あたしは、夫に先立たれて一人になってからというもの鬱を発症し、病院を転々とする毎日だった。



長かった更年期障害も終焉を見せ、却って心の空洞が大きくなったように思える。



もはや修復不可能なくらいに。



息子が二人いるのだけれど、未婚だが独り立ちしてくれている。



彼らの心配をしないでいいだけ、まだマシなのだ。






あたしの住む公団住宅にほど近いワンルームマンションを借りて息子たちだけで一緒に暮らしていた。






「寂しいなぁ」






あたしは万年床に入って、電気ストーブの火を見ながら、その奥に歪んで映る自身の顔を見ていた。



口を膨らましたり、ぽかんと開けたり、百面相しながらその変化を見ていた。



五十女の独り寝はこんなもんだ。



風が強いのか、電線を鳴らしている音が窓越しに聞こえる。



『もがり笛』って言うんだと、次男の彰人(あきと)が教えてくれたっけ。






彰人は、今、何してるだろう?






やさしい子で、なにくれとなく、世間に怖気づいた母親を気遣って面倒を見てくれた。



病院を紹介してくれたり、長男の勇人(ゆうと)と比べちゃいけないけれど、よくしてくれた。



勇人に言えない、彰人との秘密があたしたちにはあった。






母子相姦・・・。






彰人がいけないのよ。



八方塞がりに落ち込んでいたあたしに、あんなに優しくするから。






「オトンに、申し訳ない」なんて言いながら、あたしを抱いた。






母親のあたしを。



おかしくなっていたあたしは、彰人を一人の男として見てしまっていた。



そして、今も。






あたしは枕元のケータイを取った。



そして彰人を“ワンキー”で呼び出した。






「あ、彰人?」






すぐに出てくれた。



日曜日だからね。






「オカン?どうしたん」



「今、暇?」






「まぁね。どうしたんさ?」



「来ない?これから」






あたしは息子を誘っていた。






「これからぁ?いいけどぉ」






この頃焦らすようになった。



ずるい彰人。



十分ほどで彰人は自転車でやってきた。






「さぶいなぁ」






スタジャンに両手を突っ込んで、ニット帽を被って入ってきた。






「お風呂にお湯入れてるし、入りいな」






「うん、そうするわ。オカンも一緒に」






いやらしく笑う彰人。



頬に柔らかそうなしわが幾本か寄るのが、父親似だと思う。






「勇人は?」



「兄ちゃんは、潤子ちゃんのとこ」






「あの子ら、付きおうてんねんね」



「そらそやろ。いっつもなっがい電話してるわ」






「あんたは、いいひんのかいな」



「こんな貧乏人に彼女できるかいな」






真顔になった彰人。



先に彰人に風呂に入らせて、あたしは部屋を暖かくした。



バスルームのガラス越しに彰人の黒い体が見える。



あたしは頃合いを見計らって、髪をアップにして裸になり、バスルームの扉を少し開けた。






「入るよぉ」






「おう。寒いし、オカンも温もり」






彰人は湯船に浸かっていた。



あたしは一応、タオルで陰部を隠して入った。



シャワーで念入りに、彰人に可愛がってもらうであろう陰裂を洗った。



息子に舐めさせるために陰部を手入れする鬼畜の母の姿。






「オカン、洗ったるわ」






後ろに立って、彰人がタオルに石鹸を塗り付けている。



優しく、背中、首筋、お尻と洗ってくれた。



なんとも微笑ましい孝行息子である。



ただ、ペニスはギンギンに勃起させていたところが違っているが。



母親の裸体に欲情する破廉恥息子である。






後ろから抱きかかえられるようにされ、硬いペニスがお尻に押し付けられる。



もうそれだけで、あたしは痺れそうになった。



亡き夫にもされたことのない痴態。



垂れかけたお乳を下から持ち上げられ、落とされる。



ぷりんと、震える肉。



今度は前に回られて向かい合った。



そして、背の高い息子が上からあたしの唇を奪う。






「あ、はむ」






舌を絡め、歯が当たるような激しい口づけ。



どこでそんなことを覚えてくるのだろう?



ペニスはあたしのおへそをつつき、入りたそうに彷徨っている。



あたしはその熱い棒を泡だらけの手で握ってやった。






「あうっ」






彰人が呻く。



敏感な亀頭部を擦られたからだろうか。



硬いそれは、肉体の一部とは思えなかった。



握って、擦る動きを速めた。



しなるようにペニスが硬さをより増してきた。






「やばいよ。オカン」



「出ちゃう?」






「ここで出したら、勿体無いやろ」



「そやな。あたしの中で出して欲しいな」






「やろ?もう出よ」






あたしと彰人はナマでするのが普通だった。



もう上がってしまったあたしは、コンドームの煩わしさを好まなかった。



彰人もそれは同じだろう。






煎餅蒲団の上で、彰人が大の字になる。



あたしに舐めろと言わんばかりに。



あたしはお望み通りに、その立ち上がった竿を先からゆっくり口を被せる。



毛を処理してくれているんで鼻がくすぐったくない。



その代わり、チクチクするが。



竿を舐め、タマを口に含んだ。



ころりと口の中で転がす。



乳首も舐めて差し上げる。



男の子は意外にも乳首が弱い。



脇腹、腋の下、内股を甘噛みして攻めると、身をよじって喜ぶ。






「オカン、俺が舐めたるわ」






待ってましたとばかりに、あたしも大の字に寝転がる。



彰人はおっぱいから順に、おへそ、陰毛を舐め、クリを舌先で転がす。



母親のクリを執拗に舐め回す息子などいるのだろうか?






「ああん、いい。そこ、いい」



「オカン、ベトベトに濡れてきたで」






「いやや。恥ずかし・・・」



「入れてええか?」






「入れてぇ」






股を割って、彰人が先端を膣口に合わせる。



谷筋を亀頭でなぶって、愛液を馴染ませてからの突入だった。






「はふん」






ずぼーっと長い固体が入ってきた。



もう、何度目かの挿入。



屈曲位で、深く突き刺されたあたしは、でんぐり返りそうだった。



夫にもここまで深く突かれたことはない。






じゅぼ、じゅぼ、じゅぼ・・・。






絶え間なく、粘液質の音が部屋に響く。



不意に彰人があたしの口を吸ってきた。






「はむ」






にちゃ・・・。






「あきとぉ」






「オ、オカン」






乳首が指先でいじめられる。



あたしが教えたのだ。



そうすれば、膣が締ると。






「し、締ってる」






「彰人がいたずらするからやん」






「うあっ。いい。オカンのオメコ、ええわぁ」






ぎゅっ、ぎゅっと彰人を締め付けている自分がわかる。






「な、なあ、後ろから、してくれへん?」






あたしは息子にねだっていた。



バックから突けと。






「ああ、ええで。後ろからやったるわ」






あたしは、さっと四つん這いになって、息子に尻を向けた。



なんと卑猥な母親なのだろう。






ズブリ・・・。






彰人の太い男根が差し込まれた。



これでもかと激しく突き上げる。






「うっ、うっ」






あたしは声を★して快感に酔った。



息子に後ろから犯されているという禁断のシチュエーションが理性を失わさせた。






「オカン、オカン、恭子、きょうこぉ~!」






あたしの名を呼んで、彰人は大量に精液をあたしの胎内に流し込んだ。



二人はしばらく動けないくらいに消耗した。