翌日はあいにくの曇り空だった。



午後7時を過ぎると、月明かりも無いせいで外はかなり暗くなっていた。



美咲先生とは8時に約束していたのだが、僕は7時半にはもうプールに入っていた。



この日も迷ったのだが、結局海パンを穿くことにした。






美咲先生は昨日、水着を着ていないせいで、かなり不便だったはずだ。



いちいち胸を隠さなければならなかったし。



だから翌日は、また水着を着てくるだろうと予測したのだ。



先生が水着着用で、僕だけ裸という状況の恥ずかしさは、初日に経験済みだったので、どうしても避けたかったのだ。



それにお尻は見られても我慢できたが、ちんこだけは★守したかった。






プールサイドのスピーカーから流れているラジオの8時の時報のしばらく後で、女湯のドアがバタンと鳴った。



目隠しのよしずから美咲先生が顔を覗かせた。



プールの中から僕が黙って手を振ると、先生も手を振って歩いてきた。



美咲先生はフェイスタオルで胸を隠していたが、予想に反して水着は着ていなかった。



先生は素早くプールに入り、僕に近づいてきた。



美咲先生は前日プールの中では、身体を隠すため、いつもだいたい肩まで湯に浸かっていた。



でも3日目のこの日は、普通に歩いてきたため、おっぱいが丸見えだった。



月明かりがないせいで暗かったけれども、おっぱいの輪郭ははっきりわかった。






(おっぱいって、歩くと結構揺れるんだな)






考えてみると、相当幼い頃は別にして、僕は裸の女の人が歩いているのを見たのは初めてだったかもしれない。






美咲先生はニッコリ笑って言った。






「今日もよろしくね」






プールの暗い照明は浴室側に付いていたので、暗い上に逆光状態だったのだが、そのためかえって先生の裸体の輪郭を際立たせていた。



僕はとっさに後ろを向いてしまった。






「修くん、どうしたの?」






先生はちょっと心配そうに聞いた。






「・・・先生、あの・・・胸見えてます」






明るい声に戻った先生が言った。






「あ!ごめんねー。修くん、恥ずかしいよね。プールサイドにも誰も居なかったから気にしなかったの。ごめんごめん」






恐る恐る振り返ると、美咲先生は腕組みをして胸を隠していた。






「先生、僕だって男なんですよ!」






僕が少し怒った調子で言うと、先生はプッと吹き出した。






(ちくしょー、やっぱり子供扱いなんだな)






ちょっと腹が立った。






「ごめんごめん、修くんが男の子だってことは、もちろんわかってるよ」






(「男の子」だと!?先生、やっぱりわかってないなあ)






僕はちょっと意地悪な気持ちになって質問してみた。






「先生、昨日水着着てなくて不便だったでしょう?なんで今日も着てないんですか?」






僕は先生の困った顔が見たかったのだが、予想に反して先生はちょっといたずらっぽい笑みを浮かべたのでドキッとしてしまった。






「だって、裸で泳ぐの、病みつきになっちゃったんだもん」






(え!?先生って、もしかしてすごくエッチなのかな?)






僕はまた胸がドキンとしてしまった。



何て返していいかわからずにいる僕を前に美咲先生は続けた。






「月の光の下でね、身体に何も着けないで泳ぐのって、すごい開放感だってことに気付いたの。修くんはそんな風に感じない?」






(そうか、先生は僕と同じように開放感を感じていたんだな)






「あ、そういう意味ですね。僕もそう思ってました」






美咲先生はニッコリ笑った後、囁いた。






「でもね、私と二人で裸で泳いだなんて絶対誰にも言っちゃダメだよ」






僕はまたちょっと意地悪な気持ちになって、こう答えてしまった。






「僕、友達にしゃべっちゃうかもしれませんよ。美咲先生の裸見たって」






「あーっ!そんなことしたら、私も修くんの秘密しゃべっちゃおうかなー」






どうしても先生の方が一枚上手のようだった。






「秘密ってなんですか!?」






僕はわざとぶっきらぼうに言った。






「ふふ・・・、私、修くんのお尻見ちゃったもん」






(あーっ!!やっぱり覗いていたんだ!ちくしょー)






「先生!真面目に練習してると思ったら、そんなところ見ていたんですか!」






「修くんだって、私のお尻、ジーッと見てたでしょう?」






「見てませんよ!僕は足のフォームをチェックしていたんです!」






美咲先生は、またいたずらっぽく笑ってこう言った。






「でもお尻も見えてたでしょ?いいよいいよ、私も見たんだからおあいこでしょ」






僕はドギマギしてしまった。






(美咲先生ってすごく真面目な人だけど、もしかしてエッチな話も好きなのかな?)






当時の僕の中では、“教師”と“エッチ”がどうしても結びつかなかったのだ。



僕は怒ったふりをして言った。






「僕、もう帰ります!」






先生はちょっと慌てた様子だった。






「ごめんごめん!からかうつもりはなかったの。修くんは私の水泳の先生だから、礼儀正しくしないとね。ごめんなさい。今日もよろしくお願いします」






美咲先生は真顔で丁寧にお辞儀をした。






「あ、いえ、先生、いいんです」






「ううん、真面目な修くんを困らせちゃったね。でもね、お互い秘密は守ろうね」






「はい!」






僕はなんだか返って晴れ晴れとした気分になった。



少し時間が経ってみると、先生の意外な一面が見えたことも、ちょっと嬉しかった。






美咲先生の“煽り足”の癖は完全に直っていた。



手足のかきのバランスが悪かったが、二人で並んで泳いだりして、30分もするとだいぶ上達したようだった。






「ところで先生、クロールは大丈夫なんですか?」






先生の教採試験にはクロールも必須なのだった。






「一応泳げるつもりなんだけど・・・。見てくれる?」






にごり湯で顔をつけるクロールはちょっとキツいものがあるが、先生は頑張って泳いでくれた。






(クロールは意外に上手だな)






25メートルを泳ぎ切った先生は少し息を弾ませていた。



泳ぎに夢中になったせいか、また胸を隠すのを忘れている。






「どう?直すところある?」






僕は要点を説明した。






「だいたい大丈夫だと思います。息継ぎもちゃんとできてるし。腕はもう少し大きく、しっかり腿のところまでかくといいと思います。後はキック・・・、バタ足の練習をするといいと思いますよ」



「バタ足って・・・、どう直せばいいの?」






「あまり膝を曲げないで、鞭をしならせるように打つイメージです。先生のキックは、ちょっと膝を曲げすぎです。それから、左右の親指が当たる感じを意識してみてください」



「こんな感じかな?」






美咲先生はプールの縁にサッと腰掛けてバタ足を始めた。






(うわっ、先生の身体が丸見えだ!)






前日に比べると辺りはずっと暗いが、それでも先生の身体のラインはくっきりと認識できた。



形のいいおっぱいがキックに合わせて少しプルンと揺れるのがわかった。



僕は努めて平静を装った。






「先生、それはちょっと極端です。脚が棒みたいになってます。鞭のように動かすんです。足首ももっと柔らかく使って」






「うーん、修くん、隣に座ってお手本見せてよ」






「いいですよ」






ギンギンになっているちんこがちょっと気になったが、当時の厚めの素材の海パンなら、うまくカバーしてくれると思った。



僕が隣に腰掛けると、先生は驚いた様子で言った。






「あーっ!修くん、海パン穿いてたの?ずるーい!」






「いいじゃないですか。先生だって一昨日は水着着てたでしょ?」






「だめ!ずるい!脱ぎなさい!一緒に開放感楽しんでると思ったのに!」






美咲先生は、わざと怒ったふりをしている感じだった。






(先生、もしかして僕のちんこを見たいのかな?でもそんなはずはないよな・・・。僕を困らせたいのかな?)






僕はちんこを見られるのは絶対に嫌だったので必★で抵抗した。






「だって、ちんこ見られるの、恥ずかしいんです」






すると美咲先生は正面から僕の両肩をがっちり掴んだ。






(えっ!?先生、男っぽいことするなあ)






僕はちょっと驚いた。



また先生の意外な一面を垣間見た気がした。



それから先生は手の力をちょっと緩め、僕の耳元で囁くように言った。






「二人の秘密にしようよ、ね」






僕は一気に力が抜けてしまった。






『二人の秘密』というのは、当時の僕にとっては魔法のキーワードだったらしい。



えい!もうどうにでもなれ!という気分になった。






(美咲先生にだったら、見られても平気だ・・・)






僕は自分にそう言い聞かせて、海パンを脱いだ。



それから改めて隣に腰掛けると、美咲先生は、「エッ」と声を上げた。






「すごーい!」






先生の目は僕のちんこに釘付けになった。






「大きいね!おへそに付きそうじゃない!」






それはあまりに大袈裟な表現だった。



実際はたぶん、当時の僕は勃起しても10センチそこそこだったと思う。



でも小柄で痩せっぽちだった身体との対比で、意外に大きく見えたのかもしれない。



というより、先生は小学校低学年くらいの可愛いちんこを想像していたのかも。



僕はとっさに両手でちんこを隠した。






「先生、やっぱり恥ずかしいですよ」



「ごめんごめん・・・。でも、ほんと、びっくりしたの。立ってると思わなかったから。私のおっぱい見て立っちゃったのかな?私のおっぱい小さいから自信ないんだけど・・・」






「だから僕、男だって言ったでしょ?僕はまだ小学生みたいかもしれないけど、女の人の裸見たら、やっぱり立っちゃいますよ」



「そうだよねえ、修くんも思春期だもんね。ごめん、私見ないようにするから、バタ足教えて、お願い」






「・・・わかりました」






僕はちんこから両手をどけた。



それでもちんこはずっと勃起したままで、すごく恥ずかしかった。



先生のクロールは30分ほどの練習でずいぶん上達した。






「先生、試験にはこれで十分だと思いますよ」






「そう?ありがとう!修くん、本当にありがとう!」






美咲先生はすごく喜んでくれた。



両手で僕の手を包んでくれた。






(あ、先生の手・・・、柔らかいな)






「修くん、ところでちょっと気になることがあるんだけど・・・」






「なんですか?」






「バタ足の練習の時、見ないようにしてたんだけど・・・、ごめんね、見ようと思ったわけじゃないんだけど」






(ちんこのことだな)






「修くん、包茎だと思うの」






(!!!)






当時の僕にとってはショックな一言だった。



包茎って言葉は知っていたものの、その実態はよく認識していなかった。






「えっ、そうなんですか?」



「修君、勃起しても剥けてなかったでしょ?あのね、包茎には仮性包茎と真性包茎があるの。仮性だと勃起すると剥けるんだけど・・・」






「じゃあ、僕は真性なんですか?」



「私はお医者さんじゃないけど、教育学部で習ったから、ある程度のことならわかるつもり。恥ずかしいかもしれないけど、見てあげてもいいよ。秘密は絶対守るって約束する」






“真性”と聞いて僕は一刻も早く自分のことを知りたくなった。






「お願いします、見てください」






僕はとても不安な気持ちになった。






(真性だったら手術するしかないかも・・・)






「うーん、でもここじゃあ暗くてよく見えないよね」






僕はピンときた。






「先生、シャワー室なら明かりがあります」






プールサイドには個室シャワーが3室あった。



よくある1人用のユニットである。



僕はプールサイドにある丸椅子を持って、美咲先生と一緒にシャワー室に入り、扉をロックした。



シャワー室の照明は暗めの白熱電灯だったが、外に比べれば断然明るかった。



先生のおっぱいも、薄めのあまり縮れていない陰毛も、よく見えた。



不安な気持ちとは裏腹に、僕のちんこはまたムクムクと立ち上がった。



二人で入るとシャワー室は異様に狭かった。



僕は丸椅子に座った。



美咲先生は立て膝の姿勢で僕のちんこをじっと見つめた。






「修くん、自分で剥いてみたことある?」



「はい」






「そう、剥けることは剥けるんだね。それなら真性包茎ではなさそうね」



「そうなんですか?」






僕はすごくホッとした。






「ちゃんと毎日お風呂で剥いて洗ってる?」



「いえ・・・、たまにしか剥いてません」






「どうして?毎日洗って清潔にして、綺麗に剥く習慣をつけなきゃ」



「それが、あの、剥いて触ると、すごく痛いんです。ちんこの先の方が」






「ああ、そうなの。でもね、大丈夫だよ」






先生の『大丈夫』という言葉にホッとした。






「修くん、亀頭が痛いんでしょ?」



「はい」






「亀頭が敏感なのは当たり前のことなんだよ。でもね、少しずつ刺激に慣らしていけば、だんだん痛くなくなるの」



「そうなんですか。先生、すごく詳しいですね」






「だって、教師になるんだもん。みんな恥ずかしがるけど性教育って大事なんだよ。実際に見たことはあまりないけど、本に書いてあることは理解してるつもりだよ。あのね、亀頭って、女の子にもあるんだよ」



「え!?本当ですか?」






僕はすごく驚いた。






(女の子に亀頭?)






「うん。陰核亀頭って言うの。すごーく小さいんだけどね」






(陰核?あ、陰核って確か・・・)






「クリトリスって聞いたことある?」






「はい、1年の保健で習いました」






「そう。陰核ていうのは、そのクリトリスのことだよ。陰茎はペニス、おちんちんのことね」






先生の口から『おちんちん』って言葉が出てくるとは!



僕はまた興奮してしまい、皮を被ったままのちんこがピクピクしてしまった。






「クリトリスもね、剥いて触ると、やっぱりすごく痛いの」






先生は続けた。






「私もね、初めて剥いた時は、すごく痛かったの。でも、痛くなく剥いて洗うコツを覚えて毎日洗ってたら、いつの間にか触っても痛くなくなったの。痛くない洗い方、教えてあげるね」






美咲先生はシャワー室内にあったボディシャンプーを少し手に取り、両手でじっくりと泡立てた。






「こうしてしっかり泡立てるでしょ?それから優しく優しく洗うの。初めは触ってるかどうかわからないくらいに優しく。ゴシゴシ洗わなくても、毎日洗っていれば、ちゃんと綺麗になるから大丈夫だよ」






先生はそう言いながら自分の股間を洗い始めた。






「修くんもやってみなさい」






「はい」






僕はまず皮を剥いた。



プールに長く浸かっていたためか、意外にツルンと剥くことができた。






「あー、やっぱり垢が溜まってるね。じゃあ、泡立てて洗ってごらん」






僕は先生の真似をして、両手でボディシャンプーをしっかり泡立てた。






「どうしたの?早くやってみて」






僕は躊躇していた。






(やっぱり痛そうだなあ)






「もう、意気地なしだなあ」






そう言うと、美咲先生は泡の付いた両手で僕の亀頭を優しく包んだ。






「あっ」






僕は思わず少し腰を引いたが、意外に痛くないことに驚いた。






「あ、大丈夫みたいです」






「でしょ?さ、自分でやってみて」






そう言うと美咲先生は立ち上がった。






(大丈夫だ、これなら痛くないぞ!)






ちょっと精神的に余裕ができた瞬間、僕はあることに気付いてしまった。






(あ!先生、自分のアソコを洗った手で僕のちんこを!!)






そう思った瞬間、僕は下腹部から股間がカーッと熱くなり、ジーンと痺れるような、くすぐったいような感覚に襲われた。






(やばい!)






目の前には競泳水着の日焼け跡のある先生の裸体があった。



日に焼けていない、真っ白なおっぱいと、少し小さめで可憐な乳首が目に飛び込んできた。






(あっ!)






僕のちんこは一瞬ギュッと縮んだ感じがした。



その直後、くすぐったいような快感がちんこを中心に全身に広がった。






「きゃっ」






美咲先生が悲鳴を上げた。



僕の身体から放たれた液体が、美咲先生の顔から胸を直撃してしまった。



ビュッ、ビュッビュッビュッビュッビュッ・・・というリズムで、液体は容赦なく先生の裸体を連射した。



先生は手で顔を覆っている。






(あ、どうしよう・・・、まずいよ、大変なことに・・・)






「ごめんなさい!ごめんなさい!」






僕は立ち上がって何度も先生に頭を下げた。






「わざとじゃないんです。僕、どうしたらいいか・・・」






僕は泣きそうになっていた。



意外なことに先生はすぐニッコリ笑ってくれた。



白い歯とえくぼが、いつもより一段と可愛らしく思えた。






「あ、大丈夫だよ。ちょっとビックリしただけ。修くん、まだ毛も生えてないから、まさか射精するとは思わなかったの」






(あー、よかった!先生、怒ってないんだ!!)






「えーっ!?毛、もう生えてますよ」






「うそー?あ、ホントだ、生えてきてるね」






先生は、うなだれているちんこの付け根付近を見てそう言った。



美咲先生は、胸の谷間に付いた液体を手で拭って匂いを嗅いだ。






「いい匂い。私この匂い、好き」






先生はうっとりとした表情になっていた。






「え、先生、汚いですよ。早く洗ってください」






僕はシャワーの蛇口をひねった。






「あ、ありがとう。でも修くん、精液は汚くなんかないんだよ」






そう言って美咲先生はシャワーを浴びた。






(匂いが好きとか汚くないとか、美咲先生ってもしかしてすごくエッチなのかな?)






そんなことを思いながらシャワーを浴びている先生の真っ白なお尻を見ていると、僕のちんこはまた腹にくっつくくらいに硬くなっていた。



シャワーを済ませて振り返った先生は、小さく「あっ」と声を上げた。






「修くんはー!またエッチなこと考えてたんでしょう?しょうがないなあ」






「すみません。先生のお尻を見てました・・・」






「もう!」






美咲先生は、わざとふくれっ面をしてみせた。






「さ、これで今日の保健の授業は終わり!」






名残惜しかったが、あまりに衝撃的な経験をした僕は疲れていたんだろう、素直に先生の言葉に従った。






「修くん、明日も来れる?」






(えっ!?先生、明日も教えてくれるのかな?)






「はい。大丈夫です」






「平泳ぎとクロール、まだ自信ないから、よろしくね」






「あ、はい。いいですよ」






(明日は保健の授業はないのかなあ・・・)






僕はそう訊きたかったが、訊けなかった。






<続く>