去年の12月に高校から帰ってたら、見覚えのある人が手を息で温めながら信号を待ってた。



もしかしたらとは思ったけど、やっぱり幼馴染のKだった。






Kとは小学校卒業まではほぼ毎日のようにお話したり、ふざけあったり、喧嘩したりしてた仲だったんだけど、私が中学受験してからほとんどというか全然見なくなってた人だった。



今思うと、あの時にKだと気づいたのも不思議なくらい久しぶりだった。






「久しぶり」






声を掛けてみたら、誰こいつ、みたいな顔した後、ちょっとしてから、「S(私)?」と言ってくれたのでなんとなく安心した。






お互い高校3年生で大学受験を控えている立場。



私は私立の高校で、Kは話によると県立の進学校の高校に進学してたらしい。



本当に久しぶりに会ったKは、声も随分と変わっており、体も野球をしてたせいかがっちりしてて、その分眉毛とかも薄かったりしてたので正直、いかつい、怖いというイメージだった。






夜で寒かったけど、久しぶりに会ったので近くの公園でちょっと話そうと提案したら、すんなり「いいよ」と言ってくれた。



この時の「いいよ」の言い方は小学校の頃の言い方と変わっていなかったので、なんとなく懐かしい感じがしたのを覚えてます。






公園ではほとんど私が一方的に喋ってた。



小学校の思い出、よく遊んでた近所の空き地が駐車場になっちゃったこと、1度だけ彼氏ができたけど3日で振られたこと、そして会話のほぼ半分は受験勉強、進路先のことなどの愚痴をただひたすらKに聞いててもらってた。



Kはずっと話を聞いててくれて、たまに突っ込みを入れたりちょっとしたアドバイスをくれたりと本当にKの話はほとんどなかった。



唯一話してくれたのが、小さい頃から動物が好きだったので獣医学を目指しているが全然点が足りないということ。






この話を聞いた私は、彼との差を感じた。



正直私は、今まで学生生活を精一杯満喫してただけに成績などは残念で、希望の国立大学の看護科の合格はほぼ無理で、親に私立の大学へ進学していいか相談しているところだった。



一方で彼は、野球などに真剣に取り組む中できちんと勉強もしていて自分とは全然違うということに驚き、また何か惹かれるものがあった。






1時間近くのおしゃべりが終わってお互いにお別れした後も、私はどうにもKのことが気になって仕方がなかった。



家に帰ってももやもやしてて、なんとなく彼の家に電話してみた。



運よくKが電話に出たので、「もうちょっと話がしたいなぁと思ってさ」と言うと、即答で「めんど~」と答えやがった。






(おいっ)と思いながらも、「どうしてもぉ~」などとおねだり攻撃的なことをしてると、ようやくOKしてくれて、「んじゃ、今から行くわ」と言ってくれたので嬉しさと緊張で胸がいっぱいになってた。






Kは本当にすぐに来てくれて、私の部屋でおしゃべりしようってなったんだけど、正直話すことなんて何にもなかった。



Kを部屋に入れたけど、お互い黙ったまんまの空気が流れてて気まずかった。



そんな空気の中、Kが話し始めた。






「正直Sの話を聞いててなんか安心したよ。今まで全然会ってなかったのに俺に色んなこと話してくれたじゃん。愚痴とかも普通、あんまり仲のいい奴とかには話さんもんじゃしね。小さい頃とかずっと遊んだりして仲よかったのに、急に仲良しがおらんくなった感じしてさ。やっと帰って来たって感じがして嬉しかった。話を聞いた感じだと、大学行ったらお互いもう会わんくなるかもしれんけぇさ、1時間ぐらいじゃけどSとしゃべれてよかった。声掛けてくれてあんがとね」






こんな感じのことを言ったと思う。



これを聞いた瞬間・・・。






(もう彼と会えなくなる)






そう思うと今までにないぐらいの寂しさ、悲しさを覚えた。



せっかく久しぶりにおしゃべりできたのに、やっと会えたのに、もう会えなくなるの?



目の前にいるのに、またどっかに行っちゃうの?



そんなことを思うと、目の前にいる彼が愛おしい存在へと変わっていった。



もうこの時、私にとって彼は幼馴染ではなく、1人の男性として見えてたと思う。






「俺、もう帰るね。勉強頑張って」






彼が言葉を残して部屋を出ようとした時、このままKがどっかに行っちゃう、そんな感じがして、とっさに彼の腕を引っ張ってベッドに押さえつけた。



びっくりした様子の彼に私は何を思ったのか、強引にキスをしてしまった。



Kに結構な力で突き飛ばされ、「なんしよんか、お前」と言われ、彼に変なことしてしまった、嫌われた、と考えると自然に涙が出た。






「ごめんなさい。でも、うちずっと待っとった。ずっと思っとったんよ。じゃけ、今日は、今日だけでもお願い。お願いします」






正直、意味が分からないセリフをKに向かって言っていた。






Kは私の頭に左手を乗せ、「女子を泣かせるなんて最悪の男じゃね。ごめんね」と声を掛けてくれて、そっと唇を合わせてくれた。






そのままベッドに倒れこむように寝て、結構長い時間キスをしてたと思う。



私にとって初めてのディープだったけど、すごく興奮したのを覚えてる。



キスしてるとだんだん我慢できなくなって、Kのシャツの中に手を入れた。



そして服を捲りあげ、乳首を舐めてみた。






「馬鹿か」






頭をこつんと叩かれたので次はベルトを外しにかかった。



こうなるともう立派な痴女です。






するとKは耳元で、「ばぁか」と言うと私のスウェットのズボンの中に手を入れ、パンツの上から割れ目を指で撫で始めた。



恥ずかしながら処女な私は、自分以外の人にそんなとこ触られることなんてなかったのでびっくりした反面、キスでもう濡れ濡れMAXな状態まで来てたので、「あぁん!」と結構大きな声が出てしまった。






もちろん下の階には親がいるので、絶対に大きな声を出してはいけない状況。



Kも焦った感じだったけど、声を出してはいけない状況でこんなことをしてると思うと興奮してしまって、撫でられて10秒ぐらいでちょっとイッてしまった。



途中から完璧なクリ責めで、もう頭がおかしくなりそうなくらい気持ちよくなっていった。



あともう少しでやばいってところで彼が首筋を鼻でなぞるようにしてきてこ、れが意表を突いた結果となり、下着を穿いたまんま、思いっきり潮を吹いてしまって恥ずかしかった。






こうなると痴女モードに入った処女はただKと合体したいとしか思わなくなってた。



なので自分から下を脱いで、我慢できないと報告。



ちゃっかし財布にゴムを入れてたKにちょっと驚いたが、それよりも・・・。






「俺、初めてなんよ。下手だと思うけえ、ごめんね」






この一言に一番驚いた。



彼曰く、今までの行為でさえ初めてということなので、私は初めての人にイカされ、潮を吹かされたと思うと、なんか残念なそんな感じがした。






結局、彼はズボンは脱がず、上半身裸だけの状態。



私は靴下だけ履いている状態。



全部、私が自分から脱いでた・・・。






(やっと彼と一つになれる!)






と思ったのも束の間、問題が発生した。



彼のを入れようとしたら激痛が。



しかも、「きつくて入らん」という報告。



唖然としてしまった。



まさか自分が原因で人生最大とも言えるピンチを迎えるとは思いもしなかったから。



ただ、ここまで来たら、どうしても入れて欲しい。



そんな焦りからか私は・・・。






「無理やりでもいいけぇ入れて」






「大丈夫なん?」






「大丈夫。早く入れて。お願い」






こんな時に彼の優しさが仇となる。



ちょっと躊躇してなかなか入れようとしない彼を私は、「早くぅ」と急かした。



これを聞いてKは意を決して、思いっきり腰を私に押し付けるようにして突っ込んでくれたんだと思う。



同時に私はさっきの言動をひどく後悔した。






「んぁん!!!!!!!!」(たぶんこんな感じ)






先ほどのものとは比べ物にならない激痛に、喘ぎ声ではない声をなかなかの音量で発してしまった。



そして血が彼の肩のほうから流れていた。






(ん?なんで血が?)






と思ってたらKが教えてくれた。



入れる時、私が彼の肩を持ってたらしく、入れた瞬間に思いきり爪を立てて引っ掻く、というか肉を削ぎ取る形になってしまったということだった。



もう申し訳なさと恥ずかしさでエッチどころじゃなかった。



結局その夜は彼に膜を突き破ってもらっただけで終わった。






そのあと、お互い大学が決まった頃にもう1回会ってそんな雰囲気になり、今度も私の部屋ですることに。



やっぱり前戯は完璧で、いざ挿入となるとお互い怖かったと思う。



でも2回目はすんなりと入って、やっと本格的なセックスができた。



悔しいことに、挿入でも彼にイカされた。



ほんとに気持ちよくて頭が真っ白になって自分が壊れるんじゃないかと思うほどだった。






だけど、またもや問題が。



彼がイカないのだ。



私は何回もイカされてるのに・・・。



色々体位を変えたりしてやったけどやっぱり駄目だった。



(私的にはまるでアダルトビデオみたいで興奮したのは内緒)



最終的には私がギブしてしまった。






結局、これが最後になった。



今ではお互いが違う県の大学に通い、アドレス等も知らず、私は家族ごと引っ越したので、本当にもうKには会えないかもしれないのが現実。



でも、もしいつか彼と会うことができたら、その時は私から彼に対する思いを言えたらいいと思う。






なんか最後の方とかよく分からないまま終わっちゃうんですが、これで終わりです。



読んでくれた方、どうもありがとう。