・・・」






何か企むような上目遣いで、熱っぽくボクを見つめる少女の瞳がキラキラと輝いていた。






「あたしに・・・イかさせて」






恥じらいながらも少女は言葉を続けた。






「あなたの・・・をくださ・・・い」






もう、後戻りは出来ないような気がした。






充分に潤んだ秘肉の温もりを指先で確かめたあとで、ボクは硬く屹立した陰茎を少女の股間に押し当てた。



『早く』と言うように、丸い尻が後ろへ向かって突き出されると、柔らかく湿った肉に亀頭がぬるりと沈んだ。



淡い縁取りの小さな秘裂がボクの陰茎を咥えて真ん丸くなっているのが、悩ましいまでに嗜虐心を煽った。






「あぁっ」






どこか嬉しそうな喘ぎ声を吐きながら、初めて味わう感触に彼女の白い内腿が震えた。






膣の扉をくぐり奥の間を目指した亀頭が目的の地に顔を出した時には、陰茎は根元まで秘裂に収まっていた。



彼女は片手を壁から離すと、腹側から腕先を伸ばし、背後から貫かれている自分の股間へと向かわせた。



陰茎の刺さった股間に触れた彼女の指先は、ふたりの繋がりを確認し愛(いと)おしんでいた。






「・・・ぁ・・・やっ・・・と・・・ひとつに・・・なれた・・・のね・・・」






陰茎を包み込み絡みついた秘肉が、ざわめく。



胎内を満たす愛液に浸されたボクの一部が彼女を感じていた。






しばらく無言で揺れあっっていたふたりは、どちらともなく浴室を後にすると丸いベッドの上で睦みあった。



どこで覚えたのか、自らの足首を掴んで大きく両足を広げてみせた娘を、ボクは上から刺し貫いていった。



彼女は何度でもイけるタイプのコなのだろうか。



泉のように湧き出す愛液には限りがないように思える。



繋がったまま体位を変え、座位で揺れあった後には、仰向けになったボクの上に跨り、彼女は揺れた。



まるで、疲れを知らぬように互いの肉を求め合う二人は、激しく腰をくねらせ繋がりを深めていた。






煌々と輝く照明の下で、ガニ股になってヘコヘコと腰を振る彼女の表情は、うっとりしていた。



彼女の揺らめきに合わせてボクが下から突き上げると、白いのどから可愛らしい喘ぎ声が漏れ出した。






「・・・ぁ・あっ・んぁ・ひっ・ぁあ・あ・ああっ・あんっ・あんっ・あんっ・あ・・・ぁ・・・」






形のいい豊かな乳房がふるふると揺れ、瑞々しい肢体をクネクネと艶かしく踊らせている。



汗ばみながら弾む姿を見上げながら、改めてボクは少女の美しさに魅入っていた。






跨ったまま大きく背を反らせた少女は、「ぁあ゛っ」と鳴いてイった後で、その上体をボクに預けてきた。



荒い息を弾ませながらもキスを求めてきた娘にボクは応じた。



ふっくらと柔らかい唇が吸い付いてくる。



互いの唇をあわせ、確かめるように舌先を絡めると、少女の口腔に舌先を送り彼女の中を味わった。



ボクは、若々しい香りに包まれていた。



彼女の少女らしい香りは懐かしくもあり心地よかった。






汗を流しに浴室へ向かった少女を見送って、ボクはベッドでぐったりしていた。



いささか頑張りすぎた。



ぼんやり天井を見上げながら彼女が出てくるの待っていると、存外思ったより早く少女は戻ってきた。






彼女は仰向けに横たわっているボクの傍らに座ると、いきなり「ねぇ?あたし・・・よくなかったのかな?」と、切り出してきた。






「よかったよ。なんで?」



「だってぇ・・・『テツオ』さん、イかなかったでしょ?」






「いや・・・それは・・・」






それは・・・ボクの中で越えてはいけない一線だと思っていたから。



だが・・・彼女には言わない方が良いだろう。






「・・・あたしはキモチよかったけど・・・なんか、くやしい・・・な」



「イかない時もあるんだよ・・・キモチよくてもね」






「・・・ホントかなぁ・・・」






娘は少し甘えたような表情で、ボクをじっと見つめてきた。






「ホント、です。じゃ、オレも汗流してこよっか、な」






もーっ、ずるいンだから~っ!という少女の声を背中に聞きながら、ボクは浴室へ向かった。



まだ1時間くらい残っているだろうが・・・もう、そろそろ終わりにしよう。



素直に帰ってくれるといいが・・・。






シャワーの水音に混じって少女の歌声が聞こえてきた。



無邪気にカラオケにでも興じているのだろう。






ボクが浴室から出てみると、彼女はベッドの端に腰かけ次に歌う曲を探していた。



全裸のまま寛いでいる。






「『エミ』ちゃん、そろそろ・・・」



「うん。わかった。・・・ねぇ、『テツオ』さん。これ、歌える?」






どれ?と覗き込むとボクでも知っている懐かしい曲だった。






「知ってるけど、うまく歌えるかな・・・」



「じゃ、いっしょに歌っていい?」






「いいよ」と肯くと、少女は嬉しそうに曲を選んでボタンを押した。






歌詞の流れるモニタ前に並んで立つ裸の二人。



歌いながら少女は甘えたように寄り添いボクに絡みついた。



くるくると変わる娘の表情を見つめていると、彼女が子供なのか大人なのか時々わからなくなる。



ふたり一緒にその曲を歌い終えたあと、少女はボクを見つめながら満足そうにニコニコと微笑んでみせた。






彼女が、意外にもあっさりと自分の荷物をベッドの傍へと運んできたので、ボクは内心ホッとしていた。



Tシャツを着ようとしたボクの目の隅に、下着も着けずにワンピースを頭からかぶる少女の姿が見えた。






「ちょっと、後ろ留めてもらってもいいかな?」と、背中を見せながら少女は言った。






あまり干渉する気はないけれども。



さすがに下着なしというのは如何なものだろう。






「なんだって下着を着けないんだよ」






「だって・・・このワンピに合わないンだもん。・・・なんで今の今頃になって言うのよ」



「へっ?・・・ぇえっ!?じゃあ・・・」






「最初会ったときから着けてないよ。気が付かなかったの?」



「気付くワケないよ。だって・・・ないでしょ?」






「クツ買ったら、お小遣い足りなくなっちゃって・・・ワンピに似合うブラとショーツ買えなかったの」



「ま、いいけどさ。どうしたら、そーなるかな」






「・・・ばかっ」






思いつめたような、悲しげな眼差しがボクの心を射抜いた。



じっと見つめる少女の瞳には涙が浮かんでいた。






「ごめん」



「いやっ・・・謝ったりしないでよ」






「だけど・・・ごめん」



「まだ・・・時間あるでしょ?・・・して」






そう言ってワンピースのすそを捲くり上げてみせた娘にボクは眩暈を感じた。



再び、激しい欲情が襲ってきた。






Tシャツだけの半裸の男とワンピースを捲くり丸い尻をさらした少女は、窓辺で立ったまま繋がり揺れていた。



少女のワンピースの肩紐は外され、形のいい乳房が背後から股間を貫くボクの両掌で揉みしだかれていた。



甘く切ない喘ぎ声と肉を打つ湿った音だけが、二人のあいだに流れる旋律であり、部屋を満たすリズムだった。



半裸の少女を貫く事で、まるで「犯している」ような錯覚に陥っていたボクは、倒錯の世界に迷い込んでいた。






やがて、潤んでヌルつく秘肉を鳴らす陰茎には、撹拌された愛液がメレンゲのようになって纏わりついた。



柔らかく白い泡に包まれてゆく少女の秘所を飽くことなく掻き回すボクの頭の中も次第に真っ白になってゆく。






胎内で熱く絡みつく秘肉は絶え間なく蠢き、ボクの陰茎から精液を搾り出そうとしている。



むず痒いような感覚に続いて、放尿間際に似た感触がボクの下腹部にやってきた。






嗚呼、イクんだな・・・。






思ったときには少女の奥に射精していた。



吐き出された精液を受け止めた娘も、又、華奢な背中を大きく仰け反らせて絶頂に達していた。






陰茎を引き抜こうとした時、ふたりはベッドの傍らにいた。



部屋中を移動しながら夢中で交わっていたらしい。



下半身を露わにしたまま仰向けに横たわった少女は、とても嬉しそうな微笑みを浮かべ、ボクを見つめていた。






伝わってくる彼女の幸せな気持ちと、境界線を越えてしまったという後悔の念とが渦巻いていたが、ボクは、平静を装い少女に微笑みで応えたあと「身体を洗ったら帰ろう」と、逢い引きの終わりを告げていた。



少女は従順に、「はい」と答えてから、ワンピースをベッドに脱ぎ捨てて再び浴室へと向かった。






しばらくして少女が浴室から出てくると、すでに身支度を終えたボクは、彼女が着替えるのを静かに待った。



ワンピースの背中のジップをしめるのを手伝った後に、ちょうどフロントから電話がかかってきた。



ボクは、「いま出ます」と、だけ言って受話器を置いた。



いいね?と視線を送ると、少女はコクンと頷いてみせた。



オトナとして。



彼女が制服に着替えられる場所までは見送ってやらねばなるまい。



ボクはそう思っていた。






坂道を並んで下る二人の間には情事の余韻が残っていた。



ボクの腕に掴まる少女の手から甘えた感触が伝わる。



何食わぬ顔で百貨店に入りトイレへ向かう彼女を見送った。






『あ・り・が・と・う』と、少女の唇が言った。






それに応えるように小さく手を振ってボクはその場を後にした。



もう二度と、彼女と逢うことは、あるまい。



同じ時間を共有した娘との別れに一抹の寂しさを感じながらも振り返ることはなく、ボクは歩みを進めた。



駅を臨むスクランブル交差点で信号待ちをしているとボクの携帯に着信が入った。



彼女からのメールだった。






『今日は楽しい時間をありがとう。また、連絡します。ではでは^^』






あっ・・・と思わず声を漏らし周囲を見渡したが、少女の姿はなかった。



メールアドレスを教えた覚えは、ない。






『PS.可愛い奥さんによろしく』






追伸の意味を図りかね、信号の変わった交差点を渡るのも忘れたボクは、携帯を見つめたまま立ち尽くした。



終わりではなく、始まりなのかも知れない。






ボクは、遠くから見つめているであろう少女の気配を感じていた。