浴室のドアが開く音がして、我に返った。






佐藤さんが出てきた。



ピンクのバスローブ(安っぽいけど)、少し濡れた髪先。



すごく綺麗でポーッとして見てたら、こっちに近付きながら「あんまりジロジロ見ないのっ」ハニカミながら言った。



「す、すいません」



「謝らなくていいのに」






アハハって笑って、俺もつられて笑った。



しかし佐藤さん、ソファに座らず中途半端な場所で突っ立ってる。



俺がポカンとして見てると、「しょうがないなぁー。本当は男の人がリードするんだよ」と言いながら目の前まで来て片手を差し出す。



ようやく察した俺は慌てて手を繋いで、ベッドの方へ。






二人でベッドの上に座った。



佐藤さんは女の子座り、俺はあぐらをかいて。






なんかニヤケてしまい、笑ってると囁くように・・・。






「どうするの?」






「あ、じゃあ・・・いいですか」



「さっきからいいよって言ってるじゃん(笑)」






もう天使の微笑みに見えた。



何度目か判らないけど、キス。






堪能するのももどかしく、バスロープの上から胸に触る。



どちらかというとサイズは小さい。






大事にゆっくり揉んでると佐藤さんの鼻息が荒く、熱くなってくる。



直接触ろうと手を滑り込ませたら、その拍子に大きくはだけた。



俺が焦ってたせいかもしれない。



唇を離し、そのまま押し倒した。



で、バスロープの紐に手を掛けると・・・。






「先に脱いで」






俺はそそくさとバスロープを脱いだ。






パンツ一丁になると、佐藤さんは上体を起こしてテントを張った俺のアソコを見ながら・・・。






「元気だね」



「あっ、あはは」






・・・とか言って照れてると、なんと佐藤さんが自ら俺のパンツに手を掛けて脱がしてくれた。






恥ずかしいやら夢のようで嬉しいやらで、俺が素裸になると「こんなになってたんだね」って言いながら優しく触ってきた。






予想外の展開だった事もあり、軽く握られた瞬間にチンコがビクッとしてしまった。



佐藤さんはちょっと手を止めたが、上目遣いに俺の顔を見て、可笑しそうに「大丈夫?」。






ガマン汁でヌルヌルになってたから軽く動かすとすごく感じて、思わず「クッ」とか言ってしまった。






佐藤さんは相変わらず可笑しそうにちんぽと俺の顔を交互に見ながらソフトに上下に動かす。



その時の体勢は、俺は上半身を後ろに45度くらい倒し、両手を後ろにして支えてた。



その横に寄り添うように佐藤さんが斜め座り。



だから佐藤さんの声も息も俺の耳元付近にあった。






俺が、声を我慢しながら顔をしかめてるのを見て、「もうダメ?大丈夫?」と耳元で囁くのも相乗効果になったのか、正直ヤバくなってきた。



それまで単調な上下の動きだけだったが、不意にカリ首から上を刺激された。






「もうダメです」と言おうとしたが、間に合わず一気に暴発。






でもそれはそれで最高に気持ち良かった!






佐藤さんは「キャッ」と小さな声を上げた。






俺は気持ち良かったのはいいけど、こんなに簡単にイッてしまった気恥ずかしさで、情けない顔でティッシュで大量に飛び散ったザーメンを処理してた。






もしかして、これで終了かもしれないという不安もあり、「スイマセン・・・」とか言いながらしょんぼりしてると、佐藤さんは「ごめんね。私もビックリしちゃった」眉をしかめて申し訳なさそうにしてたけど、実際は弄ばれてたな。






でも、処理が終わったら「ちょっと待ってて」って優しく言ってくれた。






(やった!チャンスはまだあるんだ!)






俺は元気良く「あ、はい!」と答えたら、笑いながら「なにそれ。分かりやすいねー」だって。






一気に気が楽になり、もう一回シャワーを浴びて股間を綺麗にした。



戻ってベッドで添い寝してもらいながら話をしてると、5分くらいで復活の気配。



何しろ目の前にバスローブ姿で髪を少し乱した佐藤さんがいるのだから、平気でいられる訳がない。






話の途中だったけど、ガバッと起きて「佐藤さん、いいですか?」と聞く。






ちょっと間があって、恥ずかしそうに頷きながら・・・。






「うん」






そのまま覆いかぶさるようにキス。



すぐにバスロープを脱ぎ、まずは俺が全裸に。



次に佐藤さんも脱がせた。



ブラはしていなかったが、ブルーのショーツは穿いていた。



そのまま手を胸にあてがいそっと撫でる。



少しだけ力を入れて揉んでみると軽く「ハァッ」と反応。






体を近付けて乳首を口に含もうとしたら、






「優しくしてね」



「はい」と答え、そっと乳首にキスをした。






「あっ」






舌で優しく転がしたり、ちょっと吸ったりすると、その度に「あんっ」とか感じてくれる。






俺も余裕が出てきて、「気持ちいいですか?」と聞いてみた。



佐藤さんは・・・。






「あっ・・・あん、・・・気持ち、いいよ、・・・◯◯ちゃん(俺のこと)、んっ・・・あっ、じょうず・・・だね、あんっ」






こんなこと言われて興奮度が高まり、ショーツの間から指を入れた。






佐藤さんは一瞬体を堅くし、喘ぎながら「ダメェ」とかすれた声で訴えかける。






でも、いくら佐藤さんの願いでも、その状況で止める訳もなく、指を奥に進める。



割れ目に到達すると、ヌラヌラに濡れている。



こんな俺の愛撫に感じてくれてるんだと思うと愛おしい気持ちと嬉しさが込み上げてきた。



今度は指を動かそうとしたが、股関節を堅く閉じ身を捩って逃げようとさえする。






(これじゃ、どうにもならない。)






唇をさっき感じてた脇腹に這わせる。



舌で曲線をなぞるように愛撫すると「あっ、・・・ああっ」大きめの声で喘いだ。



その隙に指を割れ目の奥へ。



入り口付近の上部分を刺激する。






「あっ、うっ、・・・ダメ、ダメダメェ」






体を何度かうねらせるように身悶えた。






膣の収縮が指先に伝わる。



脚の間に移動し、ショーツに手を掛けると今度は腰を浮かし、脱ぎやすくしてくれた。



ダメとか言ってた割りには随分スムーズだった。






全裸の佐藤さんが目の前に。



なんだか感動して、ジッと見入ってしまった。






「やだ、ちょっとぉ」






急に恥ずかしくなったらしく、脇にあった布団を被ってしまった。






「あ、綺麗だなぁって思って・・・」



「えー、そんなことないよ」






他愛のない会話の後、布団に潜り込んだ。



クンニしようとしたのだ。






「え?どうするの?・・・汚いよぉ」






そんなのお構いなしに、まずは内腿にキス。



下半身が痙攣するように震える。



そしてアソコに吸い付いた。



すごく濡れていて、布団かぶってるせいか熱がこもっていた。






とにかく舐めたり吸ったりを繰り返すと、「あんっ、いや・・・、あっ」と喘ぎながら腰が色んな方向に動く。






俺は体の向きを徐々に変え、横向きの69にした。



布団を退けて、顔を佐藤さんの方に向ける。






佐藤さんはチンコに手を添えながら「大丈夫なの?」さっきの暴発を心配してる。






正直、自信なかったが・・・。






「大丈夫です。あのー、出来れば口で・・・」






佐藤さんは「えー?」と言いながらも最初に舌で裏筋を丁寧に舐めてくれた。



やりにくかったのか、体をずらそうとしたが、脚を押さえて「このままで・・・」とお願いする。






「もー、やらしいなー」って、笑いながら言ってくれた。






裏筋を舐めた後、口ですっぽり包むように含み、ゆっくり上下に動かす。



ちんぽがカーッと熱くなった。



このままだとまた暴発しそうだったので、再びクンニ。






「あ・・・ちょっと、イヤ、・・・やめて・・・あーん」






フェラどころじゃなくなったみたい。






ちょっと悪戯したくなり「背中、感じますよね?」と聞いたら、少し睨むような表情で・・・。






「そこはダメだよ・・・」






引き下がるわけもなく、うつ伏せにして背中を攻撃。



枕に顔を押し当てていたが「んー、んー」と声が漏れてくる。



体を仰け反らしたり左右にひねったりしてた。






指をアソコにあててみると、相変わらず濡れ濡れ。



途中で顔を上げてこっちを向いた。






「もー」と拗ねたような声。






俺は顔を佐藤さんの方に向けたまま、アソコにあてがってた指を少し動かした。






「はんっ!」と言った後、「・・早く・・・」。






遂にその時が来た。






「いいですか」と言いながら、ゴムを装着してバックから試みる。






お尻を浮かしてなかったので、最初ちょっと入れにくく焦る。



ほんの少し浮かしてくれて、何とか挿入。



ヌルッと簡単に入った。






佐藤さんはまた枕に顔を押し当てている。



ゆっくりとピストンを始めると、シーツをギュッと握りしめ、「んっ、んっ」と声が漏れ始める。



入れた時は意外と弛いと思ってたアソコが、いつの間にか締まった感じになってた。



俺は夢中で腰を動かした。






枕を通しても「あーん」と言う泣くような声が聞こえてくる。






どうしても佐藤さんの顔を見たかったので、体位を変えるために、ゴムが抜けないようゆっくりとチンコを抜いた。



佐藤さんはハァハァと息をしながら俯せのまま動かない。






ちょっと困った俺は、顔を近付けて耳元で「佐藤さん」と呼び掛けた。



「え?」って感じで俺の方を向く。






そのまま肩を下から上げるようにして、仰向けにする。



佐藤さんは両腕を俺の首に回し、キスをしてきた。






そして、「佐藤さんの感じてるところ、見たいです」と言ったら、「バカ」って笑いながら言って、回した手で俺の後頭部を撫でてくれた。






その体勢のまま、挿入。






入れた瞬間、「あんっ」と可愛らしい声。






その後は、とにかくひたすら動いた。



佐藤さんは、恥ずかしいからか横向いて喘いでたけど、とにかく俺の目の前で感じてる顔が見れてる事には変わりない。






だんだん限界に近付いてきた俺は「佐藤さん、佐藤さん」と呼び掛けた。



すると、俺の顔を見て、察したように「・・・いいよ」






その後は、目は閉じてたけれども俺の方に顔を向けたまま、「あーんっ、あーんっ、あーんっ」と、単調だけど甲高い大きめの声を出してくれた。






いよいよイキそうになり「佐藤さん、佐藤さん」と繰り返すと、俺の後頭部の髪を強く掴みながら「あ・・・◯◯ちゃん、・・・ん、・・・いいよ、いいよ」と答えてくれる。



次の瞬間、下半身全体が熱くなるような感覚とともに、果ててしまった。






佐藤さんは「ん!はあーっ」と声を上げた。






結合したまま、佐藤さんの上に倒れこみ、その体勢でジッとしていた。



俺も佐藤さんも、グッショリ汗をかいていた。






佐藤さんは俺の頭を何度も何度も優しく撫でてくれた。






「ねぇ、◯◯ちゃん、重いよ」と言われて慌てて起き、体を離した。






俺は「すいませんでした」と真面目に謝った。






少しして、「シャワー浴びてくるね」と言って浴室に。






俺はボーッと横になってたが、汗が冷えたせいかデッカイくしゃみを一発。



佐藤さんに聞こえたみたいで、「風邪ひくよー」と呼び掛けてくる。






「次、使いまーす」と答えると・・・。






「おいでよー」






えっ?と思い・・・。






「行っていいんですかー」



「いいよー。汗流してあげるー」






おーっ!と思って裸になって浴室に入ると、照れてる俺と対照的にニコニコしながら平気な感じでいた。






背中を流してもらいながら「これから仕事頑張ってね」とか、別れの挨拶のような感じの会話。






(いよいよ終わりなんだなぁ・・)と、寂しかった。






正面向いて、向かい合うようにしてシャワーを掛けてもらってるうちに、居た堪れなくなって佐藤さんの顔を見ていた。



俺の視線に気付いた佐藤さんは、チュッとキスしてくれた。



なんとそんな意志なかったのに、チンコがムクムクと立ってきた。






当然佐藤さんは気付いたが「ゴメンね。でも、もう終わりだよ」と困った顔で言う。






「はい、そうですよね」と返事をしたが、俺も困ってしまい、二人でチンコを見てた。






(治まるかなぁ・・)って見てても治まるわけ無かった。






俺が何も言えず黙ってると、佐藤さんが手を伸ばし、「私が呼んじゃったからだね。・・・本当にこれでおしまいだよ」と言いながら手で愛撫してくれた。



とは言っても、なんか事務的な感じもしたが。



嬉しいやら申し訳ないやらで、イク直前に佐藤さんの体を抱き寄せたら、向こうから唇を合わせてくれた。



その瞬間、あっという間にイッてしまった。






「満足した?」



「はいっ」






「いい思い出になった?」



「はい、なりました。佐藤さんもですか?」






図々しくそんな事を聞くと、「うん、私も」と、はにかんだように笑った。



途端に、また泣きそうになると「泣いちゃダメだよ」と言って浴室から出ていった。



きっと俺が本当に泣く前に、気を使って出てくれたんだと思う。



なんとか気持ちも収まり、浴室から戻った。






そこで見たのは、バスローブではなく私服に着替えた佐藤さん。



アレッ?と思っていると・・・。






「ごめんね。やっぱり帰る。送ってくれる?」






朝まで一緒にいてくれる話は?と思ったが、もうワガママ言えない。



素直に送っていった。






帰りの車中では、佐藤さんはまるで何も無かったかのような顔。



その態度の変わり様は、俺にとっては寂しかったが、女は強いなぁとも感じた。



とにかく、会社で何も言わないように、何度も念を押された。



マンションの近くで佐藤さんを降ろす。






「ありがとう。じゃあネ。カノジョ幸せにしなきゃダメだよ」



「はい。佐藤さんこそ幸せになって下さい」






去っていく佐藤さんの後ろ姿を見ながら、最後にようやく泣けた。






おわり。






あれから何年も経ち、その会社もとっくに辞めたのに、律儀に誰にも言わないでいました。



スッキリしました。



この話は、数ある体験(数えられる程度ですが)の中でも三本の指に入る良い体験でした。



いや、ダントツ一番かな?