高校受験を真剣に考えるようになって、頭の良かった母は家庭教師代わりに僕に個人指導。



わからないところを訊ねると、後ろに立って丁寧に教えてくれる。



柔らかいおっぱいが背中に当たっても彼女は平気な顔。



当たり前といえば当たり前だけど、おかげで僕は勉強になんか集中できなかった。



隣に座りながら勉強を教えてもらい、わからないところを鉛筆で指していくと、ぐいっと身を乗り出してきて参考書の文字を目で追っていく。



開いた胸元からブラジャーがわずかに見えて、それが見たくて何度も参考書に線を引いた。



落とした消しゴムを探すふりをしてスカートの中を覗いていたら、しっかりとばれて頭をコツンとやられる。






「減るもんじゃないんだから見たっていいじゃん!」






唇を尖らせたら、その唇を思いっきりつねられた。



さすがに外では気が引けるらしく、そんな姿は見たこともないけれど、家の中ではいつだってミニスカート姿。






母曰く・・・。






「可愛いんだから、いいじゃない」






確かにまだ若くて十分可愛いんだから別に若ぶらなくてもいいと思うけれど、彼女は自分の容姿に自信があるから老けて見られるのをひどく嫌う。



童顔の母は、とてつもなく可愛くて、それがさらに可愛くなってくれるんだから僕としては文句はない。



けれど、『見てください』と言わんばかりにそんな短いスカートを穿いてるんだから、少しくらい見せてくれたっていいじゃん。



それが僕の主張だった。






なんだかんだ言っても僕が可愛いらしくて、勉強だけは見てくれる。



どうせだったら違う勉強も見てもらいたいんだけど・・・。



さすがに口にすることはできなかったから、その代わりに態度で示してやった。



真剣に悩んだふりをしてノートを鉛筆で叩いていると、母が身を乗り出してくる。



顔が目の前まで近づいたところで、おもむろにキスをする。



ちょっと狙いが外れてほっぺたに近かったけど、とりあえず意思表示は完了。



母は呆れた顔で僕を見ていたけれど、怒って立ち上がるわけでもなく、睨みつけているだけ。






「今度したらお父さんに言いつけるからね」






殊勝に頷いたけれど、そんなこと言えるはずがない。






「ここ、わかんないんだけど」






再び神妙な顔をしながら訊ねたら、また身を乗り出して顔を近づけてくる。






(この人、学習能力がないのかな)






そう思ったら、ちょっとおかしかった。



今度は、しっかりと狙いを定めて唇をゲットした。



すごい呆れた顔と大きなため息。






「勉強する気あるの?」






あるよ、違う勉強だけれど。






「もうしない」って固い約束をして、勉強再開。






それから30分くらいは大人しくしてた。



また難問に当たったふりをして参考書を鉛筆で叩いていく。






「どこ?」






今度は警戒して顔を近づけてこなかったけど、ちょっと油断した隙にまた唇を奪いにかかる。



もう怒る気力もなくなったらしくて、ため息もつかなかった。






「どの問題?」






母は参考書に目を落としているだけで相手もしてくれない。



ならいいやとばかりに、ほっぺや唇の周りにキスをしまくった。



文字が見えないと言わんばかりに母が手で顔を押してくる。



こちらも負けじと顔を押しつける。






「彼女いないの?」






すごく気の毒そうな母の顔。



いないよ、それが何か?



全然悪びれた様子のない僕を見て、さすがに母も諦めたらしかった。






「母さんが好きなの?」






餌を欲しがる子犬のように大きく首を縦に振ったら、途端に母が悪戯っぽい目になった。






「じゃあ、これが解けたらキスしてあげる」






思わぬサプライズに俄然やる気になったのは言うまでもない。



それこそ脳みそをフル回転させて問題を解いた。






「正解。じゃあいいよ」






母が唇を突き出して目を閉じてくれる。



いや、改まってそうされると、すごく恥ずかしいんですけど。



でも、千載一遇のチャンスを棒に振っていいわけがない。



ゆっくりと顔を近づけて、柔らかい唇の感触をじっくりと確かめた。



俄然やる気になったのは脳みそばかりじゃない。






「見て見て!」






元気いっぱいに膨らんだ股間を指差したら、すぐにほっぺたをつねられた。






「変なこと考えるんだったら、もうしてあげないよ」






はい、すみません・・・。






「じゃあ、問題を1問解くごとに、キスしていい?」






「いいよ」






あっさりとした返事に、それこそ★ぬ気になって問題を解いていった。



問題を1問解くごとに母にキスをして、唇を重ねている時間がだんだんと長くなっていく。



何度目かのキスは、もう唇が離れなかった。



自然と手が母の胸に伸びて、柔らかなおっぱいを手のひらに包んでも、母は怒らなかった。



服の上からだったけど、絞るようにおっぱいを掴んだら、母の口から切なげな吐息が漏れて耳に聞こえてくる。



脳みそが破裂寸前になって、そのまま胸元から手を差し込もうとしたら、途端にするりと母の体が逃げていった。






「もう、だめよ」






母は何事もなかったかのように体の向きを変えて、ノートに目を落としてしまう。



無理強いを許さない冷たいバリアのようのものがあった。



本当はそのまま続けたかったけど、妙な圧力に僕は負けていた。



それでもキスだけは許してくれて、勉強をしてる合間にも僕は何度も母に唇を重ねていた。






夜も11時を過ぎた頃になって、母が手にしていた参考書を閉じて立ち上がる。



股間のモノは俄然やる気になっていて、そのまま放っておかれたら気が狂って★んでしまいそうだった。






「ねぇ、手でいいから手伝ってよ」






腕を取って、すがるように頼んだ。



返ってきたのは母の冷たい目。






「私の下着があるでしょ。それで我慢なさい」






・・・しっかりばれてた。






「じゃあ、今穿いてるやつ頂戴!」






「ばか!」






母は無情にも背を向けてしまう。






「ハァ~」と大きな溜息をついていたら、部屋の入り口のところで母が振り返る。






「今度からはちゃんと教えてね。きれいな下着を穿いてくるから」






母は、そう言って僕の部屋を出て行った。



とりあえず脈はあるらしい。



僕はこれからの展開に期待しながら、ベッドの下に隠してある母の下着を取り出して、胸一杯に吸い込んだ。



もう匂いもほとんどしなかったけれど、これからもっと新しい匂いが嗅げるかもしれないと思ったら妙に嬉しくなって、自然と笑いが込み上げていた。






喉が渇いてキッチンで麦茶を飲んでいたら、脱衣所の扉がわずかに開いているのが見えて、中には着替えている母の姿。



別に初めて母の裸を見るわけじゃなかったけれど、なぜかその時だけは金縛りにあったように目が離せなかった。






ひどくくびれた背中のライン。



お尻の頂点にわずかに引っかかっているだけのような小さな下着。



おっぱいはそんなに大きくもなかったけれど、すごく形が良くてきれいなフォルムを描いていた。



何よりも体がひどく小さく見えて、僕のものに出来るかもしれないと、ふっと邪な考えが頭の中をよぎったのはその時。






それからは、寝ても覚めても母を裸にして組み敷いてる夢ばかり。



僕の中に淫らな母が棲みついてしまった。



絶対に叶わない夢だとわかっていたけれど、どうしても我慢なんかできなかった。






(どうすれば母をその気にさせることができるのか?)






僕は、そればかりを考えていた。






お風呂から上がって部屋に戻った頃には9時になっていた。



もうそろそろかな・・・と思って待っていると、軽やかに階段を上がってくる足音。



扉が開かれて、待ち望んでいた顔が現れると、たちまち胸の中の不安が消えていった。






今夜も来てくれた。



1日のうちで何度も母とは顔を合わせている。



家族なんだから、そんなこと当たり前。



でも、この部屋にやってくるときだけは別。



ここで母に勉強を教えてもらう時間は僕にとってかけがえのないひととき。



母に悪さを企む、スリルと興奮に満ちた時間。



安堵にため息さえ出る。






「きれいなの穿いてきた?」






隣に座った母にすかさず訊ねると、鼻であしらうような仕草。



返事もしてくれずに、昨日言ったことなんか、まったく知らないといった素振り。






「昨日のルールは今日も継続ね」






とぼけられる前に、こっちから切り出した。






「いいわよ。でも今夜からはこっちね」






そう言った母は、新しい問題集を僕の前に置いていく。



中を開いて目が点になる。



まったく覚えのないような問題ばかり。



問題の下には括弧書きで有名どころの高校名がずらり。



ちょっと待って、僕の受けるのは名もない平凡な県立なんですけど。



始める前から力尽きた。






「これって、おかしくない?」






「何が?」






「だって、こんな難しいの試験に出ないでしょ」






「そんなことわからないわよ」






してやったりの母の表情がすごく憎らしかった。



そんなに僕が嫌いなわけ?



なんとか問題を解いてご褒美に授かろうとしたけれど、解法が思い浮かばない。



悩んでいる僕を見て母が丁寧に教えてくれる。



母は教え方がすごく上手い。



というよりも、きれいな声だから、すんなりと耳に入ってきて、僕のふやけた脳みそを活性化してくれる。



この声が乱れたところを聞きたかった。






ようやく1問目の正解に辿り着いたのは問題に取りかかってから30分も過ぎた頃・・・。






(これじゃ、上手くいっても4回しかキスできないじゃん)






そんな計算だけは頭の中で素早くできたりする。



もう1問目からぐったり。



恨めしげな目を母に向けていると、すごく悪戯っぽい目で笑う。






「ご褒美はいいの?」






いいわけないじゃん。



すごく欲しかったけど、なんか釈然としなかった。






「ねぇ・・・こんなに難しいの出すんだから、僕も条件を上げていい?」






「なあに?」






「次のは自分でやるから、もしできたらおっぱい見せて」






今日の母の装いは、洒落たブラウスにチェックのミニスカート。



ブラウスの生地の向こうに、わずかに透けて見えるブラジャーのラインがたまらなく悩ましく見えてならなかった。



母は困った顔をして、しばらく思案顔。






「中学生にもなってママのおっぱいが欲しいわけ?」






意地悪なことを言って諦めさせようとしたんだろうけれど、そんなんで諦めるわけがない。



大きく頷くと渋々、「じゃあ・・・いいわよ」と言う返事。



持っている限りの知識をフル動員して問題に取りかかった。






「参考書、見てもいい?」






「いいわよ」






「こっちの参考書も見ていい?」






「いいわよ」






「答え見てもいい」






「だめ!」






やっぱり引っ掛からなかった。



それでもなんとか答えを出して時計を見るとすでに10時過ぎ。



僕ってバカすぎる。



ぐったり疲れて机の上に突っ伏した。



母が問題集の回答欄を覗き込む。






「よくできました。正解」






参考書の助けは借りたけど、なんとか自力で障害排除。



そのまま、まんじりともせず母の顔を眺めていると、母も困ったような顔をして困惑気味。






「約束だからね」






ひどく苦労させられて、これでとぼけたりしたら力ずくで、なんて気持ちにもなっていた。






「わかってるわよ・・・」






母が渋々ブラウスのボタンを外していく。



途中まで外して、ブラジャーのフロントホックに手を掛ける。



薄い水色のブラジャーが可愛らしい母の顔によく似合っていた。



パチッて音がしてホックが外される。



僕を見つめながら小さな溜息を吐いた。



すごく恥ずかしそうな顔。



見ているだけで、こっちがたまらない。






「早く」






「わかってるわよ」






なかなか踏ん切りがつかないらしく、フロントホックに手を掛けたまま動かない。



ブラウスを大きく肌蹴た悩ましい姿を見ているだけでも楽しかった。



覚悟を決めたように母が大きく息を吸い込む。



パッパッと前が開かれて、きれいなおっぱいが見えたのは、ほんの一瞬のこと。






「それはないんじゃない?」






「見えたでしょ?」






そりゃ、見えたけどさ。



苦労の割りには少ないご褒美。



母は、いそいそと仕舞い込んでしまう。



ひどくあどけなくて可愛らしい母だった。



そんな母だったから、力ずくというのを、どうしても最後は僕にためらわせた。



僕が描く未来絵図の中で母はいつも笑っている。



苦しむ姿が見たいわけじゃない。



仕方がないかと諦めて、もう一つのご褒美をねだりにいった。



顔を近づけていくと母が驚いた顔をする。






「何?」






「もうひとつの方」






ああ、と気付いたらしく、母が目を閉じてくれる。



ゆっくりと唇を重ねていった。



すごく柔らかい母の唇。



甘い匂いがたくさん鼻の中に飛び込んでくる。



舌を入れてみたかったけど、やっぱり怖かった。



今はまだその時期じゃない。



長いキスをして唇を離すと、目の前に赤い顔。



それを知られたくないように、「じゃあ、次の問題ね」と何事もなかったかのように母は振る舞う。



本当に可愛い人だ。






「今度は私が言うのをやってね」






(へっ?)






問題集をパラパラと捲って、中身を吟味していく。






「じゃあ、これ」






彼女が指差した所には見たこともない記号。



おい!これは本当に中学生の問題か?!



可愛いなんて思った僕がバカだった。



結局11時を過ぎてもその問題を解けず、時間切れ終了で再試合。



母のしてやったりの表情がひどく恨めしい。



それでも頑張った僕に最後のご褒美。






「頑張ったわね」






チュッと軽くキスをしてくれて、ミニスカートのポケットから丸めた小さなものを僕にくれる。



広げてみると可愛らしい下着。






「じゃあね。おやすみ」






母は軽やかな足取りで部屋を出ていった。



ほとんど進展らしいものもなく、プライベートレッスン2日目が終了。



まだまだ道のりは長そう。



でも収穫はあった。



母のくれた新しいおかずを顔へと当てていく。



鼻を拡げて大きく息を吸い込むと、清潔感溢れる洗剤の香り。






(母さん、違うって・・・)






<続く>